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2011年7月5日号 3面・声明 

日本労働党大阪府委員会に対する
政治弾圧を糾弾する

大阪府委員会委員長 
中尾 哲則

2011.7.5

 七月一日、大阪府警と枚方署は池和夫同志を逮捕、同時に日本労働党大阪府委員会の事務所ほか数カ所の家宅捜索を行った。
 わが大阪府委員会は、今回のきわめて悪質かつ不当な政治弾圧を満身の怒りをもって糾弾すると同時に、同志の釈放を強く要求し、全党の同志と支持者の力を結集して反撃を開始する。

 府警刑事部公安第三課は家宅捜索の理由を「詐欺被疑事件」とし、また、マスコミ各紙が「失業保険の給付金を受け取りながら生活保護費などを不正に受給した」と報道しているから、捜査当局はこのように発表しているのであろう。しかも、「発表では、二〇〇七年五月〜十二月に雇用保険百四十三万円を受給していたことを枚方市に申告せず、この期間内の生活保護費を詐取するなどした疑い」(読売新聞)と言う。

 しかしながら、家宅捜索で押収した物件の多くがかれらの言う「被疑事件」とはまったく関係のない党の文書類であることを見ても、今回の逮捕・家宅捜索の目的が労働党に対する政治弾圧であることは明白である。われわれはこの「被疑事件」なるものを頭から信用していないが、敵はなぜ四年も前のことを今さら持ち出して、暴挙に及んだのか。

 〇三年元日、日本経団連は『活力と魅力溢(あふ)れる日本をめざして』(奥田ビジョン)を発表したが、これと前後して奥田会長は「失業率六・〇%から六・五%が限界」と失業者の増大に言及した。国の財政が悪化し、打つ手がない中での失業者の反乱に強い恐怖感を抱いていたのである。
 そして〇八年のリーマン・ショック後、自動車・電機をはじめとする多国籍大企業の派遣切り、期間工切りが横行し、多くの労働者は路頭に放り出されるなどむごい仕打ちを受けた。

 わが大阪府委員会は、職を求めてハローワークにやってくる労働者の生活実態や要求の聴き取り調査を多数行い、彼らとともに橋下大阪府知事にその要求を突きつけるなどの行動をしてきた。
 そうした行動を続ける中で、われわれとともに闘う労働者が多数出てきた。

 遅々として進まない失業対策や雇用対策を前に、この問題の根本的解決を図る一つの手段として、われわれは議会に進出することを決断、この四月の枚方市議選に池和夫同志を党公認候補として擁立した。選挙までの一年間、候補者を先頭に「貧困撲滅! 生活支援へ市政大転換!」と訴えて、ともに闘うよう呼びかけた。当選は果たせなかったものの、われわれの訴えは失業者や生活困窮者をひきつけ、支持者の数は確実に広がったのである。

 年明けにチュニジアから始まり、米国の中東支配の手先をたたき出した中東・北アフリカ諸国人民の闘いのきっかけは、貧困にあえぐ人民を襲った、米国の危機脱出策を震源とする食料品など物価の高騰であった。
 直後に東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故が起きた。菅・民主党政権は被災者を置き去りにした財界優先の復興に突き進み、資金力のある企業は海外に進出する。政府の増税攻撃と産業の空洞化=倒産・失業の危機にさらされ、労働者をはじめ多くの国民の不満は限界に達している。そして、われわれが日々目にしている国政のていたらくである。敵に打つ手はない。
 こんなときに、生存の諸条件をすでに奪われ、あるいは奪われかねない国民が闘いに立ち上がったらどうなるかーー
。こうした恐怖心にかられた敵の悪あがきが、今回わが党にかけられた弾圧である。

 われわれは、反撃の闘いの中で、今回の政治弾圧がいかに悪質かつ不当なものであるか、併せて行政の失業対策や雇用対策がいかにおざなりで何ら役に立っていないシロモノであるか、これらを余すことなく満天下に暴露する。そして仲間をさらに増やし、当面、橋下府政を打倒し府民大多数のための府政実現をめざして闘っていく決意である。

 以上


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