990325


99春闘勝利へ 中小はこれから本番

春闘再生全国実行委が決起集会

低額回答にはストで闘おう



 九九春闘は金属労協(IMF・JC)傘下の自動車、電機などで回答が出された。自動車では日産がベアゼロとなったほか、電機も五百円の賃上げと、史上最悪の低額回答となった。労資協調路線では、リストラや総人件費削減などの生き残りをかけた資本の攻撃と闘えず、労働者の生活と雇用を守ることはできない。中小労働組合ではこれからが春闘本番である。資本家の攻撃に屈せず、断固闘おう。

 「春闘再生『行政改革・規制緩和・労働法制改悪』に反対する全国実行委員会」は三月十九日、「『反失業・雇用確保』九九春闘勝利総決起集会」を東京・九段会館で行った。集会には二千人以上の労働者が結集。全労協全国一般東京労組など、ストライキを行っての参加もあった。

 基調報告を行った二瓶事務局長は、「春闘解体の中で、低額回答にはストを含む闘いを展開し、春闘再生の流れをつくろう。反失業・雇用確保という観点で多くの仲間と連携し、対政府の闘いを進めよう」などと訴えた。

 参加した組合からは七組合が決意表明を行った。

 一年前に争議が解決した少年写真新聞社分会からは、「この不況で経営は確かに苦しいが、それを逆手に取れば組合を伸ばす契機ではないか。経営が厳しいときこそ、非組合員の組合員を見る目が違ってきている。組合員の動向から会社の今後の方向を見ようと、組合員の一挙一動を見逃すまいと、敏感になっている。こういう時こそ、組合員を増やす絶好のチャンスだ。大手組合の春闘を見ると悲壮感さえ漂っているが、なぜ『賃金要求実現こそが景気回復になる』と声高に言えないのか」などと報告された。

 ストを打って参加した金属機器労組協議会のオリジン電器労組からは、「賃上げ二万五千円、夏季一時金三カ月を要求したが、一次回答では賃上げ九千十八円、一時金二・五五カ月だった。昨年実績以下であり、翌日から残業、出張・外出拒否で抗議しながら交渉している。今日はストを打ち、今後も断固闘う決意を固めている」と表明された。

 東京東部労組からは「先日、夜遅くに事務所に、大田区で橋げたをつくっている従業員百人ぐらいの会社の労働者から電話があった。昨年の二回のボーナスが払われず、今年一、二月の賃金も払われていない。職場で不満はあるが、経営者が以前労働組合つぶしをしたことがあるので、解雇が恐くて何もできないという相談が寄せられた。未組織の職場はこのような状況があり、私たちのように組合のある職場は闘いを展開できるのでまだよい。春闘も取り組むが、未組織の組織化を全力あげて取り組んでおり、昨年末から今年にかけ四つの組合が結成されている。経営側は立ち上がった仲間をつぶそうと攻撃してきており、東部労組では一丸となって支援し、闘っている」と述べた。

 続いて不当解雇や職場閉鎖、組合つぶしに抗議して闘っている十六の争議団が壇上に上がり、会場から拍手の激励を受けた。また、「カメラのニシダ」や「ココ山岡」など、倒産に対して闘っている四争議団から闘争報告が行われた。

 最後に、「国民的課題である反失業・雇用確保の闘い、新ガイドライン法案、労働者派遣法案を阻止すべく、多くの仲間と連帯して闘おう」とする決議文を採択した。

 集会は組合員たちの闘う決意に満ち、連帯と熱気があふれた。


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