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国民連合 東京、愛知が総会開催

広く連携し、政治の流れを変えよう


東京 社民党都連代表らがあいさつ

 自主・平和・民主のための広範な国民連合・東京は六月六日、第六回総会を開いた。

 「二十一世紀の日本はどう生きるべきか―沖縄の視点から」と題する記念講演では、前沖縄県副知事の吉元政矩氏が講演した。吉元氏は「来年沖縄でサミットが開かれる。米国の大統領に沖縄を見せようということで、サミットに向けて全国的、県民的な運動を準備している」と発言。

 最近の反動政治について「中国の台湾海峡での軍事演習、『テポドン』騒動、それから『不審船』。これらは『右向け右』で国民に号令をかけた。総動員されるような日本全体の動きはとても危険な状況だ。この延長で憲法改正がいわれ、日本の生き方が問われている」とした。また労働運動について触れ、「連合が、この種の問題にどう対応したのか。ほぼ何もしなかったといえるし、さらに経済闘争でやっていくならば、このリストラの中でゼネストを打つくらいの気持ちをもって労組を守ることができないのか」と、厳しく批判した。

 講演に続いて開かれた総会では、社会民主党東京都連の山本・副幹事長や、槙枝元文・国民連合代表世話人などが来賓あいさつ。

 討論では、杉並病をなくす会の斉藤恵子氏をはじめ会員、オブザーバーが発言した。総括や方針では、特にこの間の新ガイドライン関連法案反対の闘いについて、「もっと国民連合の旗をたてて闘うべきだった」「新ガイドラインについて、シンポジウムなどによる問題提起は重要だった」などの意欲的な意見が多数出された。

 取り組みの重点として、新ガイドライン・有事立法反対、米軍基地の縮小・撤去、規制緩和に反対し中小事業主・商店主・労働者と連帯する、などの方針が提案・採択された。また「新ガイドライン関連法成立に関する特別決議」も採択された。


愛知 来賓に社民党県連、民主党議員ら

 六月五日、名古屋市で広範な国民連合・愛知が第五回総会を開いた。

 開会後、社民党愛知県連合副代表の大島令子氏、衆議院議員の近藤昭一氏、第九条の会日本事務局の勝守寛氏が来賓としてあいさつ。

 続いて武者小路公秀・フェリス女学院大教授が「これでいいのか 日本の進路」と題して記念講演を行った。

 武者小路氏は、「私たちには、自民党や自自連立政権に対する対抗軸とともに、米国を中心とする覇権体制への対抗軸が求められている。米国の国際戦略は、一つは関与。第二に監視。そして対応の三つだ。新ガイドラインは、この戦略を正当化するものである。周辺事態法は通ってしまったが、人権や平和に生活することを侵害するものであり、われわれには闘う権利がある」と、新ガイドラインの具体化を拒否する闘いを呼びかけた。

 次に総括や今後の方針について議案が提案された。国内情勢について「周辺事態法は近隣諸国の反発を招き、アジアの共生と平和に敵対する」「自主外交の欠如は保守政治家や経済家らも日米関係の見直しを求める声が上がっている」「戦後最悪の不況は悪循環に陥っている」。県政について「県民大多数に背を向けた県政」と評価。

 1.米国追随から脱却し、自主・平和外交でアジアの共生をめざす世論をつくる、2.県民の生活と営業を守る活動などの運動方針を採択した。

 討論では、「アジアの共生」のあり方について議論が交わされた。また、「新聞の記事を見て(集会を知り)参加した。広範な各層が連携して政治を変えようとしていることに感動した」と話す参加者もいた。


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