20000315


全自交労連・私鉄ハイタク 春闘・規制緩和阻止決起集会

生活と安全なタクシー守る


 タクシー・ハイヤーの組合である全自交労連と私鉄総連ハイタク協議会は三月八日、「規制緩和許すな・二〇〇〇年春闘がんばろう 中央総決起集会」を日比谷公会堂で開催した。北海道から九州までの組合員二千五百人が参加し、生活危機突破・規制緩和反対によって活力ある「安全・信頼」のハイタクを実現しようと訴えた。
 基調報告では「タクシー労働者の年収は、全国平均で三百七十万円にまで低下している。四百万円を突破しているのは一都三県に過ぎない。二百万円台が八県もある。文字通り生活危機であり、人命を運ぶタクシー労働者の低賃金は社会問題にまでなっている。規制緩和による過当競争が賃下げになっている。二〇〇〇年春闘は、賃上げによる生活防衛とあわせて規制緩和による過剰状態をやめさせ、タクシーの適正台数を実現しよう」と訴えた。続いて全国から決意表明が行われた。
 「ハイタク労働者は、バブル崩壊後かつてない深刻な生活危機に陥っている。賃金は、全産業との年収格差が二百万円まで拡大している。『もうタクシーでは生活できない』との叫びが全国の職場から巻き起こっている。そして、道路運送法改正案によるタクシー規制緩和の最終局面に立っている。私たちはタクシーを市場原理にゆだねる誤りを厳しく指摘しながら、職場を基礎にした大衆的闘争を繰り広げてきた。規制緩和で生き残るためにすべてを労働者に犠牲転嫁する経営側の攻撃を、私たちはもうこれ以上絶対に許すわけにはいかない」との集会アピールを採択し、その後国会への請願デモを行った。
 なお、党中央委員会、東京都委員会は激励行動を行った。


もう生活はギリギリだ

北海道 「厳しい中から、強い真の団結力が生まれる。闘いの中で団結が強まる」と教えられてきた。こうした先輩の経験に学び、ありとあらゆる闘いを実現しよう。
関東 ハイタクの平均年齢は五十・六歳である。高齢化ということは、産業そのものが衰退していることだ。若年労働者が入ってこれる産業にしなくてはならない。規制緩和、道路運送法の改正は二十一世紀にハイタクが生き残れるかどうか、という問題だ。
私鉄関東 ハイタク労働者の賃金は他産業の労働者より二百万円も低い。しかし、他産業の労働者は生活が厳しい、やっていけないという。ハイタク労働者の生活はまさに危機である。規制緩和で生き残るために、経営者はさらに犠牲をわれわれに押しつけようとしている。団結して、断固闘おう。
東京 二〇〇〇年春闘勝利、規制緩和反対を全組合員が納得できるように闘いたい。規制緩和を許せば、われわれタクシー労働者の明日はない。
中部 規制緩和最終年度といわれている。本日の闘いは、規制緩和阻止の重要な闘いであり、新たな運動の年でもある。
近畿 近畿には市場万能で規制緩和推進論者のMKタクシーや三菱があり、規制緩和の試験場といわれてきた。その結果、近畿には、七千百台の過剰車両がある。われわれは、減車を要求し、悪質な業者に対しては、点検闘争を行っていく。
中四国 規制緩和を企業が先取りし、労働者の賃金を下げている。今、大学・高校の入学試験のシーズンだが、われわれ自身が子どもの進学について心配してしまう。だから、われわれはこぶしを握りしめ闘う。
九州 九州においても不況によって、賃金が下げられている。規制緩和はハイタク産業そのものをつぶしてしまう。規制緩和反対の闘いを進めなければ、われわれはもっと厳しくなる。


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