日本労働党中央委員会主催の新春講演会・旗開きが1月11日、東京で開かれ、多数の党員・党友、来賓が参加した。秋山秀男・中央委員会議長のあいさつに続き、政治局常務委員の大嶋和広同志が「世界の構造変化と日米関係の転換点にあたって訴える」と題して講演した。2部では、羽場久美子=自主・平和・民主のための広範な国民連合代表世話人、社会民主党など各界からの連帯発言を受けた。党地方議員団、新入党員の発言が続き、最後は全員で「インターナショナル」を斉唱して成功裏に閉会した。

新年のあいさつ(日本労働党中央委員会議長・秋山秀男)
あけましておめでとうございます。
世界は今、歴史的転換期のただ中にあります。内外情勢は非常に速いスピードで動いています。われわれとしては、胸躍る素晴らしい情勢が到来しつつあると思います。皆さん、今年も一緒に闘いましょう。
この後、別の同志が話しますので、少しだけ話します。
世界は本当に変わりつつある。皆さんどう思いますか。帝国主義の成立は1800年代の末ぐらいですよね。それから二つの戦争を経て、一時期米国が覇権を行使する状況がありましたが、今はどうでしょうか。
米国を中心とする帝国主義は非常に弱っていると思います。なぜか。これまで帝国主義や新植民地主義に痛めつけられてきた先進資本主義諸国以外の国々が立ち上がり、自分たちの国をつくるため、利益を実現するために闘っています。新植民地主義による被害に対しては賠償を求めていますし、また、気候変動による大変な打撃に関しても、先進諸国に賠償請求をする権限があると闘っています。これまで痛めつけられてきたこれらの国々が、米国を中心とするG7の諸国に闘いを挑んでいる。このことが米国の力の衰退を促し、米国内の階級闘争を激化させています。最近の大きな特徴は、この点にあるのではないでしょうか。
私どもが2005年12月に開いた第6回党大会では、世界の主要矛盾について「米帝国主義を頂点とする帝国主義と、その他諸国の間の矛盾」と規定しました。それから20年たちますが、帝国主義はますます後退を余儀なくされ、発展途上国は結束して闘い、グローバルサウスと呼ばれて勇躍前進しています。
皆さん、今が歴史の変化のただ中にあるという認識を共有したいと思います。この認識を共有した上で、今後、わが党はどう闘っていくか、われわれ労働者階級はどう闘っていくか、いろいろ議論もし、方向を定めていきたいと考えています。その方向については、別の同志が皆さんに提案しますので、ぜひ聞いていただきたいと思っています。
私はもう一つだけ。帝国主義が後退を余儀なくされ、グローバルサウスが台頭している、頑張っている。そうした大きな歴史環境の変化のもとで、日本の政治も大きく変わりつつあると思います。
昨年暮れの総選挙の結果とその後の事態は、戦後長く続いた対米従属の政治がもはややっていけなくなっていることを示しているのではないでしょうか。代わりにどんな政治を打ち立てるのか。残念なことに、議会内政党の皆さんは積極的な提案をしていません。激動の世界で、戦後の対米従属政治が破綻したもとで、日本はどうやって生きるかという点について、ぜひ皆さんと共に考え、闘っていきたいと思います。
いずれにしても労働党は、環境問題にしろ、少子高齢化の問題にしろ、貧困の問題にしろ、こうした諸矛盾は簡単に片付かない、やはり資本主義的生産様式を根本から変えていく以外にないと信じています。
そこに行くために、日本戦後政治の特徴を踏まえれば、やはり対米従属政治を打ち破る。そして独立自主の幅広い国民的政権を樹立していく。この道を通って社会主義、共産主義へと進んでいきたい。
皆さん、そういう胸躍る楽しい情勢です。共に頑張りましょう。