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2015年4月25日号 1面〜2面

第86回メーデースローガン

戦後70年、行き詰まった対米従属政治の大転換を
独立・自主の政権で、アジアの平和と共生切り開こう
壮大な国民的戦線構築、強固な革命政党建設が急務

国民生活の向上、国民経済の再建のために
・大企業・投資家のためのアベノミクス反対!
・すべての労働者に生活できる大幅賃上げを! 青年に十分な賃金を! すべての失業者に職を!
 大企業の首切り・リストラ攻撃絶対反対!
 労働者派遣法改悪、労働時間規制撤廃など労働者保護法制の全面改悪阻止! すべての非正規労働者を正規雇用に!
 地方公務員の賃下げ反対! 公務員のストライキ権を取り戻そう!
・消費税増税、公共料金値上げ、社会保障制度の改悪、国民負担増に反対!
・多国籍企業の国際競争力強化のため「地方創生」による地方切り捨て反対!
・「財政再建」は、大企業と大銀行の負担で!
 消費税増税などあらゆる大衆課税に反対、勤労国民には減税を!
 大銀行、大企業と大金持ちに相応の増税を!
 財政は国民生活の発展、国民経済の再建のために使え!
 安心して子供を産み育てられる社会制度を!
・ドルに依存しない、内需拡大による経済再建を!
 コメ、豚肉など農林水産物の輸入自由化反対!
 農家所得の倍増を!
 農林水産業の再建のための財政投入!
 中小自営業への支援を強化せよ!
 法人税減税、「国家戦略特区」「岩盤規制撤廃」など多国籍企業のための「成長戦略」の転換、中小企業を国民経済の主役に!
 日銀による量的緩和、GPIFによる株買い取りなど、大銀行・大企業のための金融政策反対!
・独立・自主の資源・エネルギー、食料政策の確立!
 すべての原発を廃炉に! 再生可能エネルギー政策の推進!
 独立・自主の資源・エネルギー外交の推進!
 国境措置を強め、農林水産業の再建で食料の完全自給を!

沖縄県民と連帯し、独立・自主の確立、アジアの平和と共生のために
・名護市辺野古への新基地建設反対! 普天間基地の即時閉鎖!
 沖縄を米戦略のさらなる軍事拠点にするな! 沖縄を日本とアジアの架け橋に!
・中国対抗の新日米ガイドライン、日米軍事同盟強化反対!
 集団的自衛権行使法制化反対!
・憲法改悪反対! 教育の反動化反対!
・植民地支配、侵略戦争の歴史を明確に清算せよ!
 「歴史修正主義」、排外主義策動反対!
・朝鮮民主主義共和国との即時無条件の国交正常化!
・米国のアジア・リバランス戦略に追随、中国対抗の先兵役となる外交、安保政策の転換!
 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉からの即時撤退! 平等互恵の東アジア共同体推進を!
 アジアインフラ投資銀行(AIIB)を支持! ドルに依存しない通貨同盟政策推進!
 共存共栄の対中国関係の確立を!
 中国、アジア諸国との民間交流の積極推進!
 米国のアジア干渉の道具・軍事同盟反対、アジアから米軍基地を撤去せよ!
・日米安保条約破棄! 全土から米軍基地を撤去、すべての従属諸関係を清算、真の主権回復・国の完全独立を!

日和見主義を一掃し、壮大な国民的戦線構築と革命政党の建設を
・独立・自主の政権をめざす壮大な国民的戦線構築を
・安倍政権の支柱、公明党を徹底的に批判しよう!公明党は連立政権から離脱せよ!
・連合の「安心社会」は幻想、労働運動の階級的革命的再生、国民運動の先頭に!
・議会唯一主義、米帝国主義への幻想振りまく共産党にダマされるな!

・先進的労働者は、日本労働党に結集し、強固な革命政党建設を!
・全世界の労働者階級は団結し、中小諸国と連合し、追随に反対する帝国主義諸国とも連携して衰退する米帝国主義の危険な勢力均衡策略を打ち破ろう!
・第86回メ
ーデー万歳!


