トピックス

世界・日本のできごと(3/1〜3/31)

世界のできごと

中国全人大、新5カ年計画を決定
 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が3月12日、閉幕した。政府活動報告では、今年の経済成長率目標を4・5〜5・0%とし、第15次5カ年計画(2026〜30年)も決定した。同計画は、人工知能(AI)などを発展させつつ、教育、文化、医療・介護などの分野を「強国化」し、「全体を底上げ(共同富裕)」する方向性を示した。これにより、35年までに1人当たり国内総生産(GDP)を20年の2倍とすることが目標。今年の成長目標を25年の「5・0%前後」から引き下げたことに示されるように、中国は不動産バブル崩壊後の景気低迷にあるとされるが、「共同富裕」で生活水準を引き上げて社会主義を前進させられるか注目される。

EU、「米以外」との関係強化促進
 欧州連合(EU)とオーストラリアは24日、自由貿易協定(FTA)交渉を妥結したと発表した。豪州を訪問したEUのフォンデアライエン欧州委員長が首都キャンベラでアルバニージー首相と会談、18年から続いていた交渉の妥結で合意した。互いに関税を引き下げ、重要鉱物の安定供給でも協力する。EUは1月にも南米5カ国でつくる関税同盟メルコスル(南米南部共同市場)とのFTAに署名し、直後にインドとのFTA交渉も妥結させた。EUは米国以外の有志国・地域との自由貿易圏を着実に広げ、関税の相互引き下げや共通の通商ルールづくりを主導し、域内の経済成長につなげる狙いだ。

国連、奴隷貿易への賠償決議を採択
 国連総会で25日、過去の奴隷貿易を「人道に対する最も重い罪」と宣言し、賠償を求める決議が採択された。提出はアフリカのガーナが主導、123カ国の賛成多数で、米国、イスラエル、アルゼンチンが反対し、日本は、「当時の国際法で違法ではなかった」と反対した米国に配慮し、奴隷貿易を行ったポルトガル、スペイン、英国、フランスなどとともに棄権した。決議に法的拘束力はないが、賠償に向けた対話と併せ、奪われた文化財や美術品の返還も要求している。15〜19世紀の奴隷貿易では、アフリカ西岸を中心に1200万人以上が南北米大陸やカリブ海に強制連行され、非人道的で過酷な労働を強いられた。今なお続く差別や貧困につながる問題で、米欧は過去の負の歴史に正面から向き合うことが求められている。

加英仏独で「米中逆転」は「常識」
 米メディア・ポリティコは15日、英世論調査会社パブリック・ファーストに依頼して行った世論調査の結果を発表した。今年2月に米国とトップ同盟国(米国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ)を対象として行われた米中両国への印象に対する調査で、「トランプと習近平(国家主席)、どちらが頼りになるか?」「米国と中国、どちらの技術が先進的か?」「米国と中国、10年後にはどちらが覇権国になっているか」との質問において、米国以外の4カ国では3項目全てで米国より中国と答える人が上回る結果となった。欧州やカナダでは「米中逆転」が「常識」となりつつあることをうかがわせるものだ。

人民のたたかい

 全各地で28日、トランプ大統領の強権的な政治手法に抗議する「王はいらない」をスローガンにデモが行われた。トランプ氏の2期目就任以降、同様のデモは3度目で、今回は3千カ所以上で最大規模の推計800万人以上が参加、強硬な移民摘発やイラン攻撃に批判の声を上げた。
 ドイツで5日、「徴兵制に反対する学校ストライキ」が行われた。首都ベルリンなど約150都市で約5万人の若者らが徴兵制復活に反対しデモを行った。
 フィリピンの首都マニラで26日、乗り合いバスのジープニーやタクシーの運転手らが政府に燃料税の撤廃などを求めてストライキを決行した(写真)。フィリピンは原油輸入の9割超を中東に依存する一方、石油の備蓄は約45日分にとどまる。燃料価格が1カ月で2倍以上に急騰するなど、ホルムズ海峡の事実上の封鎖の影響が深刻で、マルコス大統領は24日に国家エネルギー非常事態を宣言していた。

日本のできごと

日米首脳会談、対米従属さらに
 高市首相とトランプ米大統領は3月20日、首都ワシントンで首脳会談を行った。中国対抗をにらんでトランプ氏の関心を東アジアに引き付けようとトランプ氏を最大限に持ち上げ、新たな対米投資で合意するなど、これまで以上に対米従属を深める内容となった。
【社説】イラン侵略戦争で生活と経済に大打撃 米国支持で突出する高市政権を倒そう

