20020315

東大駒場寮

カフェ強制撤去に抗議して

ハンガーストライキを決行


 東京大学は昨年8月、駒場寮を強制的に取り崩したが、自治寮再建、自治組織承認を求める学生たちが寮跡地にテントを張って闘争を堅持している(詳細は前号参照)。
 学生たちの闘いが続く2月8日、当局はテント村入り口に設置しているカフェ撤去を求めてきた。カフェはテント村の象徴的存在である。3月1日、カフェの撤去通告に抗議して、理学部3年の原田元気さんが無期限ハンガーストライキに突入した。
 当局は7日、「ハンストやめろ、カフェ撤去」と叫びながらテント村におしかけ、学生たちと押し問答となった。学生側が交渉再開を要求し、交渉の結果、確約書を取り交わすこととなった。学生たちがカフェ撤去に応じたため、即刻業者によってカフェは取り崩された。
 しかし、ハンストをやったからこそ、当局を交渉再開に応じざるをえない条件に追い込むことができたのである。学生たちの闘いが、新しい局面を切り開いている。ハンストを決行した学生の宣言文を紹介する。

カフェ強制撤去に反対する ハンガーストライキ!

 私、理学部数学科3年原田元気は、ただ今、コーヒー、お茶の類以外のすべての飲食物を口にしないハンガーストライキに入っています。
 教養学部当局は、「これ以上交渉はもたない」という態度をとっており、駒場寮委員会の譲歩にまったく誠意を示しておりません。しかも、カフェはテント村の象徴であるから撤去するというような発言をしており、まさに、自分たちの気に入らない「学生自治」をつぶすことが目的化しているようであります。
 そもそも、学生自治とは学生が大学の中の1つの主体として意思を示し、自身のことを自身で決定するというものであって、これなくして大学の自治が成り立つことはありえません。
 しかるに、当局の一連の駒場寮ならびにテント村への攻撃は、全国的な文部科学省の指導による、学生管理強化の流れにそったものであり、大学というものが、財界、権力の都合のよいように変質されていくことへの手引きをしていることにほかならず、大学の一構成員の立場としてありえない行動であります。
 以上のことから、私はカフェ強制撤去に反対、ならびに一連の学生自治つぶしに抗議し、3月1日14時よりハンガーストライキに入ったわけであります。皆さんのひそかな応援を期待しております。