981205


全自交

ハイヤー、タクシー労働者

運輸省交渉に立ち上がる

さらなる緩和はごめんだ


 ハイヤー、タクシー労働者を組織する全国自動車交通労働組合連合会は十二月三日、ハイタク事業の規制緩和に反対し、運輸省への要請行動と集会を行った。運輸省前には組合員約五百人が結集し、規制緩和反対の声を上げた。また、交運労協や連合なども激励に駆けつけた。

 深刻化する不況の中、ハイタク業界は供給過剰状態となっている。一台当たりの運送収入は低下し、労働者の賃金は大幅に減少している。そのような状況の中、ハイタク事業の規制緩和の進行が、深刻さに拍車をかけている。

 集会で全自交の尾形信明委員長は、「不況の中、利用者は激減し、ハイタク労働者の生活は厳しい状況になっている。加えて、規制緩和攻撃がかけられており、われわれはこれに対して闘いを継続してきた。これ以上規制緩和が進められるならば、ハイタク労働者は間違いなく路頭に迷う。運政審では、タクシー小委員会が年内に一定の結論を出し、来年三月には最終答申を出そうとしている。歯止めをかけ、闘っていかなければならない」と決意を述べた。

 要請行動では、これ以上の規制緩和を凍結し、(1)供給過剰状態の是正、需給均衡の確保、(2)運賃の認可制維持、不当廉売防止のため運賃の下限設定、(3)新規参入に際しては、現行免許制度を最低限の基準とすること、(4)運転者の労働条件に関し、最低労働条件の規制を事業法で定めること、などを求めた。

 行動は、最後まで闘う決意を固め合うものとなった。


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