2000525

世界のできごと・人民のたたかい
5/10〜5/19


朝鮮民主主義人民共和国がARF加盟へ
 東南アジア諸国連合地域フォーラム(ARF)は五月十八日の高級事務レベル協議で、朝鮮民主主義人民共和国の加盟を確認した。ARFはASEAN諸国や日米韓、欧州連合(EU)など二十二カ国・機関が参加しアジア・太平洋の安保問題を話し合う枠組み。北朝鮮は米国の干渉・圧迫を打破するために積極外交を展開し、最近もオーストラリアと国交正常化するなど実績をあげている。

米国、FF金利を〇・五%引き上げ
 米連邦準備理事会(FRB)は十六日、短期市場金利の指標となるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を〇・五%引き上げて、年率六・五%とした。四月の卸売物価指数が三・九%上昇するなど、インフレの兆候が出ていることを警戒したもの。過熱した経済を軟着陸させるために、さらなる追加利上げもとりざたされているが、引き締めによって消費が冷めすぎる恐れもある。米国経済は正念場にきている。

WTO加盟問題で中国とEUが合意
 中国の世界貿易機関(WTO)加盟をめぐる中国とEUの交渉が十九日、決着した。これにより中国の二国間交渉は事実上終了し、WTO加盟が今秋にも実現する可能性が高まった。米国も最恵国待遇の恒久化法案を審議中で、中国の巨大市場参入をめぐって、各国があわただしく動いている。

韓国で米軍機事故に抗議
韓国のソウルで十二日、米軍地位協定(SOFA)の改定を求める市民団体が、梅香里米軍射撃場の閉鎖と米軍の謝罪を求める集会を開いた。これは、京畿道・華城郡で八日、在韓米空軍所属のA 攻撃機が五百ポンド爆弾六発を予告なしに梅香里の米軍射撃場に投下し、住民六人が負傷するなどの被害が発生したことに抗議したもの。


 フランスの現金輸送労働者は、危険手当など賃金の大幅引き上げを求めて七日からストに入った。十日間を超えるストで、現金支払機の七割が現金切れとなっているが、勝利するまでストで闘う構えだ。
 インドで十一日、インド労働組合センターなどが独立以来最大の全国ストを行い、物価値上げ・民営化反対、児童労働の撤廃などを要求した。ストには二千万人が参加。インドでは民営化で一億人を超える失業者が出ており、インド人民党連立政権への批判が高まっている。
 インドネシアのジャカルタの国会構内で十日、繊維や化学産業の工場労働者約二千五百人が、大幅賃上げと雇用確保を求めて集会を開いた。行動にはジャワ島、バリ島、スマトラ島などから工場の労働者代表が参加した。
 南米のエクアドルで十五日、教員組合や公務員の一部がノボア政権の経済政策に反対して無期限のストライキに突入した。教員組合は給与引き上げを要求するとともに、ドル化と国際通貨基金(IMF)追随の構造改革政策への反対を掲げている。
 南アフリカ共和国で十日、南ア労組会議の呼びかけで労働者約四百万人が失業問題の解決を求め、全国で二十四時間ストを行った。南アの失業率は三〇%を超えている。ヨハネスブルグでは約二万人の労働者が市中心部をデモ行進した。


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