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労働新聞 2023年1月25日号・4面

2023年旗開きでの
来賓あいさつ

(順不同・敬称略、文責編集部)

社会民主党全国連合常任幹事 中島修

 昨年はまさに激動の一年でした。2月のウクライナ戦争勃発、7月の参院選中の安倍前首相の銃殺と、そこで浮き彫りになった旧統一教会との度し難い結びつき、戦後日本の軍事政策を大転換する12月の安保3文書の閣議決定、さらに福島第一原発事故を一顧だにしない原発再稼働、新規増設の方針の決定などがありました。格差と貧困はいっそう激しくなり、大幅な物価上昇がこれに追い打ちをかけて、働く者の生活が厳しさを増していることはご承知の通りです。
 23年はさらなる激動が待っているのではないかと思います。
 今年は衆議院解散・総選挙はないのではないかと言われておりましたが、支持率が急落した岸田政権が起死回生をかけて、5月の広島でのサミット以降、打って出るのではないかという臆測が流れています。4月の統一自治体選挙と併せ、この間の国政選挙等の総括を踏まえながら準備をしていかなければなりません。
 日本社会は小泉政権による構造改革以来、20年以上も賃金はほとんど上がっておりません。欧米諸国と対照的で、マスコミでも報じられるような事態です。格差と貧困も一気に拡大しました。その上、生活必需品など物価上昇は急激です。
 それだけに、労働組合も大幅賃上げをこの春闘で実現しようとしており、私たちも23春闘に連帯していくことが求められております。そうした働く者の怒りや願いに対して、政府や経営者も、戦線を分断するためにさまざまな策を打ってきています。軍備増強のために中国や北朝鮮の脅威なるものや、あるいは差別・排外、歴史修正といったものが使われ、賃上げを巡っては、労働組合よりは政権与党に依存した方が成果が出るというふうに思い込ませるような動きなどが挙げられると思います。
 安保3文書は、これまで曲がりなりにも政府が掲げてきた専守防衛をかなぐり捨てて、戦争する国づくりを進めるとことを公言した文書だと言わなければなりません。ご覧になった方もあるでしょうが、昨夜テレビで自民党元総裁の河野洋平さんが安保3文書についてのインタビューで「これで米国は大喜びでしょう」と発言されていました。兵器の爆買いを米国から行う、それも一世代前の兵器を言い値で買わされる。台湾有事というようなことで万一戦争にでもなれば、戦場となるのは日本周辺であり、犠牲になるのも日本人です。米国は外から見ているだけ。こういう絵が既に見えてきております。
 こういう状況の中で、私たちはこの動きをしっかり認識しながら、平和憲法を守り、戦争を許さない取り組みを強化していかなければならないと思います。


緑の党党首 對馬テツ子

 今年は、昨年の安保3文書改定に見るように、日本が戦争にまっしぐらに進む非常に危険な幕開けとなりました。今まで日本は専守防衛、GDP比1%の防衛費枠を守ってきましたが、米国の言いなりになってどんどん戦争する国になっていることに対して、今こそ私たち働く者が一致団結してその道を阻止することが本当に緊急で重大な課題であると思っております。
 労働党が提起した、戦争と増税に反対する日本の独立・自主、アジアとの共生に私たちも連帯し、共に力を合わせて頑張ってまいりたいと思います。
 沖縄では玉城デニー知事が、敵基地攻撃能力、新しいミサイル計画に断固反対すると表明をしております。沖縄が攻撃の対象になる、これを断固防ぎたい、県知事の表明はとても大事だと思います。
 日本は米国に追随して食料も投げ捨てました。日本の食料自給率は37%です。米国の研究によると、ウクライナ問題で核の危機があり、輸入が途絶えたとき、日本は7200万人の人々が餓死するといいます。日本人の多くはそのことを知りません。食料が途絶えたら日本は本当に餓死する。そういうことが目前に迫っているわけです。
 この地方選挙で声を上げていきましょう。戦争のない日本社会をつくるため、政治を変えていくために、共に力を合わせていこうではありませんか。
 緑の党も統一地方選挙で板橋区からわたなべちづる、大田区からはやすだ雄一郎が出馬表明しています。連帯してこの社会を共に変えていきましょう。
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部書記次長 武谷新吾

