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2024年4月25日号 1面

第95回メーデーに際し、
全ての労働者に訴える

日本労働党中央委員会

 すべての労働者の皆さん!
 第94回メーデーに際し、日本労働党は熱烈な連帯のあいさつを送ります。

命脈尽きた資本主義
 世界は歴史的変動期に突入しています。
 ウクライナやパレスチナでの戦争が続き、核兵器による世界大戦の危険性さえあります。幾十万もの無辜(むこ)の人々が犠牲になっています。一方で、巨大軍事産業はボロ儲(もう)けしています。世界中では多数の人々が貧困に苦しみ、飢餓人口は 億人を超えています。わずか数人の大金持ちが世界の約半分の資産を握るほどに「格差」が開いています。地球環境危機は明らかですが「利益優先」の企業を抑えられず、人類の存続が危ぶまれる状況です。労働者を苦役から解放するはずの最新技術の成果は巨大企業に独占され、労働者は職場から追われています。
 問題の根源は、私的所有に基づく資本主義そのものです。
 これらは、労働者階級・人民が立ち上がって各国で政治権力を握り、私的所有を廃絶し、社会主義・共産主義を目指してこそ解決できます。
 対米従属の日本では、独立・自主の政権を樹立することで、社会主義へと首尾よく前進することができます。

「米国の時代」は終わった
 米国を中心とする帝国主義諸国は衰退を早めています。購買力平価国内総生産(GDP)では、すでに非G7の上位7カ国がG7を凌駕(りょうが)しています。抑圧されてきた新興国・途上国が、帝国主義に代わって世界の主流となりつつあります。世界の潮流が変わる歴史的変化です。
 しかし、米国が自ら覇権国の座を降りることはありません。米国は「台湾有事」をあおり、同盟国を巻き込んで半導体など先端技術でも包囲網をつくり、中国を抑え込もうとしています。米国の悪あがきこそ、世界を不安定にさせている元凶です。
 他方、中国は米国の包囲に抗し、独自の社会主義建設を進めています。経済では、わずか10年でわが国GDPの4倍に成長し、米国の支配する秩序に代わる国際秩序を目指しています。
 中小国・人民の闘いも前進しています。
 パレスチナでの「第3次インティファーダ(民衆蜂起)」、さらにイランは果敢な反米・反イスラエルの闘いに立ち上がりました。
 東南アジアや中南米諸国も、反米あるいは「非米」の態度を強めています。
 全米自動車労組(UAW)や英国鉄道労組など先進諸国におけるストライキ、フランスやドイツでの農民運動などが政府・資本を追い詰めています。アマゾンなど多国籍テック企業の足元でも、労働者の組織化と闘いが進んでいます。
 全世界とりわけ先進諸国の労働者階級は、非帝国主義諸国・人民と連帯して米帝国主義との闘いを強め、各国で政治権力を目指して闘わなければなりません。

世界のすう勢に背を向ける岸田売国政権
 わが国政府は、世界のすう勢に背を向け、時代遅れの対米従属政治にしがみついています。とくに中国を「国際社会全体のこれまでにない最大の挑戦」と決めつけ、米国と共に包囲しようとしています。
 岸田政権は先日の日米首脳会談で、自衛隊と米軍を一体運用する「指揮統制」見直しなどで合意しました。核心は、地球上のあらゆる事態で、米国と共に「命を懸ける」ことを約束したことです。米国の対中国戦略に全世界規模で寄与する、亡国の道にほかなりません。
 すでに岸田政権は、「中国包囲網」に向けた外交など米国の先兵役を果たしています。
 沖縄をはじめ日本全国で対中国の「前線基地化」が進んでいます。半導体や関連技術の輸出規制、セキュリティー・クリアランス制度など「経済安保」政策も矢継ぎ早です。
 これは、「アジアの大国」を目指すわが国支配層の要求でもあります。支配層の主流は、米国の軍事力に頼って強大化する中国に対処しようとしています。「日米協力」で、競争が激化する人工知能(AI)などの先端技術での復権を狙っています。
 米国の狙いは日中を争わせ、中国だけでなく、日本の力もそぎ、搾り取り、覇権を維持しようとたくらんでいます。
 岸田政権が踏み込んだ、中国敵視外交を転換させる世論と運動を巻き起こすことが、喫緊の課題です。

