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国民連合・大阪が総会

本島・元長崎市長が記念講演

21世紀 平和・民主の日本に


 小渕政権は米国の世界戦略に沿いながら、ガイドライン関連法制定とその具体化など、わが国の政治・軍事大国化を進めている。アジアと共生する国の進路を求め、また勤労国民の生活と営業を守る運動がますます重要になっている中、自主・平和・民主のための広範な国民連合全国総会が十一月二十日から都内で開催される。これにさきがけ、大阪で国民連合・大阪の総会が開催された。


 国民連合・大阪の第七回総会が十一月六日、大阪市内で開催され、労働者などを中心に百人以上が参加した。
 記念公開講演では、本島等・元長崎市長が「どうする日本の進路、経済不況と反動政治に立ち向かう」と題して講演した。本島氏は「日の丸・君が代には歴史的経過もあるので、強制するのは問題だ」「朝鮮は『日韓併合』など侵略の歴史があることを忘れてはならない」「沖縄の基地の負担は重すぎるので、県内移設には疑問がある」「アジアの中で手を取り合っていける日本のために努力していかなければならない。また、日本は米国の属国、植民地の状況にある。この現状をしっかりととらえ、誤りのない日本の進路を定めていく必要がある」と述べ、日の丸・君が代問題、原子力開発問題、現在の深刻な経済問題、朝鮮半島問題、日米関係、沖縄を始めとする米軍基地問題、新ガイドライン問題など多岐にわたり語った。
 講演に先立ち行われた総会では、岡田義雄・代表世話人(弁護士)が東海村の核燃施設事故の問題、法廷での日の丸掲揚の動きを例にあげ、「日本はとんでもない方向に行こうとしている。国民連合をこれからの生き方の教室にしよう」とあいさつを行った。
 来賓の在日韓国民主統一連合(韓統連)大阪本部の金昌五事務局長は、朝鮮半島情勢についての報告と、理念を共有しながらアジアの平和のためにともにがんばろうとの力強い連帯あいさつをした。さらに、田中誠太・大阪府議会議員、川口優・大阪市議会議員からあいさつを受け、辻元清美・衆議院議員をはじめとする多数の祝電・メッセージが披露された。
 総会では、浅田義信(関西日中交流懇談会副会長)、岩田章(社民党大阪府連副代表)の両新代表世話人を含む五人の代表世話人など、新役員が選出された。
 閉会にあたり、村上シヅ代表世話人(大阪退職婦人教職員協議会事務局長)は「私たちにはたくさんの課題があり、働いている労働者の皆さんは非常に厳しい状況におかれている。二十一世紀を平和で民主的な日本に、世界にするために広範な国民運動を発展させていこう」と力強い呼びかけを行った。
 この総会を機に、国民連合・大阪は主体的力量を強めながら、日本の進路の課題、国民生活の課題で闘いを強化していくことを誓い合った。


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