第86回メーデーに際し、全国の労働者に訴える
日本労働党中央委員会

 全国の労働者の皆さん!
 第八十六回メーデーに際し、日本労働党は熱烈なあいさつを送ります。
 戦後七十年、米国主導の世界秩序が再編期を迎える中、わが国は重大な危機に直面しています。
 アベノミクスと成長戦略で一握りの多国籍大企業、投資家だけが儲(もう)ける一方、労働者をはじめ、国民生活は深刻です。安倍政権は米戦略の先兵となり、わが国を亡国に導いています。
 諸悪の根源は、戦後の自民党政権、その亜流政権による「大企業中心の対米従属政治」で、安倍政権によってさらに深刻化した結果です。
 完全に行き詰まった対米従属政治の大転換を図る時です。
 日本労働党は、全国五千万人の労働者階級の皆さんに、自らの要求実現のため断固闘うだけでなく、独立の旗を高く掲げ、壮大な政治戦線を形成し、アジアの平和と共生ために一大奮起するよう訴えます。

 1
 世界は、歴史的転換期のただ中にあります。米国が主導して形成した世界秩序は、世界各所で挑戦を受け、再編期に突入しています。
 昨年のウクライナ危機、「イスラム国」の台頭、さらに中国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)と「シルクロード戦略」の提唱と推進などが、それを示しています。
 背景は、米国を頂点とする世界資本主義の危機の深刻化です。
 ごく一握りの多国籍大企業と投資家が巨万の富を蓄える一方、労働者階級と人民は犠牲にされ、先進国では労働者階級の闘争が激化しています。世界で吹き荒れる「テロ」も、耐えがたい収奪と圧政が生み出したものです。
 中国をはじめとする新興国の台頭、米国の衰退が誰にも否定できない現実です。
 世界は「戦争を含む乱世」の様相です。諸国間の対立は激しさを増し、とりわけ米国主導の世界秩序に対する中国の公然たる挑戦が両国のせめぎ合いを激化させています。
 AIIBの参加問題をめぐっても米日が孤立し、米国の「アジア・リバランス戦略」は痛烈な打撃を受けました。
 これは、全世界人民と中小国、対米従属政治の大転換をめざすわが国人民にとって有利です。
 米国が自ら覇権を手放すことはあり得ず、策略で紛争を起こすことを警戒しなければなりません。
 わが国労働者階級は、全世界の労働者階級と被抑圧人民、中小諸国と連帯し、米国に追随することをよしとしない帝国主義の一部とさえ連携して、米帝国主義の世界支配を打ち破らなければなりません。

