20020305

世界のできごと・人民のたたかい

2002.02.20〜2002.02.28


米中が「建設的関係」確認したが
 ブッシュ米大統領は日本、韓国に続いて中国を訪問し、2月21日江沢民国家主席と会談した。経済面での結びつきを強めたい両国は「建設的関係」を発展させる方針を確認した。ブッシュ大統領は、反テロでの中国の協調を取り付けた。しかし、台湾問題やミサイル防衛構想をめぐっては意見が鋭く対立。ブッシュ大統領は有事の際の台湾防衛を盛り込んだ「台湾関係法を支持する」と言明、ミサイル防衛(MD)構想を強調するなどして、「戦略的競争相手」である中国をけん制した。米国との「建設的関係」を進めたい中国は、江沢民の秋の訪米を提案、合意した。同時に、台湾問題では、米中コミュニケを守るよう米国にくぎを刺した。

韓国労組、民営化反対で全面スト突入
 韓国の韓国電力公社、韓国ガス公社、鉄道庁の3労組は25日未明、金大中政権が進める民営化計画の撤回や待遇改善を求めて全面ストに突入した。3労組合わせて1万人以上がストに参加した。金大中政権は98年の発足以来、「市場原理の導入」と「外資導入」などグローバル化を推進し、特殊法人や政府系企業11社の民営化計画を進めていた。3労組は、リストラや利用料金の値上げにつながるとして民営化反対を決定し、政府との対決姿勢を強めていた。上部団体の民主労総は26日、傘下労組に連帯スト突入を指示し、現代自動車労組、起亜自動車労組などもストに入った。ストは27日に収束したが、金大中政権を揺さぶる闘いとなった。

米国がグルジアに軍事顧問団派遣
 米国の軍事顧問団が27日、トルコの隣国であるグルジアの対テロ部隊を訓練するために首都トビリシに到着した。米国は続いて特殊部隊も派遣する見込みだ。顧問団はグルジア東部パンキーシ渓谷に潜伏するチェチェンの反政府武装勢力を念頭に、グルジア軍の訓練や装備の供給について協議を始めた。ロシアもグルジアに武装勢力の共同掃討作戦を打診した経過があるが、グルジアは米国との協力を優先した。この地域での米の影響力拡大を懸念するロシアは「困難な地域情勢をさらに悪化させる」(イワノフ外相)と反発している。


   韓国・ソウルで20日、米韓首脳会談に抗議して、民主労総、韓国女性団体連合などが「ブッシュ訪韓反対、汎国民大会」を開き、約5000人が参加した。参加者は在韓米軍基地の返還、反テロ戦争拡大反対、MD構想反対の声をあげた。
 英国のロンドンで20日、大学生約1万人が「授業料の撤廃、奨学金の復活」を求めてデモ行進した。全国学生連合が呼びかけたもので、労働党政権になって年間1075ポンド(約20万円)の授業料が導入され、奨学金制度が学生ローンに切り替えられた。学生たちは、卒業時には平均で12000ポンド(約220万円)のローンをかかえるなど、生活苦を強いられている。
 ユナイテッド航空整備士組合と会社側の賃上げ交渉は18日、賃金を昨年7月にさかのぼって引き上げることで合意した。労働組合は20日からのストライキ突入を構え、交渉に臨んでいた。
 サウジアラビアのメッカで、イスラム教の聖地巡礼のピークを迎えた21日、サウジ当局が厳戒態勢で警備する中で、イラン人などによる反イスラエル、反米スローガンを叫ぶデモが行われた。

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