980612


日本労働党 緊急要求スローガン


 日本労働党中央委員会は、六月十二日、「国民的危機突破のための緊急要求スローガン」を発表し、国民各層の切実な要求を支持し、生活危機突破の緊急課題で大衆行動を強化、発展させるよう呼びかけた。
 生活危機突破は一刻の猶予も許されない課題だが、橋本政権はもちろんのこと、野党にもまた切迫感はない。この日、国会では内閣不信任案が否決された。反対に回った社民党などは論外としても、提案した民主党も、マスコミから「緊迫感欠く」と揶揄(やゆ)された。共産党に至っては「共同提案者になれた」と、「かやの外」の孤立から脱却ができたことを評価するありさまである。
 これらの党の関心事は国民の危機打開ではない。国民の怒りをよそに国会ではまさに茶番劇が演じられている。国民自らの断固たる行動だけが要求を実現する。現実の力を組織しよう。
 以下、党中央委員会が発表した緊急要求スローガンを紹介する。

1、不況打開、国民生活の危機突破のために

1、消費税の即時廃止、大幅賃上げの実現で消費拡大を。
2、低所得者層に大幅減税、大企業には課税強化を。
3、失業者に仕事をよこせ!新規学卒者の就職を保障せよ!
4、大銀行への税金投入をやめよ!兆円の公的資金は中小零細企業の危機救済にまわせ!
5、患者負担を増大させる医療保険法改悪の全面撤回。
6、介護・社会保障は国の責任で充実を。国民負担を強いる「財政改革法」の廃止。
7、政府・大企業は、ため込んだアメリカ国債を売り払い、国民が稼いだ金は、国内でつかえ!公共住宅など社会資本の充実。真の内需拡大で繁栄を。
8、アメリカ追随の対アジア経済外交を転換せよ!自主的で共生をめざす積極的なアジア支援策を。
9、大銀行・大企業の手先、アメリカ言いなりの橋本政権打倒!

2、国民各層の切実な要求を断固支持する

1、労働者のために――

・裁量労働制、変形労働時間など労働者の権利を奪う労基法の改悪反対!
・首切り反対!リストラ攻撃による低賃金、労働強化反対!公務員労働者への行革攻撃反対!
・パート労働者の最低賃金の大幅引き上げ、権利の確立。
・失業保険の給付期間の大幅延長。
2、中小商工業者のために――
・銀行は「貸し渋り」「強制回収」をやめろ!
・政府系金融機関、自治体は緊急融資枠を大幅に拡大せよ!融資基準の見直し、無利子、無担保で中小零細企業の資金繰り保障を。
・大型店の野放しな出店を規制し、商店街振興に強力な支援を。
・中小零細企業に仕事を確保せよ!大企業による下請けへの単価切下げ、工賃未払いを規制せよ!
3、農・漁民のために――
・強制減反を中止せよ!
・政府は米価など農産物価格への価格補償を行え!
・農・漁業経営安定のための緊急融資の実施。国の指導で拡大した農家負債の公的資金による肩代りを。

3、アメリカ追随外交の転換、自主・平和外交の確立とアジアの共生を!

1、新ガイドラインによる朝鮮、中国への内政干渉をやめよ!「周辺事態法」などの有事法制の制定反対!
2、沖縄の普天間基地即時無条件返還。基地のたらいまわし反対!全ての米軍基地撤去、日米安保条約破棄!
3、核兵器の全面廃絶。アメリカを中心とする核独占体制の打破!わが国は「アメリカの核の傘」から離脱せよ!

選挙で世の中 変わらない!

 国民的危機突破のために、いまこそ、労働者、中小商工業者、農、漁民、失業者は広く団結しよう。ストライキ、大衆行動を起こして、政府に要求を突きつけよう。
 アメリカ追随、大企業優先の政治の転換を!


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