談話・声明

【談話】日米首脳会談について

2026.3.21
日本労働党中央委員会宣伝局長・大嶋和広

一、高市首相とトランプ米大統領は3月19日、首脳会談を行った。会談は、米国とイスラエルが無法で凶悪なイラン侵略を続け、世界中で批判が巻き起こっているなかで行われた。高市首相は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」「諸外国に働きかけてしっかりと応援したい」などと、明確に米国を支持した。同時に、ホルムズ海峡への自衛艦派遣にも含みをもたせた。こうした姿勢に対し、トランプ大統領は「(日本は)北大西洋条約機構(NATO)とは違う」とご満悦だ。
 本来、高市首相が行うべきことは、イラン人民や政府首脳を殺害し、イランの主権を公然と踏みにじり、ホルムズ海峡の危機を引き起こしている米国を断固として非難し、「即時攻撃中止」を求めることだった。黒を白と言いくるめて米国を支持する、高市首相の姿勢は言語道断だ。

一、高市政権がここまで米国に追随するのは、中国に対抗する上で、米国の関心と軍事的リソースを東アジアに「つなぎとめる」思惑があるからだ。その狙いから、日本の投資で米国産原油を増産し日本で共同備蓄する計画や、レアアース(希土類)の共同開発、小型モジュール炉(SMR)建設を含む「戦略的投資イニシアティブ」として730億ドル(約11兆5000億円)規模の新たな対米投資で合意した。
 この実態は、戦略資源の米国依存にほかならない。日本はますます米戦略に縛りつけられる。夏までに予定される米中首脳会談の結果次第では「はしごを外される」可能性もある。今回の合意は、わが国の利益を損なうものでしかない。

一、世界は激変し、中国などグローバルサウスが台頭、米国は急速に衰退している。欧州諸国がホルムズ海峡への派兵を拒否し、カーニー・カナダ首相が「中堅国(ミドルパワー)の連携強化」を呼びかけているのは、こうした変化が背景だ。高市首相はこうした「米国離れ」の現実を見ることができない。
 首相は「自立」を叫んでいるが、実態は、恥知らずにもトランプ政権の「唯一の応援団」になり下がった。安倍政権でさえ米国の制裁下にあるイランを訪れ、経済関係も堅持するなど、日本は対中東では比較的「自主性」が残っていた。だが派兵に踏み出せば、中東諸国・人民を完全に敵に回すことになる。
 すでに、米軍横須賀基地からイージス艦がアラビア海に展開してイラン攻撃に参加した。在沖米海兵隊も派遣された。トランプ政権とそれに追随する高市政権によって、わが国は世界で起こるすべての戦争に巻き込まれかねない事態が進んでいる。沖縄をはじめ、日本全体がその前線に立たされている。
 高市外交はわが国を国際的孤立に導くもので、断じて許すことはできない。

一、野党は、台湾問題が明記されたことを「最も大きな外交的成果の一つ」(玉木・国民民主党代表)などと、高市政権に迎合している。イラン攻撃を批判している共産党も、高市政権が「対中国」の必要性に縛られていることを暴露していない。
 中国への敵視をやめ、平和的関係を築いてこそ、世界の変化に対応し、高市政権に政治的に対抗することができる。

一、米国とイスラエルのイラン攻撃に対しては、1万人以上の人々が国会前で自衛隊派遣に抗議するなど、国民の怒りと行動が強まっている。また原油高など物価高による国民の生活苦は今後さらに深刻にならざるを得ない。財界も、物価高がさらに深刻化することを恐れている。石破元首相ら自民党議員でさえ、軍事費の前倒し増額と一線を画している。
 高市政権を倒して独立・自主でアジアと共生する政権に取って替えること、当面、ホルムズ海峡への自衛隊派兵など対米協力を許さず、有事をつくらない外交政策を確立することが求められている。

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