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2020年4月25日号 1面

第91回メーデースローガン/
アピール

コロナ危機/資本主義は末期、労働党と共に前進しよう
国民の命と健康を守らぬ安倍政権を倒せ
アジアに敵対する政治軍事大国化を許すな

国民大多数のための「コロナ対策」の徹底を

・緊急事態宣言反対! 「緊急事態条項」創設反対!
・勤労国民の生活補償を! 消費税廃止! 社会保険料・公共料金を免除せよ!
・すべての中小零細企業、自営業、フリーランスなどへの休業補償と債務免除を!
 社会インフラ関連労働者に特別手当を!
・資金・資源を医療に回し医療崩壊を防げ!
 医師・看護師を確保し危険手当を支給せよ! 医療機器・医薬品の増産を急げ!
・PCR検査を抜本的に拡充せよ! 軽症者を医療から排除するな!
・首切り・雇い止め反対! 一方的省力化・リストラ反対!
 内定取り消し反対! 奨学金返済と学費を免除せよ!
・自治体病院の民営化・独法化反対! 病床削減計画を撤回せよ!
・財源は大企業・投資家への増税で! 内部留保をはき出させろ! 東京五輪を中止し経費をコロナ対策に回せ!

労働者の生活危機打開、国民経済の再生を急げ

・すべての労働者に大幅賃上げを! 最低賃金を即刻、時給一千五百円に!
・長時間労働・過労死反対! すべての労働災害を雇用者責任に!
・技術革新の犠牲を労働者に押し付けるな!
・非正規労働者の権利確立! 公務員の削減反対!
・女性労働者・外国人労働者の権利を守れ! あらゆるハラスメント反対!
・生産者米価を大幅に引き上げよ! 農水産物買いたたきを規制せよ!
・公共料金引き上げ反対! 社会保障制度の改悪反対! 認可保育園の大幅増設!
・大企業のための規制緩和反対! ライドシェア反対!
・住民のための地方振興策を! ローカル線廃止反対! カジノ創設反対!
・東日本・熊本など被災地で住民のための復興を!
・労働組合は国民諸階層の要求を支持し、闘いの先頭に!

アジアと共生する国の進路を切り開こう

・安倍政権による政治軍事大国化反対! 軍事費増額反対!
・中国敵視政策反対! アジアから米軍基地を撤去せよ!
 米国からの不当な対日要求をはねのけ、経済主権を守れ!
・原発再稼動反対! すべての原発を廃炉に! 実効ある地球温暖化対策を!
・食料の完全自給! 農産物の国境措置を強化せよ! 種苗法改悪反対!
・朝鮮民主主義人民共和国への敵視反対! 即時無条件の国交正常化!
・侵略の歴史をわい曲するな! 謝罪と補償を行え!
・辺野古新基地建設阻止! 普天間基地の即時閉鎖!
 南西諸島への自衛隊増強反対! オスプレイ配備反対!
 イージス・アショア配備反対!
・安倍政権の憲法九条改悪反対!
 排外主義反対! ヘイトスピーチを許すな!
・「モリ・カケ・桜」など安倍政権の疑惑を徹底究明せよ!
・関生支部など労働運動への弾圧を許すな! 仲間を直ちに釈放せよ!
・天皇制を利用した国民統合攻撃反対!
・平等互恵の東アジア経済共同体の推進!
・日米同盟の強化反対! 安保条約破棄!

国民運動の発展と革命政党の建設を

・選挙による「野党共闘」ではなく、国民運動で安倍政権を打ち倒せ!
 国民大多数のための政権を樹立しよう!
・悪政に手を貸す公明党中央に批判を集中しよう!
・「強力な政権」を叫ぶ、維新の会に警戒を!
・安倍政権の社会的支柱、連合神津指導部を打ち破れ!
 労働運動を革命的に再建し、ストライキで闘おう!
・闘いを選挙に解消し、米帝国主義を美化する共産党にダマされるな!

