企画

【大阪】労働党新春講演会・旗開き グンゼ労組参加、党は共同の闘い訴え

 労働党近畿地方員会主催の「新春講演会・旗開き」が2月9日、大阪市で開催された。大阪、京都、兵庫の党員と、共同して闘う労働組合、団体、地方議員、友人が多数参加した。

 長岡親生・党中央総政治部責任者が開会あいさつを行った後に、党中央委員会を代表して田中剛同志(党沖縄県責任者)が講演に立った。

 田中同志は、昨一年間を通じてもグローバルサウスと称される新興諸国が台頭し、G7などいわゆる先進諸国が世界を牛耳っていた時代の終焉(しゅうえん)がもはや決定的だと、各種の経済統計などを用いながら断じた。その上でBRICSなどによる「新開発銀行」や共通通貨システム等々が、米国などによる経済制裁を無力化する手段として重要な位置を占めていることを指摘、「帝国主義の諸国はもはや、以前には途上国と呼ばれたグローバルサウスの国々を思うようには支配できなくなった」と強調、続けて「その著しい成長は中国の存在抜きに考えられない」と指摘、中国での生成AI(人工知能)ディープシークの登場を挙げ、経済、政治面のみならず、科学技術の分野でも米国をしのぐ水準に達していると述べた。次に米大統領選におけるトランプ再選の意味について話を進めた。「MAGA」(米国を再び偉大な国に)を掲げたトランプの登場は、もはや米社会における格差拡大と人びとの困窮化が限界に達したこと、自国内の矛盾をわが国を含む同盟国に押し付けることでしか乗り切ることができなくなった米国の惨状を物語っていると述べた。そして、国際情勢を概括して「米国を含む先進諸国の足元で人びとはこのままでは生きていけないという状況に立ち至った。一方で支配階級の側も、この支配が続かないというような状況になっている。そういう意味で、闘う勢力にとっては非常に有利な情勢になった」と結論づけ講演を締めくくった。

 2部の旗開きでは寄せられたメッセージ紹介のあと、合併・買収(M&A)の事業譲渡を口実とした労働組合つぶしに反対して闘っているJAMグンゼSOZ労組の高辻圭委員長が登壇した。

 高辻委員長は「労働者の生活と権利を破壊する会社の攻撃は許されない。あきらめず闘い抜く」と参加者への連帯を呼びかけた。

 次に、全日建労組関生支部の武谷新吾副委員長がこれまでの闘いの経過を振り返り「不当弾圧に抗する闘いですでに3件の無罪判決を勝ち取った。反転攻勢で闘っていく」と述べた。

 来賓として、兵庫県連合副委員長の大島淡紅子・宝塚市議、広田正博・社民党大阪府連合幹事長、西谷知美・摂津市議、高比良正明・岸和田市議からの挨拶を受けた。

 京都府委員会委員長の由良隆同志は、「政治のよしあしで一番影響が及ぶのは最底辺にいる労働者、零細業者層である。この状況に立ち向かう党をつくりたい」と決意を述べた。

 最後に、党大阪府委員長代行の田代雄二同志があいさつを述べた。田代同志は「大阪は実は超高齢化社会。維新の『身を切る改革』の下で保健所を統合するなど最も住みにくい地域になっている。貧困が湧いて出てくる厳しい状況にある。労働者とともに戦線を広げ、根本的に問題を解決する運動をすすめていく。一党一派ではできず、皆さんと共同して闘いをすすめていきたい」と閉会のあいさつとした。

 全員でインターナショナルを斉唱、団結ガンバローを行い閉会した。

寄せられた祝電・メッセージ(順不同、敬称略)

・参議院議員・社民党副党首 大椿ゆうこ
・立憲民主党代表代行・参議院議員 辻元清美
・れいわ新選組共同代表・衆議院議員 大石あきこ
・和歌山県議会議員 藤本眞利子
・大阪府議会議員 ののうえ愛
・大阪府議会議員 山田けんた
・堺市議会議員(堺区選出)ふちがみ猛志
・大阪市会議員 武直樹
・兵庫県伊丹市議会議員 おおつる求
・元八尾市長 田中誠太
・JAM大阪書記長 清水隆生
・全日本港湾労働組合関西地方神戸支部執行委員長 碓氷良介
・部落解放同盟大阪府連合執行委員長 赤井隆史
・在日韓国民主統一連合大阪本部代表委員 金昌範

-企画
-