20000225


2000年春闘を断固闘おう

生活切り詰めもうゴメン
現場で高まる満額獲得の声


 いよいよ春闘は、三月中・下旬のヤマ場に向け各労組が要求を提出し、決起集会などが始まっている。資本の側は「賃下げ」発言やリストラ攻撃を続けており、一部労組はそれに屈し「ワークシェアリング」さえ容認する動きもある。しかし、労働者の生活はガマンの限界に達しており、春闘アンケートでも賃上げ要求が高くなってきている。こうした現場の要求を力に変え、ストライキを含む断固たる闘いで春闘に勝利しよう。現場の闘う意気込みを紹介する。


春闘勝利でボーナスのリベンジだ
ゼンセン同盟分会役員

 春闘要求は、連合、ゼンセン同盟の方針である定昇二%、ベア一%の合計三%だ。また、現在交渉中だが、休日を百十三日から百十四日にするよう要求している。これについては、何とかかち取れそうである。
 春闘の闘いだが、ともかく職場の声を大事にしたい。会社の売り上げは、確かに昨年より落ちている実際がある。しかし、中小なので大手との格差が大きく、ここでがんばらないと格差がますます開いてしまう。また、われわれの生活水準を守るためには、どうしても三%は譲れない。
 昨年の賃上げは、三千円程度だった。それは平均であり、人によっては千円ぐらいの人もいる。いくら物価が上がっていないといっても、結婚や出産、あるいは子どもの入学などがあれば、実際には支出が大きくなる。それは生活の切り詰めにつながるが、ここ数年はガマンが続き、不満が多い。
 また、雇用か賃上げかという議論があるが、われわれとしては賃上げだけで交渉する。雇用と賃上げはまったく別問題だ。
 闘い方だが、まず職場集会で組合員の要求をよく聞くようにしたい。その声をもとにして要求書をつくる。そして団交結果については、その日か翌日には職場集会を開いて報告する。回答について、組合員の率直な声を聞いて再度団交に臨む。こうしたパターンで、ともかく全体での意思一致が大事だと思っており、こうした活動なしには組合活動は活性化しないし、活性化しないと賃上げもかち取れない。
 また、これは昨年末の一時金の反省だが、十分に取れなかった。そういう点では雪辱戦ということで、役員一同やる気になっている。


職場を基礎に共闘も強め勝利するぞ
全国一般分会役員

 地本の春闘要求は本部と同じ一万二千円で、月内にいっせいに提出する。
 春闘の闘い方だが、まず執行委員会をきちんとし、職場集会をきちんとすることが肝心である。職場の組合員の声をつかみ、要求を組合員の力でかち取るのが基本だ。
 実際に最近は仕事が増えており、組合員にしても「これだけ仕事をしているんだから、昨年以上の賃上げをしてほしい」という声が強い。そうした声をエネルギー源にして、職場から闘いを強めていく。
 また中小なので、単独での決着というのは難しく、職種部会や地域共闘が大きな力になる。そうした連携を大事にしていきたい。特に組合つぶしや工場閉鎖などの問題も多く出ている。それらにできるだけ共闘していかなければならない。
 また、地本で労働学校が行われる。今回は、日経連の労問研批判、平和問題などのテーマで行われる。そして支部や分会の役員が講師を勤め、自ら勉強する。これは幹部養成の一環であり、分会としてもきちんと参加する。
 職場を大事にし、共闘を強めながら、学習もしていくことで、春闘に勝利できる力量をつけていきたい。


日産でも闘いが始まると確信
日産労組組合員

 これまで座間工場の閉鎖などの異動で、組立でない人がラインにまわされたが、多くの人が辞めていった。日産のラインは機械化が遅れており、他社に比べきついので体がもたないからだ。村山工場閉鎖でも同じことが起き、結局辞めざるを得ない人が多く出てくるだろう。
 春闘といっても、役員だけのことで、現場のわれわれには関係ないのが実態である。会社の赤字宣伝で自動車総連の要求水準からも脱落しているが、内部留保一兆三千億円だとかという話は聞こえてこない。その一方で、メキシコや南アフリカに生産拠点をつくるという。結局、グローバル化・海外生産は国内の労働者、下請けを切り捨てることだ。
 しかし、新潟トヨタは昨秋、賃金・一時金や成績考課まで大幅に変えようとした経営者にストライキで闘った。そして自動車総連や連合も支援し、会社にまいったと言わせて勝利した。
 マツダでも労資協調を見直すと労連会長が宣言した。どこでも、これ以上の犠牲はごめんだということだ。こうしたことは、これまで考えられなかったことであり、日産でも闘いが始まることを確信している。


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