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諸団体が介護保険見直しを要求


 自自公三党の党利党略によって混乱が続く介護保険制度実施をめぐり、各地の市民団体が共同で十二月十三日、厚生省及び各政党に制度の抜本見直しを求める申し入れを行った。以下、その要旨を掲載する。


介護保険制度の見直しを求める申入書

 来年四月の制度実施を目前にした現在、介護保険制度については、多くの問題点が噴き出し、全国の自治体で大きな混乱を引き起こしています。与党三党の「見直し」論議の中で、公明党の神崎代表が「国民的論議をきちんとせずに介護保険導入を決めたから、今見直しをせざるを得ないのだ」との趣旨の発言をしていました。全くその通りです。しかし残念なことに与党の「見直し」案では、問題の解決には全くつながりません。今必要とされているのは、制度の抜本的な見直しです。
 要介護認定を受けないと給付が受けられないこと、保険料が当初予測されていたよりも相当に高いこと、これまでの福祉制度が介護保険にとってかわられることなど、制度についての理解が深まるにつれ、国民の不安は増幅しています。
 このまま拙速に制度を発足すれば、将来に禍根(かこん)を残すことになります。今からでも遅くありません。介護保険制度はもう一度、抜本的に見直す必要があります。
 最低でも、問題点について改善を施したうえで介護保険を実施するべきです。仮に来年四月までに改善が間に合わない場合、国として、制度全体の実施延期を英断されるよう要望いたします。

呼びかけ団体
・群馬介護保障を考える会(群馬)
・「もっとよく知ろう公的介護保険」の会(東京)
・安心できる介護保険の実現を求める会(福岡)

連絡先
群馬介護保障を考える会
群馬県群馬郡箕郷町東明屋461-1 松本鍼灸院内
電話・FAX
027-371-7433


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