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労働新聞 2022年1月25日号・4面〜5面

2022年新春講演会・旗開き

労働党へ期待の声、
ともに闘う決意訴え

要旨・見出しは編集部による
(順不同・敬称略)

 旗開きには、党派を超えた、国政選挙候補者や地方議員、そして労組幹部や国際分野などから多岐にわたる来賓が参加した。また祝電やメッセージも多数寄せられた。その一部を紹介する。(順不同・要旨・文責は編集部)


来賓あいさつ/「労働党、ここにあり!」の意強く 改憲と戦争阻止へ闘おう
自主・平和・民主のための広範な国民連合代表世話人(元参議院副議長)角田義一さん

 私たちに対して、労働党の皆さんから大変温かいご支援をいただいています。
 大隈議長が亡くなり、私たちにとって偉大な指導者を失い、大変な損失でした。しかし、その後秋山さんが後を継いで議長になり、また先ほど、秋山新議長から講演がありました。それを聞いて、「日本労働党、ここにあり!」という意を強くしました。
 私は立憲民主党の党員です。ただ、私は最左翼、「過激派」です。(笑)
 昨年の総選挙でも「戦争の危機」をというものを強く訴えてきました。そうした演説をした立憲民主党の関係者は「角田さん、一人しかいない」と言われました。  その総選挙で私たち仲間は敗北しました。しかし、敗北にたじろいでどうしますか。
 私は「自民党王国」と言われる群馬県で何回選挙に負けたか分からない。しかし、私は「自民党に殺されてたまるか!」という意気込みで闘ってきました。
 したがって、私たちの最大の課題は敗北をどうやって乗り越えるかということではないでしょうか。
 今年は日中国交正常化五十周年を迎えます。安倍や麻生などの政治家から「台湾は日本有事」という発言が相次ぎ、果ては「日本は参戦する」との声も聞こえてきます。
 戦争法(安保法制)という悪い法律ができました。その法律の下では、恐らく「台湾有事」に日本が参戦する危機は高まるでしょう。
 しかし、まだ平和憲法があります。憲法九条には「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と書いてあるじゃないですか。だから、自公政権に対して、米国に「日本は九条がある以上、戦争はしません」「加担しません」とハッキリ言わせる運動をつくる必要があるんじゃないですか。
 中国と戦争すれば、日本は滅びます。日本の原発にミサイルが撃たれれば、放射能で日本中が汚染され、人間が住めなくなってしまいます。そんなバカな戦争は絶対させてはいけない。日中は再び戦火を交えない。そして、米国と中国と戦争させない、私はそうした国際世論をこの日本からつくっていくことがわれわれ主権者としての責務ではないかと訴えてきました。
 皆さんといっしょにこうした運動を広範な国民の皆さんに呼びかければ、必ず戦争は避けられるし、避けなければなりません。
 今年の夏、参議院選挙があります。私は憲法改悪を阻止するためには、野党がやっぱり団結して、三十二の一人区をいっしょになって闘って、自民党やその亜流の改憲勢力をどうしてもつぶす必要があります。そのためにはわれわれも小異を残しながらも闘う。
 ぜひ、労働党の皆さんにも、こうした点でいっしょに闘っていただけることを心から祈念申し上げまして、この旗開きの成功を心からお祝い申し上げます。

来賓あいさつ/政府のコロナ対応、米国言いなりの「ノー」を突きつけよう
(社会民主党全国連合常任幹事・中島修)

