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2012年4月25日号 1面〜2面 

第83回メーデーに際し、
全国の労働者に訴える

日本労働党中央委員会

対米追随で多国籍大企業のための野田政権を打ち倒せ
・大衆増税を許さず、大銀行・大企業に「財政危機」の責任をとらせよ
・日米同盟「深化」打ち破り、独立・自主、アジアと共生する国の進路を
・資本主義は末期症状! 革命党の建設急ぎ、広範で実力ある統一戦線を


○大銀行・大企業の利益優先から国民生活を向上させる政治への転換を!
・消費税大増税をはじめとする、あらゆる国民負担増に反対! 勤労国民に減税を!
・年金、医療、介護など社会保障制度の充実! 国民総背番号制反対!
・国と地方の「財政再建」は儲けた大企業、銀行の負担で! 大銀行への国債・地方債の利払い減免! 米財務省債を売り払え!
・政府・日銀による大銀行・大企業への支援策反対!
・財界支援ではなく、国民大多数のための被災地復興を!
・原子力発電所の再稼働反対! 福島第一原発事故の原因を徹底究明し、東京電力経営陣など関係者に責任をとらせよ! 原発輸出反対!
・財界が推進する道州制策動反対!


○日米同盟「深化」を打ち破り、独立・自主、アジアと共生する日本を!
・中国を敵視する日米同盟「深化」反対! 普天間基地の即時閉鎖・返還! 沖縄県内への移設反対! 沖縄をはじめ全土から米軍基地を撤去せよ!
・集団的自衛権反対! 自衛隊の海外派兵反対! 沖縄への自衛隊増強反対!
・大国による核独占体制の強化反対!
・米国の「アジア分断」に加担する環太平洋経済連携協定(TPP)参加反対! アジアなど新興国と平等互恵の経済関係を!
・独立の基礎、食料自給率の向上を!
・対米従属のエネルギー政策から、自主的で安全第一のエネルギー政策に転換を!
・朝鮮との即時無条件の国交正常化! 朝鮮への制裁・敵視政策をやめよ!
・侵略の歴史をわい曲する策動反対! アジアへの誠実な謝罪と補償を行え!
・日米安保条約破棄!


○日和見主義を一掃し、革命的労働運動の発展を!
・大企業によるリストラ、賃下げ攻撃反対!
・正規・非正規を問わず、すべての労働者に生活できる賃金と権利を! 失業者に職を!
・公務員労働者への賃下げ、首切り反対! 公務員への労働基本権の制限撤廃!
・連合中央指導部が振りまく労資協調路線を打ち破り、ストライキで闘おう!
・「福祉国家論」では変わらない! 連合中央指導部は民主党支持の押し付けをやめよ!
・「ルールある経済社会」を唱え、根本的政治転換を否定する共産党を見破れ!
・労働運動は国民運動の中心的組織者として闘おう!
・危機の深まりに応える、強固な革命政党建設を急ごう!


・先進的労働者は、日本労働党に結集しよう!
・全世界の労働者階級は団結し、中小諸国の闘いと連帯して、米国を筆頭とする帝国主義と闘おう!
第83回メーデー万歳!


全国の労働者の皆さん!
 第八十三回メーデーに際し、日本労働党は熱烈な連帯のあいさつをおくります。
 二〇〇七年夏のサブプライムローン問題の顕在化に始まる世界の危機はいちだんと深まり、諸国内の階級対立と諸国家間の対立はますます激化しています。
 世界の金持ちどもとその政府によるさまざまな破たん回避策は、それ自身が新たな危機拡大の火種となって、危機はその出口さえ見えません。世界資本主義は明らかに末期症状で、世界は戦争を含む大激動、大動乱の時代です。
 先進国労働者階級が立ち上がって政治に登場するか、それとも、一時的にしても帝国主義者が「危機の克服」に成功するか、激しい競争、闘いの時代です。
 労働者階級が真の解放をめざし、腹を据えて闘おうとすれば、大きな前進が可能な、すばらしい時代です。
 民主党政権によって、国民諸階層の生活と営業はいちだんと危機に追い込まれています。対米従属政治の売国性と犯罪性も明らかです。
 わが党は、先進的労働者の皆さんに、わが国の真の独立・自主と国民大多数のための政権の樹立、そのための強大な革命政党建設と広範で実力ある国民的統一戦線を構築するため奮闘するように訴えます。


 1
 全国の労働者の皆さん!
 世界的危機の震源地となった米国は、危機をますます深めています。大銀行救済のための空前の資金供給、金融緩和でも経済は好転せず、逆にインフレが深刻化、失業率の高止まりの中、国民は不満を高めています。外交でもイラク、アフガニスタンなど中東支配、「核問題」を口実とする朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)やイランへの包囲、圧迫も行き詰るなど、国際政治での衰退は急速です。
 オバマ政権は危機打開のためにアジア市場への参入を強め、これと結びつけて、中国を人民元問題など経済面ではもちろん、軍事面でもけん制する危険な策動を強めています。
 「国家債務(ソブリン)危機」に揺さぶられる欧州連合(EU)は、政治統合で乗り切りろうとしていますが、危機の連鎖は収まる様相を見せません。増税など、域内人民に対する犠牲の押しつけは過酷さを増し、労働者を中心とする闘いの発展は不可避です。世界経済の「救世主」のように言われた中国など新興国経済も急減速で、危うさを増しています。
 世界経済は長期の低成長となることが避けられず、曲折はあれ、危機は長く続くでしょう。
 諸国、とくに先進国では、「財政再建」などによる国民への犠牲押しつけにより、階級矛盾が激化しています。これに規定され、政治や国家間関係、軍事情勢も厳しさを増しています。世界は、戦争を含む乱世が長期にわたることでしょう。
 米国を筆頭とする帝国主義の世界支配はますます揺らぎ、世界は帝国主義間の力関係の変化にとどまず、新興国が台頭する「特殊な多極化」となっています。中小国、人民の闘いが前進できる情勢です。
 全世界、とりわけ先進国の労働者階級の果たすべき役割はますます重大です。

