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【韓国】尹大統領の戒厳令を打ち砕く 韓国人民の闘いを断固支持する

 韓国の尹錫悦大統領は12月3日、突如として「非常戒厳(戒厳令)」発令を宣言、「一切の政治活動の禁止」「言論と出版の統制」などを布告した。対立勢力への軍事的弾圧を狙う暴挙である。

 野党「共に民主党」はもちろん、労働者、学生、宗教者など韓国人民は果敢に実力で闘い、戒厳軍の国会議事堂への侵入を防いだ。これにより、国会は戒厳令の解除を要求する決議案を圧倒的多数で可決した。与党の一部も、戒厳令解除要求決議に賛成した。

 尹大統領の暴挙は、こうした闘いによって阻止され、戒厳令はわずか6時間で無効となった。急きょ結成された「全国民非常行動」は「ろうそくデモ」などの大衆行動を強め、民主労総20万人の労働者がゼネラルストライキに立ち上がっている。

 尹政権は「死に体」となり、早期の退陣は必至である。

 われわれは、韓国人民の勇敢な闘いに敬意を表し、断固として支持する。

 尹大統領は、発令の理由を「従北勢力を撲滅し、自由憲政秩序を守るため」などと述べた。これらは口実にすぎない。

 発令直前、政権支持率は10%台まで落ち込むなど深刻な政権危機に直面していた。

 この背景は、尹政権が半導体などごく一握りの大企業・財閥に法人税減税などの手厚い補助を行う一方、物価高対策はなおざりで、非正規や零細企業で働く労働者の権利を拡大する労働法改正案に二十数回も拒否権を発動するなど「民生無視」を続けたことである。

 また、米国のアジア戦略に追随し、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)への敵視政策の強化に加え、中国包囲網形成のために米日韓同盟強化を進めた。韓国の民主勢力が、尹政権を、戦争の危機を高める「反民族」の「戦争助長」勢力と非難するのも当然である。

 さらに、大統領夫人や側近をめぐる数々の腐敗疑惑の隠蔽を図る「反民主」の態度である。

 野党や国民が政権への反発を強め、閣僚や検事の弾劾訴追案を提出したのはきわめて当然である。尹政権はこうした政権の窮地を、軍事力による弾圧で巻き返そうとしたのである。

 こんにち資本主義が危機を深め、人民の貧困化が進み、各国で階級矛盾が深まっている。米国を先頭とする帝国主義は衰退を早め、中国・グローバルサウスが台頭し、国際政治は激変している。危機が深まるなか、帝国主義者、各国支配層は支配を維持しようと、躍起になっている。そのためには、ブルジョア民主主義の放棄さえ厭(いと)わなくなりつつある。

 尹政権の暴挙はこうした背景を持っており、韓国の「特殊事例」ではない。世界の労働者階級、中小国は支配層の凶暴化に備え、隊伍を整えなければならない。

 韓国で戒厳令が宣布されるのは45年ぶりである。1979年、全斗煥による「粛軍クーデター」の際も、光州人民が銃を持って果敢に闘った(光州事件)。この闘いを引き継ぎ、1987年の「6月抗争」で大統領直接選挙制を実現させた。韓国人民は、実力で民主主義を闘い取ってきた輝かしい歴史を持っている。

 こうした経過を経てこんにち、民主労総が国民運動の先頭で闘っていることは、きわめて重要である。われわれは、韓国労働運動の革命的前進に期待する。

 尹政権の事実上の崩壊は、米国主導の中国包囲網への打撃となった。2023年8月の首脳会談で、日米韓は協力拡大の「制度化」を決めた。この11月にもベルー・リマで調整を担う事務局設置で合意している。

 だが、トランプ政権の再登場と尹政権が退陣必至となったことで、これは大いに揺さぶられている。米日韓各国内でも、中国敵視の強化に対する不満が広がっている。わが国政府・政治家、労働組合、知識人などは、こうした世界の趨勢(すうせい)を認識し、時代にふさわしい政治方向を目指すべきである。

 わが国労働者をはじめとする勤労国民は、韓国人民、中国政府・人民と連帯し、アジアの平和を実現するために広い戦線をつくり、独立・自主で国民大多数のための政権を目指して闘わなければならない。(K)

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