99年各界新春メッセージ


闘う側にきわめて有利な情勢

全日本建設運輸連帯労働組合
関西地区生コン支部委員長 武 建一 

 新年あけましておめでとうございます。もう新年を迎えることになりました。行く年、来る年の早さを実感しているところであります。

 わが国は、バブル崩壊後八年目の不況続きに突入しました。深刻な政治・経済・社会構造から派生しているといわれる今回の危機打開策をめぐって、政府・独占資本と労働者との間において激烈な闘いが展開されています。

 相手側(敵)は、下請け切り捨て、労働コストの一方的切り下げ、それを実現する手段としての規制緩和(国民の安全・安心、中小企業保護条項、労働保護条項の撤廃)、リストラ、大量失業、大量倒産、大手銀行への公的資金導入、国民の反発を押え込むための組織犯罪対策法の制定策動、朝鮮民主主義人民共和国の動向を誇張拡大視し、かつこれを利用した日米安保の質的強化、有事立法による戦争体制づくりときわめて危険な方向に進んでいます。

 資本主義国の行き詰まりの打開策とは、このように民衆を搾取・収奪、弾圧を基本にしながら、一方では、減税と百万人雇用創出など、アメとムチによる政策が常套用手段です。

 しかし、このような政策に民衆はだまされません。先の参議院選挙の結果はそのことを端的に示しています。

 この間、中小企業が各種事業協同組合に結集し、「大手との取り引き関係の改善を求める運動」が大きく発展したり、近畿二府四県では生コン業界再編に向け、労資共同による運動が実を結んでいます。昨年八月には、九州福岡において労資共同セミナーが成功しました。今日、中小労働運動が企業の枠を超え発展しつつあります。

 このような情勢の変化にいっそうの確信を深め闘うなら「一点の火花が燎原を焼き尽くす」ごとく、全国的に闘う戦線が拡大する、闘う側にきわめて有利な情勢であります。

 いまわが国の独占資本は、多国籍企業として世界に君臨して、世界の民衆を搾取・抑圧しています。ここに国際連帯の必然性があります。

 帝国主義によって苦しい闘いを強いられている全世界の民衆と団結して闘う、これが今日的時代の要請だと理解しています。

 新たなる決意のもと、新たなる陣地構築に向け全力を尽くす年としてがんばります。


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