20010115

闘う決意あふれる2001年旗開き

「安保破棄アジアの共生へ」国民的闘いを

日本労働党中央委員会副議長 山本 正治


広範な共同で政治の転換を

 このためには政治を変える必要がございます。政治のシフトを移し換える必要がございます。その勢力をつくらなければなりません。皆さんと力合わせてこの点、がんばっていきたいと思いますが、たくさんの人びとが同じ方向を考え始めております。
 ずいぶんいろんな点で意見が違いますが、例えば後藤田正晴さん。この人、名前がいいですね(笑い)。この方が、昨年末にこう言っております。二十一世紀、日本は「平和・自立・共生」でなきゃならない、こう言って、安保条約から抜け出した日本を提言しております。はっきりと安保条約から抜け出しても軍事大国はいかん、極端な民族主義はいかんとこう言っております。共生では、アジアとの共生を言っております。また、国内でも強い者ばっかりが生き延びられるような、そういうような日本じゃいかん、弱い者も生きられる、そういう共生の日本でなければならない、と。そういう方向のための憲法改正だったらよいけれども、今の改正、改悪論議はなってないとも語っていました。
 こういう方も含めてですね、保守勢力の中の人も含めて、たくさん、この日本の現状を打開しようとする方が存在しております。こういう広範な人びとと、よりいろんなところで力を合わせて国民世論を高めていく、そうした政治を実現するために私どもはがんばりたいと思います。
 さてこの点に関連して、最後でございます。一つどうしても考えていただかなければならないことがございます。それは連合労働運動の内部で、自主的な方向に真っ正面から逆らう方向が公然と出始めている、ということなんです。連合の鷲尾会長が日本の財界と一緒に、今年は冒頭に申し上げましたように、日米安保条約、サンフランシスコ講話条約五十周年だから、これを祝い米国に感謝する、そういう運動、事業をやろうというのです。「A50事業」だそうです。想像してみてください。星条旗と日の丸を掲げて、鷲尾以下と経団連会長以下とが、「日米安保条約万歳」とやるんですよ。
 こういう状況を日本の労働者階級は許すと思いますか。私は、これは鷲尾たちの末路が見えたんだと思います。というのは一九五〇年、総評が出来たわけでございます。これは日本の財界が米国と手を結びながら、戦後の革命的、戦闘的な労働運動をつぶして、おとなしいネコのような、いやニワトリのような労働運動に変えようとした。ところが翌年五一年に日米安保条約、サンフランシスコ条約が結ばれた。これに対してその総評が、折りからの朝鮮戦争の中で「ニワトリからアヒル」に変身を遂げて、「平和四原則」で闘う総評に変わっていったわけでございます。
 私はこんにちの経済の行き詰まり、あるいは安全保障や外交の行き詰まり、この国の行き詰まりの状況の中で、これ以上米国にこの国の運命を委ねようとするような、こういう方向が支持を受けるはずがないと思います。支持を受けるはずはないと思います。財界や鷲尾の思うように労働運動がなるはずはないと確信します。そういう意味で、末路が見えたと申し上げた。
 何よりも冒頭申し上げましたように、たくさんの現場で苦しんでおる、労働者が納得できるはずがない。頭はもし納得したとしても、体が納得しないでしょう。これだけは動かし難い事実だと思うんです。
 これからますます状況は厳しくなって、抑圧が厳しくなってまいります。ますます体が納得しない状況が、全国至るところで生まれてまいります。この点を私たちは確信しております。そこを根拠に闘ってまいります。
 私どもはこういう労働者・人民のなかで、隊伍(たいご)を固めて、そして広く、先ほど申しましたような保守勢力まで含めて連携をとって、この国の政治を変える闘いを前進させてまいりたいと思います。(拍手)
 この一年、そう言わず、また二十一世紀を通して、大きくこの国の政治を変えるために、皆さんと団結してがんばりたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。長時間ありがとうございました。終わります。(拍手)