 皆さん、こんにちは。新年明けましておめでとうございます。
 この新春講演会、ならびに旗開きにお招きいただき、本当にありがとうございます。
 先ほど、秋山議長やそれに引き続く講演を通じて、私たち自身もいろいろ学ぶところなど含めて、大変勉強させていただきました。ぜひ、これからも皆さん方といっしょに協力し合いながらこの日本の政治や社会を良くしていきたいと改めて決意をしたところです。 新年、年明けから、オミクロンというコロナウイルスが一気に拡大をしています。
 そこで私は大きな特徴を二つ感じました。
 一つはものすごい感染力ということです。重症化率は低いと言われていますが、まだ実態は分かりません。これだけ、感染力が高ければ、保健所や病院など含めて医療機関が対応しきれないということが当然想定され、非常に心配しています。
 このコロナ禍の二年間における、安倍、菅政権の下でコロナ対応をめぐって、愚策、後手後手が非常に目立ちました。自公政権が取ってきた政策が「命よりお金」というかれらのその考え方がハッキリ明らかになりました。
 通常国会が一月十七日から始まりますが、そうした場も通じて、この間の自公政権によるコロナ対策などの政策に対して、明確に「ノー」と突きつけていくことが非常に大事だと思っているところです。
 もう一点は先ほどの講演でも触れられましたが、今度の日本におけるコロナの再拡大は「米軍由来」と言われています。「米国は同盟国だ」としきりに吹聴されているわけですけど、同様に米国と同盟を結んでいる他国でもないようなデタラメなことが明らかになりました。米兵は米国から出国する際、PCR検査なども行わず、日本に入国する際もやらない。そして、その米兵たちはマスクも何もしないで基地周辺の歓楽街を飲み歩いている。こんなことがまかり通るなかで、すさまじい感染が広がりを見せているということが今回のコロナの再拡大の大きな特徴ではないでしょうか。
 沖縄県の玉城デニー知事も記者会見で強い怒りを示し、現在の状況について告発しました。まさに日米地位協定に代表されるような米軍に対する特権的扱い、そして日本が米国の言いなりになっている状況がさらに明らかになってきていると思います。
 こんな政治を変えなくてはいけません。米中対立のなかで、日本は米国に積極的に加担をしていこうということが公然と言われています。戦争挑発としか言いようがない言動です。具体的には南西諸島へのミサイル配備など含めて進んでいます。まさにそういうことが進めば、沖縄が再び戦場になりかねません。こんな事態を絶対に許してはなりません。 今年の夏には参議院選挙が予定をされています。私たち社民党も戦争を許さないということをしっかり訴えながら、前進ができるように全力を挙げてがんばっていきます。
 労働党の皆さんにはこれまでもさまざまな場面で協力をいただいきました。ぜひ今年もさまざまな場面で共に闘うことができれば大変ありがたいと思っています。
 改めて、この場にご案内いただいたことに重ねて感謝申し上げるとともに、労働党のますますのご発展、そして、本日ご参集の皆さん方のご健勝、ご活躍を祈念申し上げます。

