980905


大阪

8・15敗戦の日

 戦争被害者の証言を心に刻む


 「アジア、太平洋地域の戦争犠牲者に思いを馳せ、心に刻む集会」が八月十五日、大阪市内で開かれ、約四百人が参加した。

 中国から来日した三人が証言者に立ち、五十六年前の日本侵略軍による北どう村の毒ガス作戦で、多くの村人が地下道で毒ガスに苦しみ、殺された様子が怒りをこめて話された。

 「地下道では毒ガスで涙が出、鼻水が出、のどが渇き、なげき声で大混乱となり、ばたばたと死んでいった」「地下道の外に出た女性たちは辱められ、殺されていった」「家族が、友人が目の前で殺され、連れ去られていき、中国の人々は心に深い傷が残った」「日本は被害者に対し、謝罪と流された血に対し清算しなければならない」「歴史の事実を忘れてはならない、否定してはならない」などの証言が行われた。

 また、「日本国内で戦争を反省しない人びとがいる。人間としてのあり方を取り戻してほしい」「自分の貢献として、力を合わせアジアの平和に尽くしたい。中日友好を記念塔に刻みたい」と訴えられた。

 集会は、自由主義史観など誤った歴史認識を正し、戦後補償運動を進めるものとなった。


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