11年ぶり暫定予算、強権姿勢あらわ
 2026年度暫定予算が3月30日、参院本会議で可決・成立した。2月に解散・総選挙を強行した高市政権は、本予算の年度内成立のため、衆議院の審議時間を通常の約80時間から59時間に大幅短縮させた。だが、参議院では自維与党が過半数に達せず、衆議院のような横暴な運営は不発に。暫定予算の一般会計歳出は総額約8・6兆円で、高校授業料無償化・年金・地方交付税などを含む。高市政権は11年ぶりの暫定予算策定に追い込まれ、改めて国会軽視の強権姿勢があらわになった形だ。

現職自衛官が中国大使館侵入の暴挙
 東京の在日中国大使館に24日、陸上自衛隊の3尉(少尉相当)が刃物を持って侵入し逮捕された。自衛官は「外交官の殺害」を意図していたと供述している。ウィーン条約に基づいて大使館は「不可侵」とされ、軍人による「武器」を所持しての侵入は国際法による明確な条約違反の暴挙だ。だが、高市政権は「遺憾」(木原官房長官ら)と述べるのみで、謝罪を拒否している。歴代政権が中国敵視政策を強め、自衛隊内でも中国を仮想的とした演習が恒常的に行われている中で起こった「テロ未遂事件」に対する政府の責任は重い。高市首相は中国に謝罪し、自衛隊員の教育を含め、一切の敵視政策をやめなければならない。

旧統一教会の解散確定、全面救済を
 東京高裁は4日、旧統一教会に解散を命じる決定を出した。教団側は最高裁への不服申し立てをする方針だが、高裁決定で解散命令の効力が生じるため、清算の手続きが始まる。これを受けて全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は7日、清算人と同地裁に対し、清算の手続きでは潜在的な被害者も含めて全ての被害者の救済を求める声明を発表した。これまでに賠償を受けた被害者、集団調停などを通じて賠償請求をした被害者はごく一部にすぎないと指摘し、教会の資産を徹底して被害者の賠償に充てることは「(協会の)後継団体・法人による今後の活動資金を枯渇させることになり、将来の被害抑止にもつながる」と強調した。一方で、高市首相をはじめとした自民党との癒着関係の真相解明は依然として闇の中で、解明が求められている。

石川県知事選で高市支持の馳氏敗北
 石川県知事選が3月8日に投開票され、山野之義・前金沢市長が当選した。現職の馳浩氏は与党が推薦したが、約6千の僅差で敗退した。高市首相が馳陣営に異例の応援を行ったにもかかわらず、県庁所在地の金沢市で約3万4千もの差をつけられた。能登半島地震や奥能登豪雨後に対する馳県政の初動の遅れや、避難所に「所得の低い方が滞留している」などと心ない発言をするなど、住民無視の態度が県民の怒りを買ったのが一因。早くも「高市人気」に陰りが見えた格好で、総選挙では議席を増やした与党に打撃となった。

倒産13年ぶり高水準、さらに悪化も
 東京商工リサーチは9日、2月の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)を発表した。前年同月比11・3%増の851件となり、3カ月連続で増加、2月としては13年ぶり、2013年以来の高水準となった。産業別に見ると、サービス業等が30・9%増の309件で最多、建設業や運輸業も前年同月を上回った。原因別では、販売不振が625件で全体の73・4%を占めた一方、人手不足による倒産は47件で、前年同月(19件)から2倍以上に増加した。原油価格の急騰や供給不安が企業の痛手になることは避けられず、政府には対策を急ぐ責任がある。

在日基地配備艦がイラン学校攻撃か
 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備にされているイージス艦2隻がイランへの攻撃に加わっていることが、3日に米国防総省が公開した写真から明らかになった。公開された写真には、横須賀基地所属のミサイル駆逐艦「ミリアス」がイランに向けてトマホークを発射する様子が写されていた。横須賀基地からはミサイル駆逐艦「ジョン・フィン」も派遣されており、同艦もトマホークを発射した可能性が高い。2月28日にイラン南部の女子小学校で少なくとも175人の児童らが死亡した米軍の攻撃はトマホークによることが濃厚で、在日米軍基地所属の2隻がこの攻撃に関与していた可能性は十分にある。在日米軍基地を置く日本も米軍のイラン攻撃に間接的に加担している。

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