 2
 安倍政権の下で、わが国は戦後最大の危機に直面しています。
 何より、労働者、国民大多数との矛盾は限界に達しつつあります。
 安倍政権は「政労使会議」を通じて「賃上げムード」を演出しています。しかし、「賃上げ」はごく一部の多国籍大企業だけで、中小にはまったく無縁です。消費税増税、食料品などの価格高騰、社会保障制度の改悪などで、生活はますます「火の車」です。低賃金の非正規労働者は二千万人を超えました。
 他方、メガバンクを頂点とする多国籍大企業と投資家は、アベノミクスによる円安・株高と、安倍政権による数々の支援策により、空前の利益を手に入れています。さらに、安倍政権は「企業が世界でいちばん活躍しやすい国」などと、法人税の大幅減税を決め、労働法制をはじめあらゆる規制緩和を策動しています。
 環太平洋経済連携協定(TPP)も合意を急ぎ、わが国の農業をはじめ、まるごと米国や多国籍大企業に売り渡そうとしています。
 原子力発電所の再稼働も、しゃにむに進めようとしています。
 安倍政権は、疲弊する地方をなだめようと「地方創生」を掲げています。その実態は地方の「選択と集中」で、大多数の地方と住民を切り捨てようというものです。
 労働者階級は、わが国の進路をめぐる課題でも積極的に闘わなければなりません。
 安倍政権は米国を積極的に支えながら、台頭する中国に対抗する、亡国と戦争の道に踏み出しています。
 安倍政権は、国家安全保障会議(NSC)設置や特定秘密保護法、集団的自衛権の行使容認などに続き、安全保障法制の大改悪や「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)再改定を行おうとしています。沖縄県名護市に新基地を建設しようとしています。
 対米従属下の軍事大国化のための思想攻撃として、教育の反動化や排外主義も強めています。憲法改悪も日程にのぼりつつあります。
 AIIBをめぐっては、米国に気兼ねして唯一参加を見送るという、異様な売国ぶりを見せました。まさに「対米従属外交の敗北」です。
 日米首脳会談では、日米同盟の強化、特に軍事的な役割をさらに強めることを約束し、わが国はさらに米国の戦略に縛られました。
 戦後七十年を迎え、わが国の新しい進路が問われています。
 同じ第二次世界大戦の敗戦国である、ドイツとわが国の違いは鮮明です。ドイツは欧州で確固たる地位を占め、米国とも対等に渡り合っています。戦争責任も明確にし、欧州各国との信頼関係を築いています。
 一方のわが国は、日米安保体制の下で主権を奪われ、「アジアで友人がいない」と言われる状況です。
 その上、安倍政権は侵略と植民地支配を否定する「七十年談話」を準備し、アジアとのいっそうの関係悪化を招こうとしています。
 安倍政権の進める危険な道を打ち破り、独立・自主の政権をめざして闘わなければなりません。

 3
 こんにち、安倍政権への幻想は、急速に払拭されつつあります。闘う側には好機到来です。
 沖縄では新基地建設に反対する闘いが、保守層をも含む「オール沖縄」で高揚しています。AIIBをめぐっては、財界や与党内にも批判が渦巻いています。「地方創生」に対する全国町村会など地方の不満、「岩盤規制」としてやり玉に挙げされた、農業や医療などの分野でも、根強い反発があります。
 労働者階級は、こうした安倍政権への不満や怒りと結びつき、広範な戦線を形成して、その中心で闘わなければなりません。
 安倍政権と闘う際に見逃せないのは、政権を支える最大の政治的支柱、公明党を徹底的に批判することです。
 闘いを進めるためにも、自民党政治に対する鮮明な「対抗軸」を打ち出すことが肝心です。既成野党にこの対抗軸がないことは、投票率が戦後最低を記録した先の統一地方選を見れば明らかです。
 わが党は、(1)国民生活の危機打開、主権回復による国民経済の再建、(2)独立・自主の安全保障政策、(3)独立・自主の資源・エネルギー・食料政策、(4)国家財政の危機打開を主張し、労働組合をはじめ、各界の皆さんによる論議を呼びかけます。

 4
 いよいよ資本主義は完全に行き詰まり、命脈が尽きています。
 全世界の労働者階級が革命政党を強化し、労働運動を階級的に発展させ勝利するか、帝国主義が支配を再編するか、その争いの時代です。
 労働者階級が議会主義への幻想を捨てることを、わが党は声を大に訴えます。民主党政権の裏切りと崩壊を見るだけでも「選挙で世の中を変える」ことは不可能です。連合中央幹部などが振りまく「福祉国家論」は幻想です。
 日本労働党は、労働者の皆さんが自らの実力で闘うよう訴えます。
 対米従属の安倍政権を打倒し、国民大多数のための政権樹立をめざす広範な戦線をめざしましょう。
 自民党と同じく財界の手先である民主党はもちろん、米帝国主義を恐れて独立・自主のための闘争を避け、ひたすら「議会の道」に突き進む共産党では勝利できません。
 労働者階級と各階級の積極的先進的人びとは、革命政党を強化しなければなりません。
 先進的労働者は労働党に結集し、ともに闘いましょう。

 第八十六回メーデー万歳!
 万国の労働者、被抑圧民族は団結せよ!


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