来賓あいさつ/日本と沖縄、中国のあるべき姿模索し、次の50年に向けて道筋示す1年に(沖縄大学地域研究所特別研究員・泉川友樹)
 明けましておめでとうございます。
 年頭に当たりご参集の皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げます。
 私は沖縄県豊見城の出身で、現在、日中の経済交流を促進する仕事をしています。ご承知の通り、今年は沖縄の施政権が米国から日本に「返還」されてから五十周年、そして日本と中国の国交が正常化してから五十周年という節目の年にあたります。
 さて、「二つの五十年」を迎えようとしている現在、沖縄や日中の関係は日本の人びとにとって、あるいは沖縄の人びとにとって望ましいものになっているといえるでしょうか。一月八日の沖縄県の新型コロナウイルスの新規感染者数は千七百五十九人で、一日での感染者数が過去最大を記録しました。これは米軍が検査を免除されて入国し、オミクロン株を持ち込んだことで感染が拡大したことがほぼ確実視されています。日米地位協定による特権が米軍に与えられ被害が広がっているにもかかわらず、首相は日米地位協定の改定は考えていないと表明しました。「国を守るためには多少の犠牲はやむを得ない」との宣言にほかならず、悲惨な沖縄戦を体験してきた人びとやその子孫は「また見捨てられるのか」との思いを強くしたに違いありません。
 また、七日に開催された2プラス2では日米が中国の安定を損ねる行為に「共同対処」することが盛り込まれました。日米安保の矛先を中国に向けないことを約束して実現した国交正常化の根幹を揺るがす一大事件です。それだけでなく、最近は「台湾有事は日米同盟の有事」などと首相経験者が軽々しく発言し「台湾は中華人民共和国の一部である」との中国の立場を理解し、尊重するとした日中共同声明の精神を踏みにじるようなことをしています。
 沖縄からみた日中関係では紛争の火種になっている尖閣諸島をめぐる問題がありますが、これは二〇一四年十一月にお互いの考え方の違いを認め不測の事態の発生を防ぐとした「四項目合意」が交わされてから鎮静化しています。例えば、二一年では中国公船の領海侵入は月に一回程度にまで減っています。しかしメディアはその実態を明らかにせず、南西諸島の軍事化が進められています。
 新疆ウイグル自治区でのいわゆる人権侵害についてはそれが事実であるかどうかも断定できてない段階で、南京大虐殺勃発の日である十二月十三日に「北京冬季五輪ボイコット」を政府に求める声明を出す政党まで出てきました。
 このように「二つの五十年」を迎える沖縄、日本、中国を取り巻く状況は非常に厳しいといわざるを得ません。今年はこの現状を受け止め、沖縄、日本、中国のあるべき姿を不断に模索、追求し、次なる五十年に向けて道筋を示す一年にするべきだと考えています。その中で冷静に中国や沖縄の問題を見つめ、対応策を示している貴党の役割はますます重要になると確信します。
 結びに、貴党の更なる発展と奮闘を期待し、私のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

メッセージ/衆議院議員 大島敦さん
 このたび、2022年日本労働党「新春講演会・旗開き」が開催されますことを、心よりお慶び申し上げます。
 本日の講演会・旗開きにおきまして、よりいっそう親睦を深められ、実り多き会となりますとともに、新しい年が、皆様にとりまして、希望溢れる素晴らしい一年となりますことを祈念いたします。
 結びに、貴党のますますのご発展と、ご参集の皆様のご健勝、ご多幸をお祈り申し上げます。

メッセージ/朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会議長(元衆議院議員)日森文尋さん
  二〇二二年の新春をお祝いします。
 昨年の衆議院議員選挙では、大方の予想を覆して、立憲民主党が議席を減らした一方で、自民党は微減、日本維新の会が大躍進し、改憲勢力が国会の三分の二を超えるという事態が生じました。岸田首相も改憲を自らの重要な課題として位置づけ、さらに踏み込んで「敵基地攻撃能力の保有」にも言及しています。
 今年は参議院選挙の年です。安倍・菅・岸田と続く自民党政治の本質を徹底して暴露し、改憲すなわち戦争への道にストップをかけ、国民の命と生活を立て直す政治をつくるための第一歩を踏み出さなければなりません。そのためにともに力を出し合いましょう。
 マスメディアから一方的に宣伝される中国・朝鮮脅威論と、強化される日米軍事一体化やクワッド、オーカスなどの新たな軍事協力体制について批判の声はほとんど聞こえてきません。これを変えるために私たちが事実をどれだけ明らかにし、広げられるかが問われています。  中国の「一帯一路」は世界百四十カ国を結ぶ経済協力関係であり、日本のメディアが騒ぐような覇権をめざすものでもありません。国際社会での相対的地位低下を危惧する米国が、発展する中国を封じ込める意図で展開する戦略の尻馬に乗って誤った道を歩んではなりません。
 朝鮮についても米国が敵視政策を改め、核兵器による威嚇と不当な制裁を見直すことで問題は解決の方向に向かうのです。全世界での覇権を手放したくない米国の国益のために、世界の分断に手を貸すような愚策はいずれ日本の孤立化を招くことは明らかです。
 米国の経済がいつでも世界をリードし、「米国の法と民主主義こそ正義である」という「思考停止」状態からこの国の指導者が一刻も早く脱することを望むものですが、それを期待するより政治を変えることが先決でしょう。
 二〇二二年。私たちにとって、この社会を変革する出発の年になることを誓って、ともに奮闘しましょう。  大隈議長のいない初めての旗開きとなりましたが、秋山新議長の下、いっそう団結を深め、日本労働党がさらに発展されることを心から祈念いたします。

