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2022年12月18日号

「専守防衛」の放棄、
日米軍事一体化で戦争の
危機を高める「安保3文書」を
直ちに撤回せよ

2022年12月18日

日本労働党中央委員会
総政治部責任者・大嶋和広

一、岸田政権は12月16日、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」という新たな安保関連3文書を閣議決定した。
 隣国・中国を「最大の戦略的な挑戦(国)」と名指しし、台湾を「基本的な価値観を共有する極めて重要なパートナー」などとした。他国の軍事基地や「指揮統制機能」などを破壊するための「敵基地攻撃能力」の保持や巡航ミサイルの増強が明記された。防衛費は国内総生産(GDP)比2%をめざすことも掲げた。
 3文書は、「専守防衛」と「全方位・アジア重視外交」を中心としたわが国安全保障政策を「大転換」させ、世界有数の軍事大国に突き進むものである。アジアの緊張を極度に高め、わが国を戦争に直面させる危険きわまりないものである。
 わが党は、3文書決定の即時撤回を求める。

一、第2次世界大戦後、わが国は憲法第9条による「専守防衛」の原則を掲げてきた。2015年の集団的自衛権容認と安保法制など、米国の衰退と共に日本への「役割分担」要求が激化した。わが国支配層は、動揺しつつもそれに応えてきた。
 それでも、建て前ではあれ「専守防衛」は維持されてきた。事実上、3文書でそれさえなぐり捨てられた。米国の中国包囲網に追随してその先兵役を果たすものである。
 ウクライナ戦争を機に、世界は第2次大戦後の「パクスアメリカーナ」が崩壊に向かい、各国が自主性を強める「歴史的転換期」にある。だが、日本はこのすう勢に反し、衰退する米国の世界支配を支えようとしている。時代錯誤で孤立の道である。

一、こんにち、衰退する米国は台頭する中国を敵視し抑え込むことを戦略的に最優先している。そのために日本を最前線に立てて中国と争わせ、延命しようとしている。台湾問題での挑発はその最たるもので、この策動はウクライナ戦争を機にいちだんと強まっている。米国と共に「台湾有事」をつくり出す側に立つことは、亡国の道である。

一、増額される防衛費の財源には、法人、所得、たばこ税などの増税と建設国債で賄われるという。長期不況とコロナ禍、さらに社会保障制度改悪や物価高に苦しむ国民諸階層にはさらなる犠牲押し付けとなる。
 日本経済は、すでに中国なしには成り立たなくなっている。岸田政権が踏み込んだ道は、国民経済・国民生活に甚大な影響を与える。

一、アジアでの戦争を避ける最も確実な道は、岸田政権を打倒し、独立・自主の政権を樹立することである。
 「対中国」の最前線に立たされる沖縄では「『戦争する国』を拒否する」(琉球新報)と怒りの声が上がっている。
 与党内、野党の中にも「抑止力一辺倒」への危惧の声が広がっている。
 経済界にも、中国敵視政策が経済活動の阻害要因となることへの懸念が強まっている。
すべての政党・政派、政治家、経済人、労働組合、学者・文化人、青年・学生の皆さんに、3文書を撤回させ、アジアでの戦争への道に反対する一大国民運動を呼びかける。


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