連合九州１万人が演習反対の集会

20010215
大分県日出生台

連合九州１万人が演習反対の集会

米軍の横暴許すな　諸悪の根源安保破棄

　連合九州ブロック連絡会、連合大分は一月二十八日、米軍の実弾演習強行に反対し、日出生台演習場付近で一万人以上が参加する抗議集会を開催した。米軍は沖縄での実弾演習を本土に拡大しているばかりか、米軍犯罪は相変わらず続発している。最近も沖縄海兵隊員が少女強制わいせつ事件を起こし、沖縄県議会でも海兵隊削減を求める抗議決議を採択するほどである。夜間離着陸訓練（ＮＬＰ）が強行された四基地の市長は一月二十九日、ＮＬＰ被害サミットを開催した。その上、米原潜が二月九日、日本の高校生が乗る実習船に衝突し沈没させた。こうした米軍の暴挙に沖縄をはじめ全国で反米感情、怒りの声が高まっている。米軍基地による被害を根絶するには安保条約破棄しかない。また、日米安保によって、わが国が米国の戦略に組み込まれ、アジアと敵対することは国益を損なうものである。日出生台演習反対闘争の先頭に立った大分県平和運動センターの河野泰博事務局長と大分県教組の堀宏明副委員長に聞いた。

安保破棄を掲げ基地撤去を闘う
大分県平和運動センター　河野泰博事務局長

　沖縄では、米兵による少女へのわいせつ事件や、司令官の暴言などが相ついでいる。これは、われわれにとっても他人事ではない。
　日出生台での演習も、演習が始まった五年前と比べると、夜間演習が増えており、早朝・夜間の演習などについて米軍と自治体の間で結ばれた協定が、事実上破られている。地元への説明も不十分で、弾薬輸送などについても、事前通告がなされない。
　この背景には、やはり日米安保がある。米軍は安保にのっとって、「何でもできる」とでも考えているのだろう。これは絶対許せない。
　一月二十八日の集会以降も、平和運動センターや参加労組は、闘いを継続している。一月三十一日～二月二日には、海兵隊が演習場に入り、一五五ミリ流弾砲も搬入されたが、これに対する抗議行動を、大分空港と基地ゲート前で行った。また、自治労県青年部や県教組青年部が、独自に集会やゲート前までのデモを行うなど、積極的に行動している。さらに、県内各地区の平和センターを中心に、地区集会にも取り組んでいる。
　今年は、米軍と自治体間の協定が期限切れを迎える。すでに来年二月の演習計画も公表されているが、協定を更新しないように、さらに運動を強める決意だ。
　マスコミも、最初の頃に比べると、演習について報道しなくなっている。だからこそ、運動を盛り上げることが重要だ。演習中止の闘いを強めることで、基地撤去へとつなげていきたい。

平和運動は労組の社会的責任
大分県教組　　堀宏明副委員長

　防衛施設庁は、三十数億円以上をかけて日出生台演習場に兵舎などの施設を整備している。これまでは住民も自由に入れたが、金網が張り巡らされ立ち入りが禁止された。基地の恒久化がさらに進むのではないかと見ている。
　われわれはこれまで日出生台の闘いを続けてきたが、あきらめた方が負けだと思っている。だから連合も含めて闘いを強めていく。
　また、これまでは沖縄に学べと沖縄に出かけていったが、われわれは沖縄に行かなくても足元がある。日出生台を闘うことが沖縄に連帯することだと考えている。
　基地問題は最後には安保問題に行き着く。連合では、安保や原発、教科書問題などには一致して取り組めない。だが、それだからだめでというのではなく、いっしょにやれることを全力でやる。そして、連合でやれないことは、平和運動センターなどで補完するようにがんばっていきたい。
　また、教組としては教科書問題にも取り組みたい。つまり、侵略戦争はなかったなどという危険な動きがある。そうした教科書をつくらせない。そうした運動が安保破棄や基地撤去とつながるものだ。簡単に言えば、平和になれば基地はいらないわけだ。だから教科書で歴史の事実を知らせ、平和な日本とアジアをつくる努力を強めたい。
　沖縄での少女強制わいせつ事件や司令官の暴言などによって、保守の人びとにも基地の現実が示されたのではないか。あるいは、ＮＬＰで自治体の首長さんが反対のサミットを行うなどしている。こうしたことから、基地問題を幅広く取り組むチャンスだと感じている。
　日出生台でも米軍と玖珠町の協定が切れるが、協定そのものは住民が望んだものではない。だから、住民にも協定そのものを知らせ、協定を結ばせない世論をつくる運動もやっていきたい。
　労働組合が基地問題に取り組むのは、労組の社会的責任だし、われわれ日教組は「教え子をふたたび戦場に送るな」というスローガンをもつ組合だ。その一員として最後までがんばりたい。

