980715


韓国労総、民主労総

IMF支配に反撃

雇用求め10万人集会


 韓国の二つのナショナルセンターである韓国労働組合総連盟(韓国労総)と民主労働組合総連盟(民主労総)は七月十二日、ソウルで雇用を求める十万人集会を開いた。この集会は、二月の金大中政権発足後、最大規模となった。

 両労組の代表は「労働者の生存権を保障すべきだ」と、雇用安定を訴えた。そして政府の一方的な構造調整案の撤回、企業の整理解雇や不当労働行為の排除を要求した。

 また政府が発表した銀行の強制整理や政府系企業の民営化などのリストラに反対し、雇用確保などの要求が受け入れられない場合にはストで闘う決意を示した。

 韓国は、国際通貨基金(IMF)の支配下に置かれ、経済再建のために五大財閥が積極的な事業交換などによって企業を清算、合併、売却するように求める構造調整案や、住宅公社、道路公社などの統廃合案が示されている。また電力、通信、製鉄などの公営企業の統廃合や海外への売却計画が出されている。

 すでに起亜自動車、現代自動車などでは、整理解雇に反対する闘いが強まっている。全国民主金融労連は、銀行の統廃合など一方的な金融産業の構造調整に反対し闘ってきた。公営企業の労組も、六月二十一日に決意大会を開くなど闘いも強まっている。

 IMF支配とそれに屈した金大中政権は、労働者に多大な犠牲を押しつけ、失業者は百五十万人に達し、年内には二百万人、失業率八%になると見込まれている。

 こうした中、韓国労働者は反撃を強めており、民主労総は十四、十五日にもゼネストを準備している。


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