20020425

新潟 「春闘の灯を消すな」

中小労組が独自集会

全自交新潟地連 片山 勝 委員長に聞く


 新潟では4月15日、連合傘下の全国自動車交通労働組合や全国一般労働組合、また連合傘下ではない全国港湾労働組合も参加して、独自に「がんばろう中小労組集会」を新潟市で開催した。集会は、約250人の労働者が参加し、「経営側の悪らつな賃金抑制攻撃を排し、今こそ賃金の社会的水準の確保」「安易なリストラに反対し、全力で闘う」などとした集会アピールを採択、デモ行進を行った。この集会は厳しい状況で闘いを続けている全国の中小労働者を励ますものである。集会開催に尽力した片山勝・全自交新潟地連委員長に話を聞いた。


 これまでは恒例的に連合新潟が春闘時期に中小の春闘集会をずっと開催してきたが、今年は準備不足などを理由に中止となった。しかし、中小の私たちにしてみれば、今春闘では大手を中心にベアゼロだとか定昇凍結だとか、大変厳しい状況が出た。これまでの春闘を見てみると中央大手の平均妥結額と、地場中小の妥結額を比べると常に2000円から3000円の格差があった。
 後に続く中小の春闘を少しでも前進させて力を果たしたいと思っていた。中小の集会が開かれないとすれば、まさに「春闘の灯」が消えるのではないかという危機感をもって、全国一般新潟など中小を抱える連合産別や、全港湾などに話をもちかけた。全港湾からも「やるべきだ」ということで協力を得たり、地公労4単産の方からも協力を願って開催した。
 私たち全自交の場合、今年2月から規制緩和で道路運送法が改正され、競争が激しくなっている。新潟市内でも競争のため、増車が相次いでいる。その部分が労働者にシワ寄せされて、賃金もダウンしている。ひどい会社になると、厚生年金を受給している人たちの支給額よりも低いような賃金だ。規制緩和についても、一般の市民の人たちにも訴えをしていくということで、加盟組合から営業車両をもってきて組合旗を立てて、デモを行った。
 新潟では、昨年11月の新潟鉄工の会社更生法適用が象徴しているように、全国に比べてもいっそう厳しい状況にある。そうした「厳しい」という雰囲気が先行して、今春闘では、賃下げ・リストラというのが逆提案としてかなり出ている。したがって、春闘が文字通り闘いの場にならないといけない。そして、春闘がこれまで築いてきたその役割を継承していく必要があるということも集会開催にあたっての思いとしてある。
 こうした状況の中で、春闘がなくなっていけば、まさに大変なことになる。実際、春闘がなかなか燃えにくい状況ではあるが、なんとか中小でがんばって春闘をやらないと大変になる、ということを一般の組合員にも周知をさせる取り組みでもあった。

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