980915


安全な空を取り戻そう

米軍機の低空飛行訓練

広島で全国交流会開催


 「米軍機の低空飛行訓練などの被害関係者全国交流会」が八月二十五日、広島県君田村で開かれた。主催は、米軍の低空飛行の即時中止を求める広島県北連絡会(以下、県北連絡会)会長である藤原・君田村長と、高知県の澤田・本山町長が呼びかけた実行委員会。十三都道府県から、自治体代表者や地方議員など百十人が参加した。

 交流会では、藤原・君田村長が「全国で連帯して取り組み、低空飛行訓練を中止させよう」とあいさつ。

 各地から参加した自治体関係者などから、「ジェット噴射口が地上の方へ向くとすごいごう音がする」「ダムの監視所よりも低いところを飛び、ダムすれすれに急上昇する」などと低空飛行訓練の実態が報告された。

 県北連絡会は九七年六月に発足。県内二十六の自治体議会での意見書採択、住民アンケートや実態調査を行っている。

 米軍による危険な訓練に対し、地方自治体からも訓練や米軍基地の強化に反対する幅広い闘いが巻き起こっている。


交流会アピール

 アメリカぐんのひこうきが、やねぐらいのところを「ゴーゴー」と大きな音を立ててとんでいくのを見ました。いつどこでおちるかわからないから、ほんとうにいやです。なんかいもそういうことがあったけどこわいです。

 この作文は、米軍機低空飛行訓練による騒音のひどさと墜落するのではないかいう不安を小学校三年生がつづったものです。

 日本国内には米軍機の低空飛行訓練ルートとエリア型の訓練空域が設定され、ここで米軍機が傍若無人に低空飛行をはじめとする飛行訓練を繰り返しています。

 米軍機の低空飛行訓練などによる被害は、一九九四年の高知県早明浦ダムでの米軍機の墜落事故をはじめ、米軍機からの落下物の事故、騒音被害などが全国で発生しており、飛行訓練地域下の住民は日常的に生命と安全を脅かされ続けています。

 「生命と暮らしに不安を与える米軍機の飛行訓練には我慢できない」とここ広島県双三郡君田村で「米軍機の低空飛行訓練などの被害関係者全国交流会」を開き、思想・信条、社会的立場、安保条約への態度の違いを超えて「米軍機の低空飛行訓練などの中止」を実現するために次のことを確認しました。

一、米軍機の低空飛行などの訓練に断固抗議し、米軍及び米国政府が訓練を即時に中止することを強く要求する

一、日本政府が米軍及び米国政府に対し、訓練の即時中止のための措置をとるよう強く要請する

一、被害にあっている全国の自治体、住民、ならびに国民と連携して、米軍機の低空飛行などの訓練を即時中止を実現していく運動を推し進める

 静かな空と安全をとり戻すことをここに宣言します。

一九九八年八月二十五日

「米軍機の低空飛行訓練などの被害関係者交流会」参加者


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