企画

「今年は歴史的な好機!」マルクス主義を具体化して闘う党を建設し歴史切り開こう(日本労働党中央委員会議長 秋山秀男)

 あけましておめでとうございます。新年の連帯あいさつと闘いの決意を述べさせていただきます。

 世界は資本主義の危機を一段と深めています。貧困や地政学的な深刻な危機(米中戦争、日中戦争)、地球環境危機などリスクを抱えています。しかし同時に、その中に萌芽的にしろ希望の要因が生まれ、被支配層が大胆に闘う歴史的なチャンスが到来してます。

 資本主義は末期です。人類史の前途は、大局的・本質的には、労働者階級と革命政党が私的所有に基づく資本主義的生産様式を打ち破り、社会的な所有に基づく新しい生産様式を打ち立てることができるか否かにかかっています。

八ヶ岳を背景に秋山秀男・党中央委員会議長

 現在はまさに歴史的な転換期にあります。このような時期にどのように闘うべきなのか。

 一つは、国際政治闘争に着目し、米国を中心とする帝国主義の衰退、中国やグローバルサウスの台頭と前進、資本主義先進国の階級闘争など新しい流れを大きく促すことです。

 戦後の米帝国主義を中心とする政治経済秩序は、今や破産の危機に瀕(ひん)しています。資本主義は疲弊し、一握りの金融独占資本、軍産複合体はぼろもうけしていますが、国内の多数の労働者人民は貧困と格差で苦しんでいます。働く者を食わせることができず、子どもを産み育てることができないようでは資本主義はもはや末期です。

 代わって、中国やグローバルサウスと呼ばれる国々は、帝国主義に対抗し、自己主張を貫き、「平和5原則」に基づく新しい国際秩序を提起し、帝国主義を追い詰めています。

 帝国主義と、中国を先頭とするグローバルサウスとの対抗・闘いを拡大し促進することが重要だと思います。帝国主義が他国を思うように支配できないことは、帝国主義に苦しめられる世界の国々を勇気づけ、帝国主義の後退を余儀なくさせます。これは同時に、帝国主義本国での階級矛盾を強め、支配層の対外政治を縛ることになります。世界の被抑圧民族と労働者階級の闘争にとって大きな前進となります。レーニンが言った「労働者階級、被抑圧民族は団結せよ」こそ、こんにちますます重要な指針となるでしょう。

 また、わが国の最近の政治の混迷は、直接的には対米従属の戦後自民党政治の限界、行き詰まりの反映です。私たちの党の政治路線の正しさと優位性が現実によって実証されたとも言えます。

 言うまでもなく、党の政治路線は「国の完全な独立・自主の確立と国内での政治、経済、社会における徹底した民主主義を打ち立てる人民民主主義革命を経て、連続的に社会主義社会を建設することにある」(党規約前文)というものです。最終目標は共産主義社会の実現です。

 そう言われても「いまいちピンとこない」と思う人もいると思います。しかし、最近の世界は資本主義の限界を露呈しています。これは大きな変化です。社会主義、社会革命について多くの先進的な労働者や意識分子が再度考え、理論的な構築をするようになっています。わが党ももっとこの方面の理論闘争、イデオロギー闘争に力を入れねばなりません。

 では、どのように社会主義に接近するのか。わが国は80年間も対米従属の下にあります。これは他の先進資本主義国には見られない構造的な特徴です。これはわれわれにとってどのような意味があるのか。対米独立・自主の旗を掲げて労働者・国民諸階層が結集する統一戦線を構築し、また支配層内部の矛盾、対立、ひび割れを利用して売国的な反動派を孤立させ、壮大な国民的な戦線を構築して独立・自主の幅広い国民的政権を樹立するうえで有利だということです。

 最近の情勢を見るに、「日本は米国に依存せず、独立・自主で生きる」という傾向が各界に萌芽的に生まれてきています。これは米国の衰退と中国・グローバルサウスの台頭という現実と関連しています。

 ごく当面は、現に起きつつある米中戦争に反対し、また日中不再戦の課題に全国的に取り組まねばなりません。「戦争反対」は多くの人たちを引き付けます。

 中国脅威論の逆風のなかで、中国への偏見を打ち破る運動、戦略的互恵関係を堅持し、「抑止力」一辺倒ではなく対話外交で中国と向き合い、アジアの一員として生きることが、わが国の安全保障上も、経済再生にとっても極めて重要だと思います。

 今年は日本の革命運動にとって重要な年になると思います。闘いを促進しながらマルクス主義に基づく革命政党を皆さんと一緒に汗を流してつくりましょう。そして統一戦線・国民連合の発展を促しましょう。

 全国の同志たち、友人知人、支持者の皆さん、共に団結して闘い、前進しましょう!

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