・資本主義は末期、労働者階級は歴史的任務の達成に立ち上がろう!
・全世界の労働者階級は団結し、中小諸国・人民と連帯し、米国追随に反対する帝国主義諸国とも連携して、戦争と紛争の元凶・米帝国主義と闘おう!
・先進的労働者は日本労働党に結集し、革命政党を建設しよう!
・第91回メーデー万歳!


第91回メーデーに際し、全国の労働者に訴える(日本労働党中央委員会)

 全国の労働者の皆さん!
 第九十一回メーデーに際し、日本労働党は熱烈なあいさつを送ります。
 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、世界資本主義の危機と限界をあぶり出し、加速させています。
 帝国主義者は慌てふためき、空前の対応策を打ち出しています。パンデミックの推移はともかく、各国の階級矛盾と国家間対立は激化し、国際秩序の激変も必至です。
 社会革命の時代の到来です。
 安倍政権の醜態は際立ち、アベノミクスは完全に破綻しました。
 日本労働党は、全国の労働者の皆さんに訴えます。
 危機を打開し、世界史的激動期を切り開けるのは労働者階級だけです。
 団結を打ち固め、農民などの諸階層と連携して自国の政権を握る、歴史的闘いに立ち上がろうではありませんか。

コロナは世界の危機をあぶり出した
 新型コロナウイルスは猛威を振るい、四カ月の間に世界で二百六十万人以上が感染、死者は十八万人を超えています。自宅待機を強いられる人びとは全人口の四割を超え、生存は極限まで脅かされています。
 外出自粛、ロックダウン(都市封鎖)は、たちまち実体経済に大打撃を与え、株価は暴落、マネーは急収縮し、倒産が相次いでいます。
 この事実は感染症の恐怖のみならず、グローバル化が限界に達していることを実感させるとともに、世界資本主義の危機の深さを示しています。
 「経済は回復」などと吹聴した支配層は冷水を浴びせられています。リーマン・ショック後の世界経済が、空前の金融緩和と財政出動によって辛うじて支えられていたという実態があぶり出されました。
 しかも、コロナ被害は、すべての国々・社会層に平等ではありません。
 とりわけ、労働者は一挙に街頭に放り出されました。米国ではわずか一カ月で、二千二百万人の労働者が首を切られています。
 国際労働機関(ILO)は、全世界労働人口の約三八%、十二億五千万人が、解雇や賃金削減に直面するとしています。労働者への惨禍は、これ以上となる可能性もあります。
 しかもいくつかの政府は、さしたる根拠もなく、「正常化」に動き出そうとしています。米トランプ政権は「経済活動再開の指針」を発表、労働者の命を無視しています。
 経営体力のない、世界の中小零細企業と自営業は淘汰されつつあります。
 また、医療インフラの乏しい発展途上国は破綻の縁に追い込まれています。
 この事実は、世界資本主義がもはや「持続不可能」であることを改めて突きつけています。
 コロナ禍は、資本主義の生産様式が限界に達し、この生産様式を変える「社会革命の時代」が始まっていることも明るみに出しています。

対応策は危機を加速させる
 国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済は▲三%の大幅な縮小と予測しています。これとて、今年後半に収束するという楽観的想定に基づくもので、▲六%以上と予想する経済アナリストさえいます。
 米欧日は金融緩和策を再開・追加、米連邦準備理事会(FRB)は「ジャンク債」購入まで始めました。また、各国は八兆ドル(約八百六十兆円)を超える財政出動を計画しています。
 これらの対応策は当面の「止血」にはなっても、「回復」など幻想です。
 何よりパンデミックは収束の気配さえなく、第二波、第三波も不可避です。対応策に際限はありません。
 世界の財政赤字が二・七倍以上に急増すると予想されているように、諸国の対応策は危機をいちだんと深め、金融危機の切迫と併せ、資本主義の危機をより深刻化させます。
 さらに、急速な技術革新は資本主義の枠内に収まらぬものとなり、企業・国家間の争奪を激化させています。

