990715


国労

闘争団―本部へ解決要求
関東4地本―1カ月座り込み

勝利的解決へ闘う


 国労組合員は、勝利的解決へ向け引き続き粘り強く闘っている。国労闘争団全国連絡会議は六月七日、国労本部に「国労闘争団が求める解決要求」を提出した。要求では、全員の地元JRもしくは希望するJR各社での採用、十三年間の賃金や一時金の支払いと厚生年金・社会保険の完全回復、解決金の支払いなどを求めている。また、国労の関東四地本は五月二十五日から一カ月間、JR東日本本社前抗議行動、国会前座りこみなどに取り組み、全体で約八千人が参加した。闘争団全国連絡会議の神宮議長と、高崎地本の山田書記長に聞いた。


国労闘争団全国連絡会議 神宮 義秋議長

 三月十八日の国労臨時大会で、「苦渋の選択」として改革法を認めた。それに基づいて五月下旬、政府与党などから幹事長談話などの動きが出てきた。

 今までは全面一括解決要求と抽象的だったが、今回は具体的に「要求はこれだ」と出しておく必要があると考えた。問題の根幹に不当労働行為があったという事実は、裁判所でも完全に否定はしていないし、あくまでも不当労働行為の是正を求めるならば、元に戻すしかない。

 闘争団で調査をしたら、七割強が地元JRを希望している。そこで平均で年間四百万円として、国労だけでも三百九十億円。これが失われた賃金のバックペイだ。また年金も回復してもらわないと、今後の将来が設計できない、というのが申し入れの内容だ。

 政府は不当労働行為があったことを認めて、われわれの要求に基づいて解決を図ってほしい。われわれは十二年間の空白を埋めてもらわないと、たんなる解決では意味がない。

 七月二十五日には、国労九州ブロックとして、五千人規模の集会を準備している。党派を問わず、地域の労働者、市民の人びとにも呼びかけて突破口を開いていきたい。

 あわせて、九州にいると沖縄や基地の問題に敏感になるが、全国は「西高東低」な感じがする。それから、大牟田や久留米、いろいろなところで不況、リストラ、首切り、合理化が起きているので、そういう人たちと共闘し、お互いに闘うことが勝利の近道だと思っている。


高崎地本 山田 行雄書記長

 国鉄改革法を認めたことで組織的にはダメージを受けたと思う。だから具体的な運動をつくっていこうとした。当初、連日二百五十人くらいの参加を考えていたが、実際には連日三百五十人、一カ月で延べ八千人で、成功したと思う。なかなか運動に参加できない組合員が、役員やリーダーの決意が行き届いた結果として参加してくれた。組合員からすれば、座り込みに参加すれば話が聞けるし、政治的な動きもみえるので参加したのではないか。

国労問題解決のカギはJR東会社だと思う。そこで、連日、午前中は東会社に抗議行動を行い、労資関係を変えろと訴えた。この抗議行動も成功したと思う。

 国会前での座り込みも、国労は闘っているんだという決意を示す必要があると思って取り組んだ。連日、大衆行動で取り組んだことは、インパクトがあったと感じている。形としては古いかもしれないが、国労は健在だということをアピールしたかったし、その点でも成功した。

 今回の座り込みの成功を八月の全国大会にも反映させ、今後も大衆行動を積み重ねながら、解決をめざして闘っていきたい。


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