20000225


まだ半数が就職できず

党大阪府委員会、失業者を追跡調査


 日本労働党大阪府委員会は最近、昨年の失業者アンケート回答者に対する追跡調査を行った。政府は景気回復の方向にあるなどというが、失業者の置かれている状況は、決してよくはなく、再就職が困難な状況である。しかも、大企業のリストラは、ますます大量の労働者を職場から追い払おうとしている。労働者、失業者の切実な要求を取り上げ、政府や自治体などに大衆行動で闘うことがますます重要になっている。


自治体は失業者の声を聞け
吉沢章司・大阪府委員長

 日本労働党大阪府委員会は、昨年失業者アンケートに回答した労働者を対象に、現在の状況をたずねる再アンケートを実施した。結果は、大変に厳しいもので、一年間が経過してもなお、約半数が再就職できておらず、再就職できても雇用形態や賃金など以前よりはるかに悪い労働条件で働いている状況である。政府は「景気は上向き」などと発表しているが、昨一年間でも企業は徹底したリストラを行い労働者を街頭に放り出してきた。近畿では全国でも最悪の失業率を記録している。またホームレスや自殺者も急増している。失業者からは、「生活支援」「健康保険料、税金の免除」など、具体的な要求も出されている。生活危機の中で、政府や地方自治体に課せられた任務は非常に大きいものがある。大阪府党は失業者とともに、政府や自治体への要求を突きつけ、その実現のために闘うものである。以下、寄せられた声の一部を紹介する。


政府は失業者支援を行え
◎失業者のための特別の生活支援を行え。生活資金貸付金制度をつくる事。自治体は失業者の生活支援を親身になって真剣に行う事。失業期間の国民健康保険料金など原則免除する事。住民税、固定資産税など課税を免除する事。
(五十歳代、男性、まだ就職できない)

◎失業保険の期限が切れても、各種税金や健康保険料などは支払わねばならず、苦しい状況である。銀行に公的資金投入や公共工事を増やしても、一部の部分が潤うだけで、全体的な景気刺激策にはならない。そんな資金があるなら、失業者にたとえ一カ月でも、失業保険支払いの延長をしてほしい。
(五十歳代、女性まだ就職できない)

再就職はできたが、労働条件は悪化
◎なんとか就職できたが、今までの経験を出せる職場がなく、就職するのに六カ月かかりました。年齢的にもしかたないと思うが、給料は以前の半分ぐらいになりました。業者も足元をみていると思います。若い者に負けないぐらい働いているのですが。
(五十歳代、男性、再就職ができた)

◎再就職ができたけれど契約社員です。社内でも契約社員の人が多いです。仕事の内容などは、正社員と同じ扱いですが、昇給もないし残業手当もつきません。いつ切られるかという不安もあります。仕事があるだけでもましだと、自分に言いきかせているような気がします。
(三十歳代、女性、再就職ができた)

◎九カ月間就職できなくて、生活難から労働条件は悪かった(残業しても賃金にならない)のですが、妥協せざるを得ず、昨年九月に再就職しました。私の悩みは、工場長が始業時前から仕事をしているので、やむなく私も工場に着くなり仕事をし、また、夜は六時半頃までには終わる仕事も八時近くまでダラダラとした仕事に付き合わされています。できれば仕事を辞めたいのですが、生活のためにはと思い、苦に思いながら働いています。ちなみに工場長と私の二人で仕事をしています。
(四十歳代、男性、再就職ができた)

◎まだまだ雇用が少なくて将来がとても不安です。いつリストラされてもおかしくない世の中です。二〇〇〇年になっても、行政や政府のやり方が変わらない限り、ますます犯罪は増え、不安な世の中になるでしょう。未来に希望がもてなければ、何もする気になれません。文章がバラバラですみません。将来が不安だという事(すべてにおいて)を言いたかったのです。
(三十歳代、女性、再就職ができた)

親子で死ぬことを考える毎日
◎八十歳近くの母をかかえて毎日職業安定所に行きますが、求人が少なく、あっても年令制限で面接に行ってもダメなので、親子で死ぬことばかり考えている今日この頃なので、生きていくのがつらいと母も言うし、僕自身も情けなくてたまらない毎日です。早くなんとかしてほしい。
(五十歳代、男性、まだ就職できない)

どこか間違った社会
◎働いて子供を育てて一人前になったら、子供は親から離れていく。社会の流れにとり残され、さみしい毎日です。国は文明社会でも、低所得者の高齢者は仕事もなく、つつましい生活をして、どこか間違った社会のようです。まじめに働いた人には生活の保障がほしいですね。高齢者にも働く場所がほしいです。
(六十歳以上、女性、まだ就職できない)


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