独立・自主、国民生活再生の政権樹立しよう
 労働者をはじめとする勤労国民の生活と営業は、対米従属政治の下でますます厳しくなっています。
 大多数の労働者の生活は物価高、増税や社会保障制度の改悪も相まって、ギリギリです。
 能登半島、東日本、熊本など被災地は、「棄民政策」にさらされ、ふるさとを奪われたままです。
 歴史的な売国農政の下、農民はすでに存亡の危機にあります。
 中小商工業者の経営難はコロナ禍で加速され、政府の「支援」打ち切りや資源価格高騰が追い打ちをかけています。
 他方、株高など資産価格の上昇や海外収益の拡大、コストダウン政策によって、多国籍大企業、金融資本、投資家は空前の利益を上げ、「笑いが止まらない」状況です。
 とはいえ、対米従属政治では広大な中国市場を失いかねず、財界でさえジレンマを深めざるを得ません。
 2月の前橋市長選挙での自公候補の惨敗は、国民の不満の強さとともに、自民党の支持基盤の崩壊を印象づけました。政府・自民党の支持率は低迷し、自民党は衆議院3補選のうち2選挙区で「不戦敗」に追い込まれるほどです。
 玉城デニー知事を先頭とする沖縄県民は、「中国との平和・友好」を掲げた新たな県民運動を前進させています。うるま市では、保革を超えた市民の結集で、自衛隊演習場建設を断念させています。
 労働運動にも変化の兆しがあります。青年・学生にも、政治変革と社会主義を目指す運動の萌芽が見られます。
 独立・自主で、国民大多数のための政治を実現してこそ、平和を実現し、国民の生活と営業を再生させることができます。

労働党に結集し、独立の革命へ
 こんにち、対米従属政治に対する怒りと不満は高まっています。
 ところが、議会内野党は日米同盟の枠内にとどまり、自公政権に対する政治的対抗軸を立てられず、無力さをさらしています。芳野・連合中央指導部は自民党にすり寄り、労働者を裏切っています。
 労働運動、国民運動こそ、社会を変える最大の力です。
 労働党は、打開を求める労働者の闘いを断固として支持します。崩壊寸前の自民党へのすり寄りでは、解決できません。労働者に犠牲を押し付けて利益をため込む大企業、資本家に期待することはできません。
 労働者が自ら政権を握り、国のかじ取りを行うことこそ打開の道です。世界の潮流が変わるなか、国の進路をめぐる最も広範な国民運動、その中核を労働運動が担ってこそ、政権を握ることができます。
 労働者の皆さん! 資本主義の危機、限界は明らかです。打開の道を共に真剣に追求しようではありませんか。
 日本労働党に結集し、革命政党を建設するために共に奮闘しようではありませんか!

第95回メーデー万歳!
万国の労働者、被抑圧民族は団結せよ!

第95回メーデースローガン

資本主義は末期、社会主義目指し前進しよう
日米同盟にしがみつく岸田政権打倒
独立・自主、アジアと共生する政権樹立

生活危機打開、大幅賃上げと諸権利の大幅改善を
・物価上昇分以上の大幅賃上げを!
・首切り・雇い止め反対! リストラ反対!
・技術革新を口実とした労働者犠牲反対!
・ケア労働者の労働条件大幅改善!
・非正規、フリーランス労働者の権利確立!
・女性・外国人労働者の権利を守れ!
・公務員削減反対!

国民諸階層の要求を支持し共に闘おう
・資産家のための金融政策中止! 国民のための財政出動を!
・消費税廃止! 大衆増税反対!
・食料安全保障の確立! 自給率を引き上げよ!
・原発再稼動反対! 汚染水の海洋放出反対! 自然エネルギーを政策の中心に!
・能登半島被災者への救援を急げ!
・大阪万博中止!
・農家経営を守れ! 戸別所得補償制度を拡充せよ!
・ローカル線廃止反対! 地域の移動手段を守れ!
・大企業のための規制緩和反対! ライドシェア反対!
・「国際金融都市」構想など都市集中政策をやめよ!

・自営業、中小企業の経営・営業を守れ!
・公立病院民営化・独法化・病床削減反対!
・給付奨学金の大幅拡充! 奨学金債務の減免!
・LGBTQへのあらゆる差別反対!

パレスチナ、ウクライナでの即時停戦を!
・イスラエルによる大虐殺糾弾! アラブ人民と連帯しよう!
・米国はイスラエルへの支援をやめよ!
・米欧日はウクライナへの武器供与を停止せよ!
・ロシア制裁反対!

独立・自主、アジアと共生する国の進路を切り開こう
・日米同盟強化・軍事一体化反対! 安保条約破棄!
・「台湾有事」扇動、軍事挑発反対!
・日中不再戦! 「一つの中国」の原則を守れ!
・朝鮮民主主義人民共和国との即時無条件の国交正常化!
・防衛費増額反対! 憲法9条改悪反対!
・辺野古新基地建設阻止! 南西諸島への軍備増強反対! オスプレイ撤去! 沖縄県民と連帯し全国で闘おう!
・武器輸出反対!
・政治反動と国民監視強化反対!

岸田政権を打倒し、国民のための政権を樹立しよう
・無力な野党に幻想を持たず、大衆行動の発展を!
・政府・財界に迎合する連合中央指導部を打ち破れ!
・ストライキで闘い、労働運動を再建しよう!

・全世界の労働者階級は団結し、中国・中小諸国・人民と連携し、戦争の元凶・米帝国主義と闘おう!
・資本主義の命脈は尽きた! 社会主義・共産主義を目指して闘おう!
・先進的労働者は日本労働党に結集し、新しい国の進路を切り開こう!
・第95回メーデー万歳!


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