2/10～2/19

2000225

日本のできごと
2/10～2/19

改憲狙い憲法調査会が初会合
　「憲法問題を総合的に調査する」憲法調査会が二月十六日から、初めて参院、衆院で開かれた。この会合で、自由党は自衛権行使の明記など改憲の意図を露骨に表明。自民、自由党は「おおむね五年」を目標とする調査会報告書提出の前倒しなどを提案し、改憲を急ぐ考えを示した。民主党は「論憲」と称して幅広い議論に賛成というが、自民、自由党の改憲策動にあえて反対せず、それを容認する姿勢だ。共産党はむなしく「護憲」を主張したものの、すでに改憲の土俵に乗っている。支配層は九条改悪などを中心に、この調査会を使って改憲世論の盛り上げを狙っている。

石原案契機に、外形標準課税導入狙う
　石原東京都知事は七日、財源不足対策として大手銀行に対する外形標準課税の導入検討を表明した。この導入に猛反対している全国銀行協会は十五日、訴訟も辞さない考えを表明した。政府は、東京都に対し導入に慎重さを求めたが、政府・自民税調はすでに同税導入を決めており、石原案を突破口に全国一律、全業種への導入を急ごうと策動している。来年度も含め七十兆円の公的資金投入など政府に厚く保護されてきた大手銀行、大企業への課税拡大は当然である。しかし、東京の動きを機に、ほとんどが経営困難にひんする中小零細企業への広範な導入は絶対に許されない。

日米で初の統合図上演習
　防衛庁・自衛隊と在日米軍は十六日、日米防衛協力指針（ガイドライン）関連法に基づく周辺事態（周辺有事）などを想定した初の共同統合図上演習を開始した。自衛隊から約五千人、米軍から約千三百五十人が参加する予定で、共同図上演習としては過去最大規模。従来の共同図上演習は、日本が直接武力攻撃を受けた場合を想定していたが、ガイドライン法の成立によって周辺有事への対応が可能となり、米軍への後方地域支援捜索・救助活動などを想定した演習となる。朝鮮半島有事などが対象といわれており、米戦略にますます組み込まれるガイドライン具体化が始まることになる。

夜間飛行差し止め提訴へー沖縄
　新嘉手納基地爆音訴訟準備会はこのほど、国に米軍嘉手納基地の騒音公害の賠償や夜間飛行の差し止めを求めて、那覇地裁に来月、提訴することを決めた。前回訴訟では、福岡高裁の九八年の判決で、原告約九百人のほとんどに約十三億七千億円の損害賠償支払いが認められた。以前の原告団を含めて今回、三市二町一村で新たに五千人以上の原告団が結成され、今後も増加する見込み。訴えの内容は、①夜七時から翌朝七時までの飛行禁止、②住民の健康被害と生活妨害への賠償、③騒音の制限などで、米軍基地への住民の怒りは移設問題もあって広がっている。

愛知万博、全面見直しへ
　二○○五年日本国際博覧会（愛万博知）の跡地利用などについて十一日、博覧会国際事務局（ＢＩＥ）は、日本側との協議で、自然環境保護を理由に、一部を住宅として開発する跡地利用計画をはじめ、愛知万博の計画全般の見直しを要求した。これで政府などが目標としている五月のＢＩＥへの登録、承認は事実上不可能となった。地元民や環境保護団体などが長年、反対していた愛知万博は、根本からの計画修正が迫られた。

各地で、日の丸・君が代反対集会
　国旗・国歌法制定後、初めての「建国記念の日」となった十一日、各地で日の丸・君が代強制などに反対する集会が開かれた。東京では、平和フォーラム主催の集会や紀元節問題連絡会議の集会がもたれた。大阪市では、日の丸・君が代強制の動きを検証する約二百人規模の集会が開かれた。

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日本のできごと 2/10～2/19

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