6/10～6/19

2000625

世界のできごと・人民のたたかい
6/10～6/19

初の南北朝鮮首脳会談を開催
　朝鮮民主主義人民共和国の金正日総書記と平壌を訪問した韓国の金大中大統領は六月十三日から、初の首脳会談を行った。会談後、発表された共同宣言は、①統一は朝鮮民族が自主的に解決する、②南の連合制、北の連邦制は共通しており、この方向から統一を志向する、③離散家族、非転向長期囚問題などを人道的立場で解決する、④経済をはじめ交流を活性化させる、などとなっている。さらに金正日総書記のソウル訪問も決定した。統一へ向けての大きな一歩であり、アジアの緊張緩和にとっても有益な会談となった。（関連記事）

独ロ、ミサイル防衛で米国をけん制
　ドイツを訪問中のプーチン・ロシア大統領とシュレーダー独首相との会談は、十六日に終了した。シュレーダー首相は、ロシアが提案していた欧州全体をカバーするミサイル防衛構想について「北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）理事会で新たにロシアと話し合う」と語り、検討することを表明した。すでにドイツなど欧州各国は、米国の国家ミサイル防衛（ＮＭＤ）構想に反対しており、今回の会談はそれを再確認するものとなった。

中国、かさねてユーゴ空爆を非難
　ユーゴスラビアを訪問中の李鵬・全国人民代表大会常務委員長（国会議長）は十二日、連邦議会で演説し、昨年のＮＡＴＯによるユーゴ空爆を非難した。李鵬常務委員長は「（空爆は）ユーゴを破壊しただけでなく、コソボやその他の地域の各民族に多大な苦難をもたらした」とし、中国大使館爆撃についても「外交史でも例を見ない悪行」とこきおろした。

ドイツ、原発全廃へ
　ドイツのシュレーダー首相は十五日、国内十九基の原発を三十二年間かけ順次廃棄していくことで電力四社と合意した。今後は、原発の新規建設の禁止や廃棄の道筋を示した新しいエネルギー法を制定し、代替エネルギーの開発を急ぐことになる。原発全廃への道筋を示したことは、近隣諸国からの買電問題などがあるにしても、日本を含む世界各国の原子力政策に大きな影響を与えそうだ。

　ポルトガルのポルトで欧州労連の五万人は十九日、完全雇用、時短、賃上げなどを求めてデモ行進した。これは、同地で開かれていた欧州連合（ＥＵ）首脳会談にあわせてＥＵが進めている「基本的人権憲章」に労働者の権利などを盛り込むことも求めている。
　イタリア北部のボローニャで十四日、約五千人が反グローバル化を唱えてデモ行進した。これは、同地で開かれた経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）サミットに抗議したもの。
　また、イタリアのサンタマルゲリータリーグレで十日、青年労働者や学生らが労働時間短縮と雇用増と賃上げを求めてデモ行進した。デモ隊は「不安定雇用反対」「時短で雇用増を」などと訴えた。なお、イタリアの失業率は約一三％で、失業者の七五％が三十四歳以下である、
　ドイツの公務・運輸・交通労組（ＯＥＴＶ）とドイツ職員労組（ＤＡＧ）は十四日、向こう二年間で四・四％の賃上げで妥結した。この合意は全国の政府、州、地方自治体の労働者三百万人に適用されるが、労組は交渉に当たり十五日にストを構えていた。
　韓国で平和団体などの住民が十九日、米空軍の梅香里沖合いでの射撃演習に抗議してデモ行進した。

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世界のできごと・人民のたたかい 6/10～6/19

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