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【東京】被爆体験者・被爆二世 国会に救済求める

 国の指定地域外で長崎原爆に遭った被爆体験者や被爆二世らの救済を目指す集会が5月29日、国会内で開かれた。原水禁が主催し、被爆者問題議員懇談会や支援者ら約80人が参加した。

 主催者あいさつで、全国被爆体験者協議会相談役の平野伸人氏が、体験者が長崎県や長崎市に被爆者健康手帳の交付などを求めた訴訟(9月9日判決)で勝訴した場合、県市が控訴しないよう支援を求めた。平野氏は「両親も被爆者で、105歳の母がいつも言う。『戦争はダメだ、原爆はさらにダメだ』と。これは一部の人の問題ではなく、国民の力で闘ってこそ戦後が終わる。新しい戦前を絶対につくらせない」と決意を述べた。

 山内武・多長被爆体験者協議会長は「2歳3カ月で被爆したが、仲間はどんどん亡くなっている。長崎はなぜ広島と区別・差別されるのか。早期に解決してほしい」と強調。崎山昇・全国被爆二世団体連絡協議会長は、被爆二世への援護法適用や二世の実態調査などを訴えた。

 集会には長崎、広島選出の国会議員をはじめ十数人が参加した。これ以上、被爆者・二世を苦しませてはならない。一刻も早い救済は、国会の義務である。(取材・N)

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