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関山、あいば野、王城寺原

日米合同軍事演習に抗議


 新しい日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)決定後、日米の軍事協力が目白押しだ。十一月三日から新潟県中郷村の陸上自衛隊関山演習場、四日からは滋賀県今津町饗庭野(あいばの)演習場で日米共同実動訓練がはじまった。戦車を使った訓練や砲撃訓練が地元の住民の強い反対の声を無視して強行された。また、十日からは宮城県の王城寺原演習場で在沖米軍の実弾砲撃演習がはじまった。宮城県護憲平和センターは八日、同県大和町で米軍の実弾砲撃演習に反対する集会を開き、約千人が抗議の声をあげた。

滋賀県あいば野

労組、市民など600人が結集

 あいば野演習場での日米軍事演習に反対する現地集会「日米合同軍事演習を許すな!とめよう戦争への道!11・2あいば野集会」が十一月二日、滋賀県今津町で開かれた。
 近畿各県から労働者、市民、労組、平和団体など約六百人が参加し、十一月四日からはじまる日米合同軍事演習に抗議の声をあげた。演習には陸上自衛隊第十三師団約七百人、米陸軍第二十五軽歩兵師団約四百八十人が参加し、戦車を使った訓練や射撃訓練などを十七日まで行う。
 この集会には沖縄から「ヘリポートいらない名護市民の会」世話人の安次富浩さん、日出生台演習場のある大分県湯布院町から浦田龍次さんが参加し、熱い連帯のあいさつを行った。
 集会決議では、「新ガイドライン安保のもとで、日米両国政府は朝群半島を当面の焦点としつつ、アジア太平洋全域において共同で戦争を行う態勢をつくりだそうとしている。あいば野での日米合同軍事演習はこのような動きの一つであり、演習場周辺の住民の生活を脅かし、自然環境を破壊するものである。私たちは、このような軍事演習を断じて許さない。さらに、米軍が関西空港を使用し、関西空港や大阪港・神戸港を有事の際に米軍が軍事利用する道を開こうとしていることに強く抗譲する。私たちは、名護ヘリポート基地建設を阻止するためにともにたたかい、全国の仲間との団結を強化する。そして、来年の通常国会での有事立法制定を許さないために、ともにたたかいぬくことをここに決意する」と力強く宣言。その後、陸上自衛隊駐屯地周辺をデモ行進した。
 当日はすでに米陸軍兵士が現地入りしていたこともあり、デモを見つめる自衛隊員らは張りつめた表情をしていた。また、自衛隊今津駐屯地に対して、合同演習中止の申し入れも行われた。 


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