20000525


沖縄連帯の闘いを強めたい
平和行進で組合員が活性化

日高邦夫・日教組組織共闘部長


 沖縄では五月十二〜十四日、「五・一五平和行進」が行われ、約六千人の労働者などが参加した。今年の平和行進は七月のサミットにあわせ、嘉手納基地包囲闘争など反基地闘争を盛り上げ、本土での連帯する闘いを構築する上で大きな意義があった。特に沖縄と連帯する運動を進める上で労働組合の役割は大きい。沖縄の闘いに連帯し、平和行進に積極的に取り組んだ日教組の日高邦夫組織共闘部長、全水道・中川崇青年女性部長に聞いた。


 沖縄の平和行進には中央としては七十人で参加した。それと、各県の平和運動センターなどの共闘組織で参加した組合員も多数いる。
 平和行進には、できるだけ新しい組合員、若い人を参加させるようにした。初めて沖縄に来て、基地の実態を見てびっくりしていた人もいる。初めて参加した組合員は「基地を撤去させるような署名運動などをやらないんですか」と聞いてきた。素朴に何とかしたいという思いで言ってきたことであり、帰ってから職場、地域で基地撤去の取り組みをしたいという思いの表れだ。この発言は非常によかったし、そうした気持ちを大事にしてほしい。また、それにこたえるような運動をつくらなくてはならない。
 沖縄県教組や高教組は、非常に熱心に平和運動を行っている。また、今年は「教え子をふたたび戦場に送るな」というスローガンを決めて五十年になる。
 平和行進の翌日に独自のフィールドワークとして平和祈念資料館を訪ね、展示内容の問題点などの説明を受けた。また、南部戦跡を訪ね実際にガマ(壕)にも入り、沖縄戦について「体験」した。戦争中は、住民がガマに逃げ込んだが、真っ暗な中で戦争の恐怖について感じさせられた。
 沖教組や高教組とも交流した。沖教組のホールには、沖縄戦で亡くなった教師、教え子の名前を書き込んで祭っている。初めて参加した人は、組合が祭っているのを見てびっくりしていた。

全組合員の目を沖縄に

 最近、全国代表者会議を開き、今後の取り組みを決定した。沖縄サミットに合わせた七月二十日の嘉手納基地包囲闘争がある。また、東京では平和フォーラムがさまざまな取り組みを準備している。これらについて、精力的に取り組んでいきたい。
 さらに、全組合員に沖縄カンパ要請を行う。このカンパ活動を通じて、全組合員に沖縄問題について目を向けてもらう。そして沖縄と連帯する運動を全国に広げていきたい。
 七月二十日にはできるだけ現地の包囲闘争に参加していく。それにも初めての人を中心に参加してもらう。そして沖縄教組との交流などで学習もしていく。
 東京では七月十八日に中央集会があり、六月下旬から七月上旬にかけて、沖縄から代表を招いて全国でシンポジウムなどが予定されている。これにも参加し、沖縄と連帯する運動を全国各地で進めていきたい。
 また、沖縄の新聞と米国の新聞に意見広告を出す計画がある。サミット参加国での新聞意見広告をやろう、サミット参加国の大使館へ押しかけようという意見などもあり、今後、さまざまな行動が行われる。
 組合員も沖縄問題では、ずいぶんと意識が高まっている。平和行進の感想文で「七月はどうするんですか」というものがあったが、次に何かをしなくてはという気持ちの表れだと思う。こうした現場の声を大事にしながら、全国で沖縄と連帯する運動を強めていきたい。


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