平和遺族会が集会と行進
「平和遺族会全国連絡会」は東京で平和行動「憲法を活かし、武力によらない平和と共生の道を歩もう」を行い、約二百人が参加した。平和行動では、山内敏弘・一橋大教授の記念講演などの集会と、靖国神社周辺での平和行進が行われた。
平和遺族会全国連絡会では「閣僚の靖国神社『公式』参拝に抗議し、野中官房長官の『靖国神社特殊法人化・A級戦犯分祀』構想の撤回を求める声明」を発表し、首相や閣僚、政党などに送付した。
声明では、「野中官房長官は『靖国神社の特殊法人化・A級戦犯の分祀』構想を発表し、閣僚の靖国神社公式参拝を定着させ、首相や天皇の靖国『公式』参拝に道を開こうとしている。私たちは靖国神社が侵略戦争を担って命を落とした肉親たちを『英霊』と祀り、国家への怒りを『栄誉』にすりかえ、国民の戦争動員に大きな役割を果たしたことを決して忘れてはいけない。私たちは日本がアジア太平洋地域への侵略・加害の歴史を忘れず、いまなお戦争の傷跡に苦しむ人びとの心が一日も早く癒えるよう、政府による誠意ある謝罪と補償の実現に努力する。戦争を美化し、憲法に違反する靖国神社『公式』参拝を強行した閣僚たちに強く抗議し、靖国神社公式参拝を正当化する『構想』をただちに撤回するよう求める」としている。
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「戦争への道を許さない女たちの連絡会」は、東京で「ストップ戦争への道 女たちの集会とデモ」を行った。百七十人の女性たちが集まり、次つぎと壇上に上がって平和への思いをアピールした。集会後はデモ行進で反戦平和を願うシュプレヒコールをあげた。
草の実会 渋谷の町をデモ行進
平和の祈りを市民にアピール
「草の実会」は、渋谷駅周辺でデモ行進を行った。同会は、毎年五月と八月の十五日に、平和や憲法を守ろうと呼びかける「十五日デモ」を行っている。
今回は、九十八回目のデモで、約三十人が参加した。同会では「百回目をめざし、それ以降もがんばっていきたい」としている。
デモ行進では、参加者一人ひとりが、「平和憲法をまもろう」「子供たちに真実の歴史教育を」などと書かれたプラカードを手に、街頭の人びとに参加を訴えながら歩いた。宣伝カーからは、「あなたも私も主権者です。戦争への道にストップを」と繰り返しながら、マイクをもった女性が自らの体験から平和への思いを語る声が町に流れた。
デモに参加した石崎暾子さんは、「家にいてニュースや新聞を見ると、非常にがっかりすることばかりですが、道へ出てデモ行進をすると、少ない人数で歩いていても、町から反応があります。今日も女性が二人、『がんばってください』と近寄ってきてカンパを下さったり、手を振ってくれるなどの反応がありました。日本が『いつか来た道』をひた走ろうとしていることを心配している方がいることがわかって、心強く感じました。これからもがんばります」とデモの感想を語った。
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