「米国第一」、中国敵視と闘おう
 コロナ禍を通じて、最悪の水準にあった「格差」はさらに広がり、貧困化する全世界労働者・人民の抵抗は激しさを増すことが必定です。
 各国支配層は人民への抑圧と思想攻撃を強め、さらに国際競争に打ち勝つため、「自国第一」の外交政策をますます推進せざるを得ません。
 排外主義を強め、保護主義は強まり、国家間対立が激化するのは必至です。すでに、食料輸出を規制する動きも広がっています。
 とくに、長期化の様相を呈していた米中間の闘争は激化し、国際秩序は大きな変動期に入るでしょう。
 トランプ政権は、パンデミックの責任を中国に押し付け、世界保健機関(WHO)を「中国寄り」と決めつけて拠出金支払を拒否しました。さらに、台湾外交支援法を成立させるなどで揺さぶり、通信大手ファーウェイ(華為技術)への制裁も強化しています。
 さらに米国は、ドイツ企業によるワクチン開発の成果を独占しようと画策、さらに「マスク買い占め」で世界の怒りを買っています。ドル基軸体制を守るため、新興諸国のコロナ対策を支援するためのIMF特別引出権(SDR)の配分枠創出にも反対しています。反米を掲げるキューバやベネズエラ、イランなどへの圧迫も強めています。
 一方、中国は約九十カ国に「コロナ対策」の寄付や医療支援を行い、米国の同盟国を含む諸国への影響力を増しています。
 ロシアや中東諸国だけでなく、韓国や欧州など米国の同盟国でさえ、自主的傾向を強めています。
 世界の諸国間の力関係は、米国に不利に激変しつつあります。だからこそ、米国の巻き返し策は、戦争の可能性をはらみつつ激化します。
 アジアの平和と繁栄のため、帝国主義、その筆頭の米国と闘わなければなりません。日米基軸を続ける、わが国の進路が問われています。

労働運動は国民運動の中心に
 危機打開にあえいでいるのは、支配層、帝国主義者です。労働者階級にとっては、現状は厳しくても、新しい時代の「夜明け前」にほかなりません。労働者は、資本家がいなくても社会を運営できるのです。
 今後、諸階級の利害をめぐる闘争、財政赤字の犠牲転嫁との闘い、政治軍事大国化策動との闘い、沖縄県民との連帯などはし烈さを増します。支配層内部でさえ矛盾の激化は必至です。新たな社会をめざす国民運動を進める有利な状況が広がっています。
 この危機に本格的に備えなければなりません。
 労働者階級は、歴史的転換期を迎えた世界と日本の現状を正しく認識し、労働者階級にこそ打開する力があることを自覚しなければなりません。
 安倍政権の「社会的支柱」となり下がっている連合神津指導部を打ち破り、ストライキを武器に闘いましょう。
 存亡の危機に立たされた自営業者、中小零細企業主、農民などの要求に呼応して闘い、国民運動の中心勢力として闘うことが求められています。
 安倍政権を打倒し、アジアと共生する国民大多数のための政権をめざしましょう。

革命党、労働党に結集して闘おう
 十年続く日銀の緩和策は限界で、株価急落でその「成果」も吹き飛びました。安倍政権はコロナ対応でも立ち遅れ、国民の批判を受けています。国民の忍耐はすでに限界です。
 しかし、立憲、国民などの議会内野党は自公与党に政策的対抗軸を立てられるはずもありません。国民の人権を制約する「非常事態宣言」にも、積極的に協力しました。安倍政権への批判を「強力なリーダーシップ」で取り込もうと策する、維新の会や小池都知事らも、勤労国民の敵です。
 共産党は、この野党への批判を控えるほどに堕落しています。
 こうした「野党共闘」に展望はありせん。労働者は、議会唯一主義の幻想を捨てるべきです。
 戦略的な観点をもった、マルクス・レーニン主義の強力な革命政党が必要です。わが党は、そのような政党たらんとしています。
 先進的労働者は労働党に結集し、ともに闘おう。
 第九十一回メーデー万歳!
 万国の労働者、被抑圧民族は団結せよ!


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