990415


全国港湾、港運同盟
春闘勝利、規制緩和反対で統一行動

無期限夜間ストに突入


 全国港湾労働組合協議会(全国港湾)と全日本港湾運輸労働組合同盟(港運同盟)は経営側のゼロ回答や賃下げ攻撃などに抗し、引き続き九九春闘を闘っている。四月二日の中央団交は決裂、ストライキなどで闘いを強めている。また運輸政策審議会が六月の最終取りまとめに向けて審議を進めている中、港の規制緩和に反対する取り組みも強化している。


 全国港湾と港運同盟は四月八日、全国で九九春闘第一次統一行動を行った。スローガンは「九九年産別協定改定要求前進」「港を破壊する規制緩和反対」「賃上げ要求獲得」。

 中央では、決起集会と省庁交渉が行われた。省庁交渉では運輸省など三省と、船主港湾協議会など関係五団体に対して交渉団が出された。

 また十二日からは解決するまでの無期限で、夜荷役拒否のストライキに突入した。さらに十八日からは日曜日の休日出勤拒否も予定している。

 十三日には運政審・規制緩和小委員会が開かれた運輸省前に約百人が結集し、シュプレヒコールや交流集会を行い、規制緩和反対と春闘勝利を訴えた。

 交流集会では、「春闘に勝利するためにも、港の規制緩和に反対し、経営を安定させなければならない」「経営側は春闘にあわせて合理化提案を出してきた。賃下げを許さず、粘り強くがんばりたい」など闘う決意が表明された。


横浜港 団結で難局を跳ね返そう

 第一次統一行動の四月八日、横浜港では決起集会が開かれ、仕事帰りの組合員約百二十人が集まった。スローガンは「九九春闘の難局をねばり強く、港ぐるみの団結で跳ね返そう」。

 全横浜港湾関係労働組合協議会(全横浜港湾)の岸議長は、デルモンテの横浜港撤退を阻止した経過について報告、春闘については「今日を起点に賃上げをかち取ろう」とあいさつした。また高浦事務局長が「九八年の横浜港の荷の取り扱いが、前年比六百万トン少なくなった。東京港のマイナス二百二十五万トンと比べても厳しくなっている」と報告した。

 春闘報告・決意表明は九組合から行われた。春闘はほとんどの組合で交渉中であり、五〜二〇%の賃下げ攻撃がかけられている組合があることなどが報告された。


大阪港 総決起集会に1000人

 八日、大阪港でも早朝から総決起集会が行われ、港湾労働者約千人が参加した。

 主催者を代表して大阪港湾労働組合協議会(大港労協)の佐野議長は、「本日の集会は四月二日の中央団交決裂に抗議する集会だ。われわれの産別要求に対してなんら前進がない。経営側は逆提案で港湾年金の引き下げ、新入社員には新規登録を行わないなど港湾年金を改悪・廃止したいと言ってきている。また港の事前協議制度の改悪・廃止も狙っている。国会では労働者派遣法の改悪、ガイドライン関連法案が審議されている。今、日本の労働運動の真価が問われている。皆さんとともにがんばっていきたい」と力強くあいさつした。

 続いて、共催団体の港運同盟・新谷氏から「規制緩和の問題はこの一カ月がヤマ場である。港運同盟も大港労協といっしょになってがんばっていきたい」と力強い決意表明が行われた。

 南谷・大港労協副議長から中央団交の経過報告が行われ、「経営側の出方によっては、二十四時間、四十八時間のストライキでもって闘っていきたい」と呼びかけが行われた。

 最後に、全日本海員組合から、新ガイドライン関連法案に反対して、海員、自治体、港湾労組三団体で共同声明を発表した報告が行われた。


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