ＮＬＰ問題
５市長が初の共同声明

　在日米軍による夜間離着陸訓練（ＮＬＰ）が行われている米軍基地を抱える５市長は１月２９日、各地の騒音実態や解消に向け、初めて意見交換した。５市長は、国と米軍に対し、ＮＬＰの硫黄島移転を求めていくことを確認した。

ＮＬＰ実施４基地の関連市長意見交換会の共同声明（要旨）

　米空母艦載機によるＮＬＰは昨年、硫黄島での訓練が激減し、三沢、厚木、横田、岩国の本土訓練が大幅に増加した。通告なしの訓練など、周辺住民への配慮が欠ける状況が多発している。住民からは苦情が殺到し、一部では米海軍との友好中断もせざる得ないほど緊迫している。基地周辺住民だけが受忍限度を超える騒音被害を受けるのは納得できない。
　そこで①ＮＬＰは硫黄島で実施する、②硫黄島が暫定施設だとするなら、他の方策を真剣に検討し、実施に移す、③他の関係自治体や議会とも情報交換を密にし、必要に応じて連携する、ことなどを確認した。

福生市長　野沢久人　　大和市長　土屋候保
綾瀬市長　見上和由　　岩国市長　井原勝介
三沢市長　鈴木重令


		20010215 大分県日出生台連合九州１万人が演習反対の集会米軍の横暴許すな　諸悪の根源安保破棄

	連合九州ブロック連絡会、連合大分は一月二十八日、米軍の実弾演習強行に反対し、日出生台演習場付近で一万人以上が参加する抗議集会を開催した。米軍は沖縄での実弾演習を本土に拡大しているばかりか、米軍犯罪は相変わらず続発している。最近も沖縄海兵隊員が少女強制わいせつ事件を起こし、沖縄県議会でも海兵隊削減を求める抗議決議を採択するほどである。夜間離着陸訓練（ＮＬＰ）が強行された四基地の市長は一月二十九日、ＮＬＰ被害サミットを開催した。その上、米原潜が二月九日、日本の高校生が乗る実習船に衝突し沈没させた。こうした米軍の暴挙に沖縄をはじめ全国で反米感情、怒りの声が高まっている。米軍基地による被害を根絶するには安保条約破棄しかない。また、日米安保によって、わが国が米国の戦略に組み込まれ、アジアと敵対することは国益を損なうものである。日出生台演習反対闘争の先頭に立った大分県平和運動センターの河野泰博事務局長と大分県教組の堀宏明副委員長に聞いた。安保破棄を掲げ基地撤去を闘う大分県平和運動センター　河野泰博事務局長　沖縄では、米兵による少女へのわいせつ事件や、司令官の暴言などが相ついでいる。これは、われわれにとっても他人事ではない。　日出生台での演習も、演習が始まった五年前と比べると、夜間演習が増えており、早朝・夜間の演習などについて米軍と自治体の間で結ばれた協定が、事実上破られている。地元への説明も不十分で、弾薬輸送などについても、事前通告がなされない。　この背景には、やはり日米安保がある。米軍は安保にのっとって、「何でもできる」とでも考えているのだろう。これは絶対許せない。　一月二十八日の集会以降も、平和運動センターや参加労組は、闘いを継続している。一月三十一日～二月二日には、海兵隊が演習場に入り、一五五ミリ流弾砲も搬入されたが、これに対する抗議行動を、大分空港と基地ゲート前で行った。また、自治労県青年部や県教組青年部が、独自に集会やゲート前までのデモを行うなど、積極的に行動している。さらに、県内各地区の平和センターを中心に、地区集会にも取り組んでいる。　今年は、米軍と自治体間の協定が期限切れを迎える。すでに来年二月の演習計画も公表されているが、協定を更新しないように、さらに運動を強める決意だ。　