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国民大運動で基地撤去を

集会「沖縄からの呼びかけ」(東京)


 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック主催の集会「沖縄からの呼びかけ」が三月十三日、東京で開かれた。本集会は、大田知事の海上ヘリ基地反対表明を受け、あらためて本土から基地反対の声をあげようと取り組まれたもの。

 上原成信・関東ブロック代表が開会のあいさつにたち、「大田知事が海上ヘリ基地を拒否したことで、沖縄と政府はクリンチ状態となっている。政府の姿勢をどう突き崩すか」と問題を提起した。

 次いで池原秀明・反戦地主会事務局長が、「収用委員会の公開審理闘争を全国の支援で闘ってきた。日米政府は海上基地建設に固執しているが、振興策をダシにはさせない。五月の普天間基地包囲行動など、有事立法反対、反ガイドラインで壮大な国民運動をつくりたい」と訴えた。

 元米海兵隊兵士で「沖縄駐留米軍をアメリカに連れ戻すネットワーク」の呼びかけ人であるアレン・ネルソン氏からのメッセージに続いて、普天間飛行場を撤去する宜野湾市民の会の島田善次氏が発言にたった。発言に先立ち、普天間基地の爆音の録音テープが会場に鳴り響いた。島田氏は、「実際の騒音はこんなものではない。私も孫が乳を飲まなくなったことから運動に立ち上がった。沖縄は米国の植民地で、人びとは生きられない状態だ。普天間返還は本来喜ぶべきだが、県内移設はとんでもない。これを認めれば、沖縄は永久的に基地のくびきのもとに置かれる。物言わぬ民は滅びる」と訴えた。

 勇壮なエイサーに続き、名護の女性たちでつくるジャンヌ会の真志喜トミ氏が発言した。真志喜氏は「市当局が議会の反対決議を踏みにじり、ヘリ基地建設のための調査を受け入れたことを契機に会を結成した。『銃剣とブルドーザー』ではなく自らの意思で基地を受け入れるのかどうか、と市民に問いかけたかった。基地問題のおかげで住民がまとまり、町おこしにも燃えている」と決意を語った。

 集会アピール採択後、参加者もまじえてカチャーシーが踊られ、集会を終えた。

 沖縄の闘いは、日米安保体制をめぐってひき続き支配層を追いつめる最も力強いものとなっている。運動をさらに壮大なものへと発展させることが求められている。


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