20010219

米原潜による日本実習船衝突・
沈没事故に断固抗議を申し入れる

日本労働党東京都委員会


抗議文

 米海軍原子力潜水艦「グリーンビル」が、2月10日、ハワイ・オアフ島沖で宇和島水産高実習船「えひめ丸」に衝突・沈没させ、4人の高校生を含む9人の行方不明者など多数の犠牲者を出した。絶対許せない事故であり、強い怒りをもって断固抗議する。
米軍はなんで交通量の多い水域であえて危険な浮上訓練を行ったのか。なんで資格のない民間人に操縦桿を握らせたのか。米軍の今回の行為はあまりにも非常識だ。到底「えひめ丸には気づかなかった」「民間人の操縦が原因ではない」ということで済まされる問題ではないことは明らかだ。19年前の1981年にも米原潜は日昇丸沈没事件を起こし、船長、一等航海士の2名が変死した。事件の真相はいまだ闇の中に葬られている。米国、米軍の責任回避は二度と許さない。今回の事件の真相の徹底究明を即刻行い、納得のいく回答を日本国民に公表せよ!
 実習船船長は、現場に戻った原潜が、何一つ救助の行動をとらず、海中に投げ出された被害者たちを監視するだけだったと暴露し、強い怒りを表明した。米軍の居丈高な態度、日本人をイエローモンキーと侮蔑する態度がありありで、絶対に許すことはできない。
 今日、米軍は、唯一の軍事超大国として世界の「警察官」を自認し、世界中の海で、空で、大陸で、まったくわが物顔に振る舞っている。それは米ソ冷戦崩壊以降のコソボ爆撃で明らかだ。
 こうした状況下で今回の事件は起こるべくした起こった。
 事件の本質はそこにある。広範な国民が怒るのは当然である。責任の一切は米国、米軍にある。従って米国、米軍は以下のことを即刻実施せよ。

一、米国大統領、米太平洋艦隊司令官は被害者並びにその家族の前で正式に謝罪せよ!
一、米国、米軍は今回の事故の真相の徹底究明を行え!浮上訓練に加わった、兵士並びに民間人の名前を公表し、真相究明を徹底して行え!責任回避は絶対に許さない!
一、被害者に対する完全な補償を行うことを言明せよ!
一、事故を引き起こした張本人を明らかにし、厳重に処罰せよ!
 
以上抗議する。

ブッシュ米国大統領殿
ファーゴ米太平洋艦隊司令官殿


米原潜による日本実習船衝突・沈没事故についての日本政府の態度に抗議する!

抗議文
 
 日本労働党東京都委員会は米原潜による実習船衝突・沈没事故に強く抗議するとともに、日本政府の対米追随の姿勢について断固抗議する。政府は事故を引き起こした米国と米軍に断固とした態度で抗議せよ。
 今回の事故で4人の高校生を含む9人の行方不明者など多数の犠牲者が出た。実習船船長は、現場に戻った原潜が、何一つ救助の行動をとらず、海中に投げ出された被害者たちを監視するだけだったと暴露し、強い怒りを表明した。米軍の居丈高な態度、日本人をイエローモンキーと侮蔑する態度がありありであり、許すことはできない。
 今日、米軍は、唯一の軍事超大国として世界の「警察官」を自認し、世界中の海で、空で、大陸で、まったく我が物顔に振る舞っている。今回の事件はそうした状況下で起こるべくして起こった。
 事件の本質はそこにある。広範な国民が怒るのは当然である。
 しかし日本政府、森首相の対応は、対米関係のみ気にしており、およそ独立国としての気概が全く見られない。余りに国民感情からかけ離れたものである。森首相が、事件の報告を受け取った後もゴルフに興じていたなど、リーダーシップをとる姿勢が全くなく、その神経たるや一国の首相として絶対に失格だ。外務省幹部は、何の調査も行わず、事態の全貌も明らかでない当日早くも、「米原潜は事故現場にとどまった。日本への連絡も比較的迅速だった」と米軍の対応を評価する考えを強調する始末である。
 そこには、およそ「独立国」の政府として、一国の首相として、自国民の生命と財産を守るために全力を尽くす決意も姿勢も、その片鱗すら見られない。日本国民の生命や財産を守る政治でなく、なによりも米国のための日米同盟を優先する売国奴の姿である。
 米政府による「真相の徹底糾明と被害者への完全な補償」は当然の要求であり、わが国政府は、そのために全力を尽くすことを言明せよ。
 同時に、米軍が世界中で我が物顔で振る舞っている限り、事件は再び起こることは明らかである。とりわけわが国に米軍が居座り、しかもその特権が日米安保条約や地位協定などで保障され、わが国政府がそれを容認している限り、沖縄県を始めわが国でこの種の事件事故は決してなくならない。
 よってわれわれは政府に以下のことを即刻実施することを要求する。

一、一国の首相として失格である森首相は即刻辞任せよ!
一、米国大統領、米太平洋艦隊司令官が被害者並びにその家族の前で正式な謝罪をするよう要求せよ!
一、事故の真相の徹底糾明と、被害者への完全な補償を要求せよ!
一、事故の張本人を明らかにさせ、厳重な処罰を要求せよ!
一、日米安保条約は破棄すべきであり、日米関係を真に対等平等の独立国同士の関係に変えるよう努力せよ!

以上抗議する。

森喜朗内閣総理大臣殿

2月15日、米国大統領・米軍太平洋艦隊司令官と森首相宛届けた抗議文.