980305


現場からの決意

98春闘がんばるぞ



 九八春闘は、三月十八日前後のヤマ場に向けて、各地で決起集会が予定されるなどいよいよ本格化してきた。長期の不況のもとで、橋本政権による改革攻撃や財界のベアゼロ攻撃、さらに労働法制の規制緩和など、九八春闘は、労働者の生活や権利を守る上で多くの重要な課題を抱えている。労働者は結束を固め、「改革」で犠牲になる国民の先頭に立って断固闘ってこそ展望が切り開かれる。全港湾労組本部やゼンセン同盟単組などのに九八春闘を闘う決意を聞いた。

年末闘争で自信、いざ春闘

関東・ゼンセン同盟支部書記長


 われわれの会社は流通・サービスに属する中小下請けである。昨年、一時金などの年末要求を出し、会社と団交を繰り返したが、なかなからちがあかなかった。そこで年末ぎりぎりのところで残業拒否で闘った。そして会社側は要求にほぼ応じた。

 妥結額は要求からすれば満額ではないが、組合としては妥結の最低線を超えたので収拾した。組合としては、これまで残業拒否の闘いは経験がなかった。しかし、残業拒否によって職場の機械が一斉に止まり、ほぼ全員が食堂に集まった。組合員が自分の意思で機械を止めたことで組合の力や団結について理解と自信を深めたのではないか。このことが組合としては一番大きな成果だと思っている。

 しかも組合の要求にしても、組合員の切実な要求であるし、会社の経営からみても取れる数字であった。そういう状況で闘わないで年末闘争を終わらせれば、組合員も組合を信じないし、会社側にも「組合は闘争をやるというが、その力がない」とあなどられてしまう。そうなれば組合そのものが瓦解していくことになる。執行部としては、どうしてもそうさせることはできないし、組合員の力もあり、残業拒否の戦術も受け入れられた。

 九八春闘は、執行部で五%の賃上げ、年間の労働時間短縮、退職金のアップなどの要求を決定し、職場集会で説明した。また春闘研究会を執行部、職場委員で行った。その後、職場討論をへて要求をまとめて二月末に会社に要求書を提出した。

 これから団交を重ねていくが、若手組合員からの突き上げがかなりあるので、今年の春闘は熱が入るのではないだろうか。スト権については九〇%以上の高率で確立すると思う。特に年末闘争で執行部も組合員も自信を持ったし、団結して闘うことが重要だと感じている。

第一次回答で満足な回答が出なければ、要求貫徹のワッペンを着用し、組合員の意思を示しながら団結を固めていきたい。また残業拒否などの戦術も含めて闘っていく。


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