 18年に始まった関生支部への権力弾圧に対して、皆さんの物心両面にわたるご支援本当にありがとうございます。関生支部は新体制になって2年目に入りました。この弾圧と大阪広域生コンクリート協同組合つぶし粉砕、産業別労働運動の再建に全力を尽くしています。
 昨年は皆さんのご支援で多くの成果がありました。大阪府警本部前の元旦行動を皮切りに、5月の関生総決起集会、今まで萎縮してきたことを払拭(ふっしょく)して、不当労働行為をする企業を追い詰めるということで、全国の仲間の支援を受けて現場で抗議行動をしております。
 関生支部の産別運動の一つにコンプライアンス運動があります。この組合活動を恐喝だとか威力業務妨害という刑事事件にでっち上げて大津地裁で審議されているんですが、9月に大津地検が湯川委員長に求刑8年という異常事態がありました。この不当な攻撃を粉砕するために1月から現場で行動して、この警察・検察の思惑を粉砕します。
 一方では、原理・原則で闘う労働組合の団結した運動が広がっています。最終的には、司法と権力が一体となったこの弾圧は大衆行動で決着をつけます。
 岸田が賃上げしろとか言ってるけど、大きなお世話です。賃上げは労働組合の団結と行動で勝ち取るもので、何を言うとるねんという話ですよ。この春闘ではストをはじめ現場の行動で賃上げを勝ち取ります。岸田政権では米国とは手を切れないと思いますので、労働党の先輩たちに頑張っていただき、米国と手を切る政権づくりに邁進していただきたいと思います。
 労働組合つぶしは戦争への道です。すべての労働組合つぶしを労働組合の団結と行動で粉砕し、戦争ができる国づくりを進める岸田政権を打倒し、新自由主義を終わらせるために日本労働党の先輩の皆さんと共に闘うことを表明します。
いちから研究所 高須海地/大学生 横井乃愛

 大学3年生の時に政治活動や市民活動に目覚めて、気候変動に対する取り組みをやったり、「選挙ギャルズ」という活動をやったりしています。野党の中でも、この人ならっていう候補者を応援する活動とかをやってきました。卒業後、ウーバーイーツとかで食いつないでいます。
 去年はウクライナとロシアの戦争から始まって、自分の無力さを感じる一年になりました。
 帰省先から東京に戻って来て1月4日に首相官邸前に行って、マイクを持ってスピーチ行動をしたんですが、僕がしゃべり始めると同じ世代の若い人たちが自然に僕の横に集まって隣に立ってくれた時に、自分の声が本当に何倍にもなっていくことを感じました。仲間が集まって、その声が大きくなっていく、これこそがまさに民主主義の原点だと感じました。
 政権が今やっていることは、自分たちの未来を明るくしてくれるとは思いません。だからこそ、自分たちが声を上げなければいけない。希望はどこか外にあるものじゃなくて、おかしいと思って声を上げようとするその心の中にこそ民主主義の種や希望の種が眠っていることを再確認して、自分にできることしていこうという、そういう一年にしていきたいと思います。
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 私は大学3年生です。大学生になってから、社会問題を引き起こしているものと、社会問題を解決するものは政治なんだということに気づいてから、政治の活動に目を向け始めました。自分たちが苦しい思いやつらい思いをしていても、その解決策が投票だとか政治という選択肢にないと思っている人が周りの学生にも多くて、それは政治と自分たちの生活が切り離されてるっていうことです。今、私たちの世代で立ち上がっている人は確実に増えてきて、かれらも私たちも自分たちと日本の未来に希望をもって歩んでいます。これからもよろしくお願いします。

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