 2
 民主党政権で三代目の野田政権は、旧自公政権以上に、対米従属で多国籍大企業のための政治を露骨に進めています。
 内政では「税と社会保障の一体改革」の名の下、財界が長年願っていた消費税増税を策動しています。かれらのたくらむ増税は、「消費税一〇%」どころではありません。野田政権の掲げる「財政再建」は、多国籍大企業の国際競争力を高める「小さな政府」を実現するためであると同時に、膨大な国債を抱える巨大金融機関を助けるためのものです。野田政権は、国民にさまざまな犠牲を押しつける一方、金融機関には年間十兆円もの利子を貢いでいます。
 「最低時給千円」の棚上げ、子ども手当の廃止、後期高齢者医療制度の事実上の存続など、選挙目当てのマニフェスト(政権公約)は次々と投げ捨てられました。東日本大震災からの復興も遅々として進まず、原子力発電所の再稼働がたくらまれ、国民の命と健康がないがしろにされています。
 民主党政権の下で、労働者(民間、公務員を問わず)、農民、中小商工業者など、国民諸階層の生活と営業はいちだんと悪化しました。
 外交では、米国のアジア戦略に追随した日米同盟「深化」に踏み込んでいます。普天間基地(沖縄県宜野湾市)の県内移設をゴリ押し、自衛隊の南西諸島への配備を強化、武器輸出三原則の緩和、自衛隊海外派兵の強化と海外拠点整備、朝鮮への敵視と制裁を強め、集団的自衛権の行使にも踏み切ろうとしています。アジア諸国を分断し、わが国民経済を破壊する、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加も策動しています。
 このような政権は打ち倒す以外にありません。


 3
 全国の労働者の皆さん!
 「政権交代」への幻想は、すでにはげ落ちました。事実が示したことは、自公政権も民主党主導政権も多国籍大企業を頂点とする財界、売国的独占資本どもの走狗(そうく)であるということです。対米従属で多国籍大企業のための野田・民主党政権と闘うときです。
 消費税増税をはじめとする大衆増税、社会保障制度の改悪など、国民へのあらゆる犠牲の押しつけに反対して闘いましょう。
 「財政危機」は、一九九〇年代の日米構造協議で米国に押しつけられた六百三十兆円もの膨大な公共投資と、法人税減税など大企業への数々の優遇措置が主な原因です。「財政再建」というのならば、危機の中でも肥え太った、大銀行・大企業にこそ負担を要求しなければなりません。
 併せて、野田政権による日米同盟「深化」を打ち破るため、国民的戦線を形成して闘わなければなりません。


 4
 国民の政治不信は極限まで高まり、出口を求めています。
 ところが、橋下・大阪市長らは、国民の悪政への怒りの矛先を公務員労働者へとねじ曲げ、真の敵を覆い隠そうとしています。このようなペテンに惑わされてはなりません。
 連合中央の一部指導部は、いまだに民主党政権への幻想をあおっています。かれらは増税さえ主張し、政権の延命に手を貸しています。労働運動が支配層の後ろについているようではどうにもなりません。連合中央一部指導部の、犯罪的策動を打ち破らなければなりません。
 共産党は「ルールある経済社会」を唱えて米国と多国籍大企業にへつらい、労働者の闘いを根本的政治変革からそらすという反動的役割を演じています。
 社民党中央にも展望は描けず、野田政権への評価さえあいまいなままです。
 危機がいよいよ深まる中、団結して闘う道にこそ展望があります。社会民主主義勢力を含め、この国の前途を憂う活動家、左派勢力の団結は重要です。わが党はそのために必要な役割を果たします。
 労働者の闘いにはストライキこそが似合います。自らの生存を守り、ささやかではあっても要求を実現するためには、「企業の存立のため」とか「財政再建のため」などという支配層の「ヘ理屈」に惑わされず、実力で闘わねばなりません。
 併せて、労働者階級は独立と民族の前途を切り開き、農民、中小商工業者など国民各層の利益を実現するため、広範な国民的戦線の先頭に立たねばなりません。

  全世界の労働者階級、中小国・人民と連帯して帝国主義と闘うとともに、労働者階級の根本的解放を闘い取る歴史的役割を担おうではありませんか。
 そのためには、労働者階級を基盤とし、国民的戦線をけん引できる革命政党の本格的な建設が不可欠です。
 先進的労働者の皆さん!
 日本労働党に結集し、ともに闘うことを心から訴えます。


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