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国労九州

不採用事件の勝利めざし、5千人が総決起集会

闘争団とともに闘う


 国鉄労働組合は、組合員のJR不採用事件の勝利的解決へ運動を強化している。闘争団は解決へ向けた具体的要求も示している。国労九州ブロックでは、大規模な総決起集会を行い、闘う決意を深めあった。


 国労九州本部は七月二十五日、福岡市で「『JR不採用事件』全面勝利解決をめざす九州総決起集会」を開いた。

 梅雨明けの炎天下、会場には九州各県から国労組合員、家族会や各地の支援共闘会議など約五千名が集まった。また中国、関西方面からも国労組合員が参加した。

 集会では、主催者を代表して、国労九州本部の飯田委員長が開会のあいさつ。社民党の渕上幹事長が来賓のあいさつとして「千四十七名の問題は、労働者としての当たり前の権利を守る闘いだ。解決へ向けて全力で取り組む」と述べた。

 続いて九州各県の共闘組織から宮崎、佐賀、福岡の代表が各地の闘いの状況を報告しながら、闘いの決意を表明した。福岡支援共闘会議の伊藤・県教組副委員長から「いま地方財政の悪化を理由にして、福岡では人件費抑制のため県職員の三%賃金カット攻撃がかけられている。これを許さない闘いに全力をあげる」との決意が述べられた。

 中央共闘会議の中里議長、国労本部から宮坂書記長が、中央での情勢を報告し「全国での地をはうような闘いで、政府の責任で解決を図るところまで到達した。さまざまな妨害をはねのけて、一日も早い全面解決をめざす」と述べた。

 国労九州家族会の柳瀬会長は、十二年間の家族の苦闘を報告、最後まで共に闘う決意を表明した。

 国労闘争団の神宮議長は「政府に不当労働行為の責任、失われた十二年間の責任を必ずとってもらう。失われた賃金のバックペイ、年金の回復、JRへの採用など具体的な問題で納得のゆく解決が必要だ」と強調した。

 また集会には、広範な国民連合・福岡など各界からからメッセージが寄せられた。

 最後に集会宣言を採択し、団結ガンバロウのあと、JR九州本社がある博多駅筑紫口までデモ行進を行い「JRの不当労働行為、不採用問題の全面解決」をアピールした。

 解散地点の博多駅筑紫口では五千人の参加者が駅頭を埋めつくし「不当労働行為を許さない! JRは解決交渉に応じろ! 最後まで闘うぞ!」とシュプレヒコールをあげ、勝利へむけて闘うことを誓い合った。


国労九州集会に参加して

尊厳守る闘いに確信 君島 勇

 「『JR不採用事件』全面勝利解決をめざす ・九州総決起集会」に、隣のエリアより職場代表として参加しました。会場に行って『スゴイ』と思ったのは、国労九州のこの間の闘いが五千人の結集として現れていたことと、自治労、教組、全逓、全港湾、金属など多くの組合旗の林立に見られるように、支援の労組の多さと、社民党、共産党、新社会党、労働党の旗と幅広い政党の参加があったことです。これらはまさに、国労九州の闘いの成果だと思いました。

 争議組合として、争議を多くの人びとに理解されるよう訴えるには、あらゆる団体、労組と共闘すべきです。そうでなければ、闘いは広がりません。この当り前のことがセクト主義をとっている人びとには、分かっていても闘いを自分たちのセクトで仕切りたいと思っているのが現実ではないでしょうか。「セクト主義」全ては否定しませんが、それは、常に大衆の検証の上にあらねばなりません。

 とにかく、解決の土俵に乗ったのだから、総団結して闘争団が要求していることを一歩もゆずってはならないし、「労資協調」の道に踏み込んではなりません。闘いのみが要求を前進させることに確信をもたねば……。

 われわれもこの間、不当労働行為、不当配転問題で、職場で創意工夫して闘っています。「JR」はとにかく国労を根だやしにすることしか考えていません。

 この頃思うのは、「国労」であり続けるということは、人間の尊厳や、労働者としての労働する権利を守るという当り前の闘いをすることだいうことです。

 悔しいこと、頭にくることが多い日が続きますが、闘い続けていきたいと思います。


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