99年各界新春メッセージ


21世紀は新しい政治を
自主・平和・民主のための広範な国民連合代表世話人 槙枝 元文

 日本はいまや政・財(業)・官のすべてが国民から不信の坩堝(るつぼ)と化しています。

 相も変わらず離散集合を繰り返す政党。政治理念も抱負もなく、ただ当選のみをめざして政党を渡り歩く政治家。悪徳三昧(ざんまい)の限りを尽くして、債務が重なれば政府に頼って税金で穴埋をさせる大手の金融、企業。正義もモラルも脱ぎ捨てて、ひたすらその地位を利用して汚職、たかり、背任横領をほしいままにしてきた官僚群。日本が二十世紀の地球社会のなかに伍していくためには、政治家は世界に大きく目を開き、常に国の進路に着目し、政治理念と政策にもとづく政党づくりに献身し、経済・金融界は、一日も早く日本的悪習を打破して、明朗で公正な競争システムづくりを成し遂げ、官僚は国民の管理、監督者意識を払しょくして、鋭敏で清廉潔白、国民への奉仕をモットーとする信頼される公僕に徹してもらいたいものです。

 二十一世紀を前にして、いま世界は、ドル支配がもたらした世界的な金融危機のなかで、米国経済も斜陽化に向かっており、核による威かくもほころび始め、二十一世紀には米国の世界一国支配も遠からずして終わりを告げるのではないでしょうか。今回の「新ガイドライン」にみられるように、米国の世界戦略の一翼を担って、これを経済面から、軍事面から、懸命に支えようとしている日本政府も、そろそろ考え直す時期ではないでしょうか。


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