メッセージ/権力弾圧粉砕、反転攻勢へ決意新たに
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部

 日本労働党の新春講演会及び旗開きの開催、まことにおめでとうございます。
 旧年中は、権力弾圧に抗する私たちの闘いにご支援をいただきありがとうございます。
 権力弾圧を打ち砕く本格的な反転攻勢の闘いのいっそうの前進に向けて、決意を新たにしています。
 関生支部は、二〇一八年に始まった権力弾圧によって大きなダメージを受けました。しかし、不当労働行為救済を求めた労働委員会ではほぼ勝利をおさめ、大阪広域協組の不当性も明らかになっています。そして、一連の刑事事件では、昨年七月のタイヨー生コン事件で無罪を勝ち取り、同年十二月には、加茂生コン事件の控訴審でも大阪高裁は、京都地裁の有罪判決を破棄し、逆転無罪判決を引き出すことに成功しました。こうした、警察・検察が描いてきた関西生コン事件の構図のほころびが、さらに拡大したと言えます。 私たちは、全く希望を失っていません。それは、組織を信じて踏ん張っている組合員、権力弾圧を跳ね返して近畿の生コン関連業界をもう一度、労働者主導に転換する闘いの先頭に立っている組合役員の存在があるからです。
 大事なことは、状況を正確にとらえ、敵の弱点を撃つような闘いを展開できるか否かです。
 また、米国が対中国敵視政策を繰り広げるなか、日本もこの動きに同調しています。米国は今年二月に開催される北京五輪に外交代表団を派遣しないよう日本などの同盟国に迫っています。
 私たちは、このような危険極まりない行為に断固反対し、自主的平和外交、「日中平和友好条約」に則った友好・親善を深めることを求めます。
 私たちは、権力弾圧粉砕、護憲・安保条約破棄・非核三原則の堅持、脱原発、労働法制改悪反対の闘いを進め、労働者の権利確立、反戦平和と民主主義の徹底のため志を同じくする労働組合や市民団体と連携して諸活動に取り組む所存です。
 最後に新春講演会・旗開きにご参集の皆さんのご健勝とともに、皆さんといっそう団結を深める一年となることを祈念いたします。

フィリピンBAYAN、Migranteのスタッフ一同
 BAYAN(新民族同盟)、Migrante(移住労働者)の各日本支部は、日本労働党・大隈前議長の逝去に深い哀悼の意を表するものです。大隈氏の在任中は、貴団体に多大なご支援を賜り、誠にありがとうございました。
 また、新議長に秋山秀男氏が就任されたことにお祝いを申し上げたいと思います。
 私たちは、一般労働者と労働者階級全体の利益を促進するために、私たちの関係をさらに活用することができることに期待しています。
 BAYAN日本支部は、日本におけるわれわれの同盟組織とともに、労働者階級、現地人、移住者を問わず、調和を実現することを願い、草の根の結集に引き続き取り組んでまいります。
 われわれの努力は、人民の民主的願望を真に達成するために、われわれの団結をさらに強化し、共通の階級敵に対する闘いを前進させることを求めるものです。われわれの目的は、社会化された経済生態系を達成することだけでなく、自然環境の健全性に劇的な影響を与える資本主義の貪欲さの悪から、われわれの自然環境を保護することにもあります。
 このような観点から、私たちBAYANとMigrante・JAPANは、これらの共通の目標を達成するため、貴党との結束をさらに強めることを希望しています。

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