20011105

電通労組全国協
NTT前で決起集会

11万人合理化を撤回せよ


 電機、情報関連産業を中心にリストラが加速している。NTTは、十一万人にも及ぶリストラ策を発表していたが、十二月にもリストラを強行しようとしている。電通労組全国協議会は、このリストラ策の白紙撤回を求めて闘っている。十一月二日には、NTT持株会社(東京・千代田区)前で座り込み、決起集会を行った。座り込みに参加した労働者にも話を聞いた。

 NTT持株会社前には、電通労組の労働者代表が全国から参加して座り込みを行い、それぞれが決意を表明した。
 福島の代表は、「働き盛りの五十歳代がねらい打ちにされている。本当に再雇用の道があるのか会社に聞いたら、会社は黙っていて答えない。OS会社で今の労働条件が守られる確約もない。リストラ策は違法でもあり絶対に許さない」とNTTを糾弾した。
 青森の代表は、「青森には仕事がない。首になったら路頭に迷ってしまう。だから最後まで闘い抜く」と訴えた。宮城の代表は、「NTTの攻撃は、すべての労働者の攻撃につながる」と述べ、「地域の問題として共闘会議をつくって闘う」と決意を述べた。大阪の代表は、「九州、関西で宣伝をしたが、反応がよい。十二月には大きな集会を開く」と呼びかけた。
 決起集会には、都内の争議組合からも共に闘うとの連帯が表明された。
 一九八一年に職業病を理由に配置転換され、その後解雇された木下孝子さんも「共に闘う」と決意を述べた。木下さんは現在、全国一般東京労組の書記長として会社との交渉を重ね、会社復帰のために闘いを続けている。
 座り込みは十時から午後三時まで行われ、電通労組は、首切りを許さない、リストラの白紙撤回を求める闘いを引き続き強めることを誓い合った。

分断はかりリストラ進める
NTT社員(Sさん)に聞く


 私は、三十五年間勤めている。会社は、西日本の赤字を理由に今回の提案をしてきた。私の職場は、マイクロエレクトニクス(ME)だが、本来の業務の他に営業もやらされている。携帯電話やインターネットの売り込みで、十一、十二月で一人五十万円のノルマが課されている。
 会社は、年配の人と若い人とを職場で棲み分けを行い、なかば強制で配転させる。自分の技術に誇りを持って仕事をしている人でも、年配である人を営業に回す。棲み分けといっても事実上の分断で、年配の人と若い人をいがみ合わせて、年配の人がいたたまれないような雰囲気をつくる。配転も「会社に逆らうやつ」をねらい打ちにする。
 OSに異動といっても、得体もはっきりしていないし、賃下げで、しかも他の労働条件すらはっきりしていない。職場には不安や不満がある。会社は十二月から希望をとるといっているが、こんなでたらめな、違法ともいえるリストラを認めるわけにはいかない。
 全国の仲間と一緒にがんばりたい。電機などの労働者も厳しいと思う。ぜひ闘ってほしい。


NTT11万人リストラ計画
・地域ごとにアウトソーシング(OS)会社を設立し業務を移管する。
・十一万人をOS会社に異動させる。
・異動は、五十一歳以上は解雇した上で再雇用、賃金を一五%?三〇%カットする。

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