2023年12月5日号 2面
今回の事故は国内事故としては初めての死亡事故である。かねてより危惧されていた事態が現実化した。墜落したオスプレイCV-22Bは東京都の横田基地所属6機の一つで、2018年4月以来地元の激しい反対の声を無視して強行配備された。横田基地の地元ではこれ以来毎月1日にオスプレイ配備に抗議するとともに、横田基地の全面撤去を求めるスタンディングが行われている。 オスプレイの危険性は開発当初から指摘されていたものであり、国内外で事故を繰り返してきた。今年もオーストラリアで3人の兵士が死亡した墜落事故があり、昨年は米・カリフォルニア、ノルウェーでも死亡事故が起きている。日本では2021年8月に沖縄周辺で部品落下事故を起こし、2016年には沖縄県名護市沖の不時着事故で2人が負傷している。米軍当局は今回の事故が発生することを十分予測できたはずであり、配備反対の基地周辺の声に耳を傾けるべきであった。また、日本政府は自衛隊への配備を中止し、米軍の配備もやめるよう申し入れるべきであった。 今回の事故機は横田基地を飛び立ち、山口県・岩国を経由し沖縄県・嘉手納基地へ向かっている途中で墜落した。近年、米政府と日本政府は「台湾有事」をことさら喧伝し、米軍の沖縄への軍備増強と自衛隊の南西諸島シフトが進んでいた。こうした情勢の下で今回の死亡事故は起きた。 岸田首相は米軍に対して、事故原因が究明されるまでの一時飛行停止を要請したが、繰り返される事故を根絶するには、オスプレイの全面配備停止しか残された道はないものと理解すべきである。 米軍・自衛隊のオスプレイ配備を即時停止せよ! 全国の米軍基地全面返還! 自衛隊の南西諸島シフトをやめろ!
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