990905


自衛隊幹部の防災担当課長採用に抗議

党神奈川県委員会が県に申し入れ


抗議文

神奈川県知事 岡崎 洋殿

 神奈川県が九月一日付で「退職」自衛官を防災局の担当課長として採用することに断固抗議する。

 

 「退職」自衛官と言われているが、採用される佐藤喜久二氏は、神奈川県に採用されるために先日の八月三十日付けで防衛庁を退職した現職の自衛官である。しかも、陸将補や第六師団幕僚長を経験している自衛隊の幹部である。さらに防衛庁の推薦する人物である。

 これは、現職の幹部自衛官が防災関連幹部職員として地方自治体に入ってくる全国最初の例である。

 おりしも九月一日の「防災の日」に、防災を口実に、地域住民の生活と健康、平和を守る立場にある地方自治体に戦争を基本的な任務としている軍隊=「自衛隊」の幹部を採用するということは言語道断である。こうしたことは、地方自治体と軍隊の結びつきに扉を開くもので、自治体の本旨からも逸脱するものであり、とうてい許されることではない。

 周辺事態法などガイドライン関連法が成立した直後の人事だけに、地方自治体と防衛庁との人事面でのむすびつけをいっそう危ぐするものである。

一九九九年九月一日

日本労働党神奈川県委員会

委員長 山本喜俊


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