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復帰25周年記念式典に抗議

海上基地押しつけ許さぬ


 政府主催の沖縄復帰二十五周年記念式典に批判の声が高まるなかで、十一月二十一日、政府は宜野湾市で記念式典を強行した。沖縄県民は「この日は二十八年前の佐藤・ニクソン会談で、第二の沖縄処分が決まった屈辱の日」「名護市にヘリ基地を押しつけるのが目的だ」として式典に強く反発。社民、社大、公明沖縄、共産の各党と県選出国会議員四人が式典に欠席した。公明沖縄は「北部振興策というアメをからませ新たな海上基地化をおしつける権力の狡猾(こうかつ)さ」を批判し、「抗議の意思をこめて欠席する」とのべた。また同日、基地の縮小を求める県民たちは、記念式典に抗議する集会やデモをくりひろげた。

 「新たな軍事基地・海上ヘリ基地を押しつける復帰二十五周年式典に反対する市民連絡会」は十八日から二十日まで、那覇市内のパレットくもじ前で座り込みを行った。同連絡会は「一フィート運動の会」「一坪反戦地主会」など十四団体が参加。「式典は振興策と引き換えに沖縄に海上ヘリ基地を押しつけようとするものだ」と抗議の声をあげた。また二十一日、宜野湾市のわかたけ児童公園で抗議集会を行い、約二百人がデモ行進を行った。
 沖縄平和運動センターは二十一日、那覇市の与儀公園で約二千人が、「復帰二十五年目の政府の沖縄施策に反対し、県民本位の平和な二十一世紀の沖縄を創る県民大会」を開いた。地域振興策をからめた新たな基地の押しつけなど、復帰二十五年目における政府の沖縄施策を強く糾弾した。


名護市 市民投票まで1カ月

総決起集会に3千人結集

 「海上ヘリ基地建設反対・市民投票勝利市民総決起大会」が二十日、名護市民会館中庭で開かれ、約三千人の市民や県内外からかけつけた支援者が「美(ちゅ)ら海に新たな基地はいらない」と声をあげた。
 主催者であるヘリ基地反対協の宮城康博代表は「やんばるに二千五百人以上の兵隊を送り、高性能の基地をつくることを受け入れるわけにはいかない」と、市民投票での勝利を訴えた。
 また、夕方から名護市久志地区の「ヘリポートいらない二見以北十区の会」は約三百五十人で名護市庁舎を取り囲む人間の鎖をつくり、政府や市長に抗議した。


東京  異議あり新ガイドライン

有事法制に反対しよう

 十一月二十日、東京・日比谷野外音楽堂で、憲法擁護・平和・人権フオーラム主催の「異議あり新ガイドライン、有事立法いらない」全国集会が開かれ、参加者二千人は国会周辺をデモ行進した。 また、二十一日には新ガイドラインに反対する「戦争協力を許さないつどい」が、東京の日比谷野外音楽堂で開かれた。
主催は、沖縄社会大衆党の島袋宗康氏や新社会党、社民党など超党派の国会議員、学者などの呼びかけによる実行委員会。集会には自治労、国労、全水道などの労組や各地の平和団体など約千人が参加した。集会は、新ガイドライン反対、名護の海上ヘリポート建設に反対し、住民投票勝利をめざすアピールを採択し、デモ行進を行った。


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