マスコミも、最初の頃に比べると、演習について報道しなくなっている。だからこそ、運動を盛り上げることが重要だ。演習中止の闘いを強めることで、基地撤去へとつなげていきたい。平和運動は労組の社会的責任大分県教組　　堀宏明副委員長　防衛施設庁は、三十数億円以上をかけて日出生台演習場に兵舎などの施設を整備している。これまでは住民も自由に入れたが、金網が張り巡らされ立ち入りが禁止された。基地の恒久化がさらに進むのではないかと見ている。　われわれはこれまで日出生台の闘いを続けてきたが、あきらめた方が負けだと思っている。だから連合も含めて闘いを強めていく。　また、これまでは沖縄に学べと沖縄に出かけていったが、われわれは沖縄に行かなくても足元がある。日出生台を闘うことが沖縄に連帯することだと考えている。　基地問題は最後には安保問題に行き着く。連合では、安保や原発、教科書問題などには一致して取り組めない。だが、それだからだめでというのではなく、いっしょにやれることを全力でやる。そして、連合でやれないことは、平和運動センターなどで補完するようにがんばっていきたい。　また、教組としては教科書問題にも取り組みたい。つまり、侵略戦争はなかったなどという危険な動きがある。そうした教科書をつくらせない。そうした運動が安保破棄や基地撤去とつながるものだ。簡単に言えば、平和になれば基地はいらないわけだ。だから教科書で歴史の事実を知らせ、平和な日本とアジアをつくる努力を強めたい。　沖縄での少女強制わいせつ事件や司令官の暴言などによって、保守の人びとにも基地の現実が示されたのではないか。あるいは、ＮＬＰで自治体の首長さんが反対のサミットを行うなどしている。こうしたことから、基地問題を幅広く取り組むチャンスだと感じている。　日出生台でも米軍と玖珠町の協定が切れるが、協定そのものは住民が望んだものではない。だから、住民にも協定そのものを知らせ、協定を結ばせない世論をつくる運動もやっていきたい。　労働組合が基地問題に取り組むのは、労組の社会的責任だし、われわれ日教組は「教え子をふたたび戦場に送るな」というスローガンをもつ組合だ。その一員として最後までがんばりたい。ＮＬＰ問題５市長が初の共同声明　在日米軍による夜間離着陸訓練（ＮＬＰ）が行われている米軍基地を抱える５市長は１月２９日、各地の騒音実態や解消に向け、初めて意見交換した。５市長は、国と米軍に対し、ＮＬＰの硫黄島移転を求めていくことを確認した。ＮＬＰ実施４基地の関連市長意見交換会の共同声明（要旨）　米空母艦載機によるＮＬＰは昨年、硫黄島での訓練が激減し、三沢、厚木、横田、岩国の本土訓練が大幅に増加した。通告なしの訓練など、周辺住民への配慮が欠ける状況が多発している。住民からは苦情が殺到し、一部では米海軍との友好中断もせざる得ないほど緊迫している。基地周辺住民だけが受忍限度を超える騒音被害を受けるのは納得できない。　そこで①ＮＬＰは硫黄島で実施する、②硫黄島が暫定施設だとするなら、他の方策を真剣に検討し、実施に移す、③他の関係自治体や議会とも情報交換を密にし、必要に応じて連携する、ことなどを確認した。福生市長　野沢久人　　大和市長　土屋候保綾瀬市長　見上和由　　岩国市長　井原勝介三沢市長　鈴木重令

連合九州１万人が演習反対の集会

米軍の横暴許すな 諸悪の根源安保破棄

米軍の横暴許すな　諸悪の根源安保破棄